【藍嶺】上手にえっちが出来てるのか不安になる藍ちゃんと嶺二の小話。— 概要 —
嶺二がえっちの時に、いつも声を噛み殺すので、もしかして上手くできていないのではと不安になってしまった藍。
周りから聞いた助言も、より不安の材料になってしまった。
嶺二はみんなに好かれてるから、自分なんかより、もっと相応しい人が居るかもしれないと落ち込んでしまう。
それを知った嶺二が、藍に声をかける。
— 以下書きたいとこだけ —
「えっちの最中は、ちょっと恥ずかしくて言えないんだけど……、アイアイは、いつもぼくのこと、優しく大事に触ろうとしてくれるから、それが凄く嬉しいんだ」
照れ臭そうに頬を赤らめる嶺二。
「嬉しくて、アイアイのことが好きだなぁって気持ちが際限なく膨らんじゃうと、声も一緒に大きくなっちゃいそうで……つい口を閉じちゃうんだ。ごめんね」
その言葉に、藍は伏せていた目を開いて、キラキラと光を含んだ瞳で嶺二を見る。
「……本当?」
「本当だよ」
「……なら、凄く嬉しい……。嬉しいのに、胸の奥がキュッと締め付けられたみたいに、苦しくて、切ないんだ。嶺二を見てると、感情が湧き溢れて、持て余して、どうしていいかわからなくなる……」
「そういう時はね、こうすると良いんだよ」
嶺二は藍に一歩近づくと、自分より少し大きな身体に、ギュッと抱きついた。
はじめは驚いていた藍だったものの、ゆっくりと嶺二の身体に腕を回していく。
そして、自分の身体に抱きつく暖かな温もりを、ぎゅっと抱き寄せた。
「あったかい……。もっと……、もっと近づきたい……」
「いいよ」
返事よりも先に、藍は溢れ出る感情のまま、嶺二の身体を抱きしめた。
このまま、2人の身体が1つになれば良いのに。
ふとそんな事が頭に浮かんだ瞬間、藍は自分の感情がストンと腑に落ちた。
「そっか……。こんなにも大好きなのに、ボクらの身体は離れているから……、だから嬉しくて幸せで、苦しくて切ないんだ……」
口にすると余計に切なくて、嶺二の身体を強く引き寄せ、首元に顔を埋める。
「そうだね……。ぼくも同じ気持ちだから、寂しくないように、たくさん一緒に居てくれる?」
「うん……。たくさん一緒がいい……」
どちらともなく、お互いを強く抱き寄せながら、2人はそう約束をした。