お誕生日が来るのが毎年楽しみだったの。だってマヤとトレーナーちゃんは年が離れてるから、少しでも年の差が縮まったらいいなって。埋まらないことはわかってたんだけどね。でも、少しでもトレーナーちゃんに釣り合うマヤになりたかった。
卒業式が終わって、みんなとの記念撮影も撮り終えて、ようやくトレーナー室にやって来られたころにはかなり時間が経っちゃってた。でもトレーナーちゃんなら絶対待っててくれるって思ってた。だってトレーナーちゃんは優しいし、マヤが待っててねって言ったら何時間だって待ってくれる、そういう人だから。
「トレーナーちゃんっ」
ほらね。トレーナー室のドアを開けたらいつもみたいにパソコンと睨めっこしてるトレーナーちゃんがいて、マヤが声をかけたらニコって笑って、
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