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    かろん

    @ka_rongbf

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    主にパーエル。ネタの切れはしとか。勢いに任せたものとか。

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    かろん

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    パーエル。
    いちゃいちゃしている。
    眠い眠いね…。

    ##パーエル

    まどろみの君船を漕ぐ様に、鳥が緩やかに羽ばたく様に、赤い大きな耳が視界の端でゆらゆらと揺れている。更に言えば肩に預けたその耳の元、柔らかな赤髪の頭も時折かくりと落ちかけては戻りを繰り返している。
    長い前髪の間の金色はだいぶ前に瞼の裏に隠れたきり姿を見ていない。
    「横になったらどうだ?」
    「…ンー」
    夜の散歩と称した見廻りから戻るなり渋い顔をしてパーシヴァルの隣に無言で座り、気がつけばこの有様。どう見ても睡魔の方が優勢なのに、エルモートは頑なに其処を動こうとしない。
    「アンタも、寝るならねる…」
    もぞもぞと告げる語尾も若干怪しい主張は、今夜何度も聞いたもの。
    「もうすぐ終わると言っているだろう?」
    手元の書類を示しこれも何度目かの言葉を返す。
    「そう言って夕べも、おそくまでおきて…」
    言葉の最後は隠す気もない大きな欠伸に消え、ゆっくりと頭が傾いていく。肩に寄せられたぬくもりがずるりと滑り、その衝撃でわずかに覚醒し元の位置へと戻る。噛み殺した笑いで震えるパーシヴァルの肩をエルーンの赤い耳がぽふぽふと叩いた。
    「よふかしは、からだに悪ぃって…」
    「お前がそれを言うのか」
    夜の入りには毎日と言っていいほど散歩に出掛け、その度に冷え切って戻ってくる張本人のくせに。
    溜息を吐き作業を続けるべく書類に視線を戻すと、左腕にするりと細い腕が絡まりペンを握る左手に長い爪の指が重なる。
    「…こら」
    珍しく甘えるような悪戯に軽い叱責で応え左手を捕えた右手を外させようとした隙に、握っていたペンを彼の左手がひょいと奪う。
    「エルモート」
    苦笑混じりに名前を呼びながら奪われたペンを追って伸ばした手はひらりと躱され、わずかな距離を詰めたエルモートの双眸がはちみつの様にゆれる。
    「…おしまい」
    ちゅ、と可愛らしい音を立てて唇を啄まれ、ペンは机の端に遠く追いやられてしまう。額をすり合わせた至近距離で赫色に縁取られた金色の瞳がゆっくりと瞬くのに言葉を忘れて魅入っていると、捕まえる物を失い空を掴む手に長い爪の指を絡め、エルモートは静かな笑い声を漏らす。
    「まだ、やる?」
    甘えた子供のような口調でわずかに小首を傾げる様に、小さく息を吐いてからパーシヴァルは空いている方の手を上げて見せた。
    「わかった、俺の負けだ」
    分かりやすい降参のポーズにエルモートは嬉しそうににこりと笑い、机と椅子の間に割って入りパーシヴァルの脚に跨がる様にしてぎゅうと抱きついてくる。猫だったらごろごろと喉の音が聞こえそうな懐き具合に思わず顔が緩むのを感じ、わずかな理性でもってそれを堪えた。
    薄い背中を擦るように抱きしめ返し、ふわふわの赤い耳にそっと頬を寄せる。
    「……エルモート?」
    抱きついた格好のまま何も言わなくなった腕の中の恋人の顔を覗き込めば、金色はいつの間にかまた瞼の奥へと隠れていて、とくとくと鳴る心臓の音と静かな呼吸音だけが応える。
    軽く揺すってみても起きる様子は無く、横抱きに抱え直すとかくりと力無く頭が傾いた。
    「そんなに眠かったのか…」
    悪いことをしたなと思いつつも普段とは違う無防備な姿を見られた事を嬉しく思ってしまい、今度は耐えられずに緩む頬に任せて笑いを溢す。
    「ンン…」
    むずがる子供の様にわずかに眉を寄せたエルモートは、ちょうど良い位置を探しもぞもぞと頭を擦り寄せる。つられて揺れる赤い耳がふわふわとパーシヴァルの頬を撫でた。

    全てを許されている気がする現状に感動すら覚えながら、すっかり寝入ってしまったぬくもりを抱いて今夜は大人しく眠りにつこうと、部屋の明かりをそっと落としながらパーシヴァルはベッドへと向かう事にした。
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    513friday

    DOODLE1/12
    貴方が出したCPシチュガチャは…
    対戦ゲームで受けが負けた方が罰ゲームありと決めるが結局受けが負けてしまいS化した攻めにたっぷり罰ゲーム(意味深)をされる えだひのきのカリ烈です、おめでとうございます!
    #CPシチュガチャ #shindanmaker
    https://shindanmaker.com/970270

    3,000字くらいの文章練習
    △△△

     休日のカリムの部屋。
     唐突にレッカが「流行りらしいぜ☆」と、ひとつのゲームを持ってきた。
     普段から娯楽には興味が薄いレッカが、珍しくハシャギながら乗り気で持ってきたのだからカリムも珍しく乗ってやろうと思う。
     ただ、この黒く気味の悪い箱デザインはなんだ。
    「……どんなゲームなんだ? 」
     レッカから渡された、重厚な厚紙造りの箱の中には箱と同じ黒いプラスチック素材のカードが幾つか入っていた。表中央には不気味にドクロマークのシールが揃いで貼られている。
     同封の説明書を読めば、どうやら簡単な2人専用のカードゲームでお互いに5枚の手札を使った心理戦をするらしい。
    「あ! そうだぜ。負けたら罰ゲームにしよう☆」
     初めてのゲームにハシャギ過ぎて罰ゲームまで提案する楽しそうなレッカを横目に、カリムは「フラグを立てて立ったな」とゲーム後を予見した。

     案の定、フラグは回収されレッカは奇しくも負けてしまう。
    「しぇい……」
     星の浮かぶ笑顔から一変して落ち込むレッカは、相当な自信を持って勝負に挑んでいたようだ。
     だが、お互いに伏せた5枚のカードから細かい感情を熾烈に読み合い、勝 3033

    moonlight_32111

    DONE診断■レオマレ
    ベッター再録 支部にも上げてるかも。
    エロくないーし、とっても残念感漂ってる。
    今日のレオマレ
    アイスを食べる。アイスキャンディーを舐める濡れた口元にむらっとする。腰に腕を回したら焦った様子で「ちょっと待って」と言われた。早く食べ終わって。
    #今日の二人はなにしてる #shindanmaker
    レオナが植物園でいつものように芝生の上で寝ていると、薄っすらと香る花の匂いとともに番の気配がした。
    相手には結婚については卒業してからだと言われているが、レオナの中ではもう一生を共にする番だ。
    「・・・寝ているのか?」
    寝ているレオナの隣に座ると、本当に寝ているのかと確認するように顔を覗き込んできた。
    まだ寝ていたいが、日中は二人の関係を周りに知られたくないという希望により、今まで通りに
    顔を合わせたら啀み合い、喧嘩をすることがほとんどだ。
    珍しく昼間から自分の近くに寄ってきたマレウスに興味を惹かれ、レオナは閉じていた眼を開け体を起こした。
    「・・・なんだよ、トカゲ野郎。」
    「特に用はないが見かけたのでな。」
    体を起こし、自分の方を向いたレオナにマレウスは満足そうにしている。
    その手にはサムのところで来る前に購入してきていたのかアイスキャンディが。
    「別にここで食べなくてもいいんじゃねぇか?」
    はぁとため息を付きながら、相手を見つめるが向こうは気づいておらず、
    嬉しそうに買ってきたアイスキャンディの袋を開けていた。
    「これは二人で食べれるらしい。」
    袋から取り出したアイスキャンディには 1290