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    tsunati

    @tsunati

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    文字書きの端くれ。ほぼ腐向けを生産。
    支部に上げる前に書き散らしたかったりプロット置き場。
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    tsunati

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    唐突に浮かんだ猛き炎×流れハンター♂。

    #ハンモブ
    hammock
    #モンハン腐
    mon-hanRot

    愛したい?愛されたい? 生まれも育ちも関係無い、強さだけがあればそれでいい。だからハンターになった。ただ、それだけ。



     カムラの猛き炎、と呼ばれる若き狩人に会った。歳の頃は二十代半ばといったところか。自分はそれに比べて随分と歳を取ったなぁ、などと感傷と共に猪口を傾けた。
    「…あんたは、何処から何処へ行くんだ」
    「さてねぇ…。根なし草だから、気の向くまま風の吹くまま、ってヤツさ」
    「故郷に帰りたいとは思わないのか」
    「ないね。お前さんとは違って守りたいモノなんて無いのさ」
     徳利を差し出してやったが逆に注がれ、酒は好まないのか、と皿を押してやる。
    「……何処かに留まりたいとは、思わないのか」
    「今のところは思ったことねぇなぁ。何だ、オレの話が聞きたいのか?」
    「……ああ。あんたには、興味がある」
     重く垂れる髪の向こうに透ける瞳は案外真っ直ぐで力強くて、ちょっと意外だった。
    「オレの話なんて面白いかねぇ…?まあいいや、ハンターってヤツは自分語りが好きなもんだ。いいぜ、何が聞きたいんだ」
    「何でもいい。あんたの話を聞きたい」
    「何でもいいが一番困るんだぜ?青年」
     名を知らないから適当に呼んだのだが、それが気に入ったらしく自宅へと招かれてしまった。まあ宿代が浮くのはありがたいし、と誘われるまま付いて行き、気付けば互いの肌を重ねていた。
    「……あんた、こういう事はよくするのか」
    「オレももうイイ歳だから滅多にしねぇよ。…今回が久しぶりのお誘いだ」
     何が気に入ったか知らないが、若い雄が健気に震えているのが可愛らしい。
    「お前さんは寝てな。オレが動いてやるよ」
     男慣れしてねえだろう?と笑い掛けてやれば僅かに顔を背ける。その初心な反応が面白くて可愛くて、そっと雄を掴んで迎え入れてやった。
    「んッ…、ぅ……は、あぁ…」
     デカイな。オレが小さいってのを考慮したとしても、随分とご立派だ。
    「ハハ…ご立派なモノをお持ちで」
     だから褒めてやったんだが、気に入らなかったようで眉間に皺が寄った。ご機嫌取りに腰を揺らしてやると別の理由で眉を寄せ、悩ましげな息を吐く。そっと添えられた手に手を重ねて、より大きく激しく動いてやったらイイ声で鳴いた。その声をもっと聞きたくて夢中で腰を振っていると、何やら視線を感じて見下ろした先。ギラギラ光る竜の目だ、と思った途端身体が浮き、気付けば床に縫い付けられてメチャクチャに突かれて揺すられた。
    「あっ!あ、待て、待ってくれッ!あぁあっ!」
    「っ、ぐ…待たない、あんたも好きにしてただろ…!」
    「ま、てッてぇ…!」
     若いハンターだ、一度欲に火が点いちまったら…もう駄目だった。ふと気付くと空は白んで、こっちは息も絶え絶え、青年も荒い息で真っ青になって震えていた。
    「…ッハ。なんてツラしてんだよ」
     こちらの声は大分酷いことになっていて、身体はと見ればそっちも中々だった。成程これは震えもするか。取り敢えず生きてるし怒ってもいないからと落ち着かせ、ようやっと生気の戻った青年に甲斐甲斐しく世話を焼いて貰ったお陰で夕方にはうろうろ出来る程度に回復した。
    「…今日はこのまま泊まってくれるか」
     死にそうなツラして何を言うかと思えば、そんな可愛いことで悩んでいたのか。
    「そのつもりだったが?」
     むしろ追い出すつもりなら徹底抗戦の構えだったんだが。あからさまにほっとした様子の青年の胸に背を預けて横になると、何となく安心する。人恋しい時期ってのはあるが、多分それなんだろう。
    「……悪かった。次は、優しくするから…また、俺と寝てくれるか」
     微睡みの淵に沈む直前、小さく落とされた声。返事が出来ていたかどうかは、ちょっとわからなかった。
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    Moco

    PROGRESSナカハン♂︎第二話【ヒペリカム(仮)】
    2-4 前回の続き。ひたすらもだもだしてる。

    ◤◢◤◢注意◤◢◤◢
    ほんのり腐!

    加工屋ナカゴと外部ハンター♂︎、ロイの話。
    ナカ→←ハン♂︎

    第二話分進捗はあと1回分上げます。
    未組立。荒削り。最終的に全部繋がったら整えます。
    ヒペリカム(仮)「…装備、一旦外しますね。手当しないと。」
    似合わない険しい顔のまま手際よく装備を外していく彼に、はは…と息を漏らすようにロイは笑いかける。
    「ナカゴさん、クナイ投げ完璧ですね…あの距離の眼に当てるなんて相当の域ですよ。」
    「…ここは常に戦いと背中合わせの里ですから。僕も、みんなも護る為の必要最低限は身につけてますよ。」
    話しながらも進める手は的確だ。加工屋としての細かい作業技術が生かされてるんだろう。それともこの里ながらの度重なる百竜夜行のために手当が日常と化してしまっているからなのか。

    装備を外し終え、背中に回るとナカゴは軟膏らしきものを塗り止血も兼ねてかきつく包帯が巻いていく。どれぐらいの怪我を負ってしまったのだろうか。じくじくと今更ながら疼いてきた傷は左の指ひとつ動かそうとするだけで背中全体に激痛が走る。しかし意識が保っていられるならきっと御の字な方だ。そう楽観的に留めておかないと次の行動が出来ず命取りになることをハンター業の中で随分と身に染みていた。
    4507

    Moco

    PROGRESSナカハン♂︎第二話【ヒペリカム(仮)】
    2-3 前回の続き。百竜夜行

    ◤◢◤◢注意◤◢◤◢
    ほんのり腐!

    加工屋ナカゴと外部ハンター♂︎、ロイの話。
    ナカ←←←ハン♂︎

    すっごく途中。
    自分のやる気のために書いた分だけ上げていきます。未組立。荒削り。最終的に全部繋がったら整えます。
    ヒペリカム(仮)その日、いつものように訪れた集会所は何やら緊迫感が漂っていて。
    「お待ちしておりました。」
    集会所受付のミノトの表情も普段より心持ち固い様子が見られる。ただ事ではないようだ。
    佇まいを直したロイに彼女は願いを託すように言葉を口にのせた。
    「百竜夜行が確認されました。ロイさん…力をお貸しください。」


    里のハンターは百竜夜行の元凶であるモンスターの所に赴いているらしく、現存ハンターはロイだけということになる。何度かは参加したことはあったがそれは彼と連携して行っていたため、矢面で受けるのは初めてだ。
    ギルド先遣隊の情報では遠目ではあるが率いているのはリオレウスだろうという。

    この里はハンターだけではなく里の人たちも里守として皆戦いに出向く。一人ひとり自分の持ち場を確認し、武具の補充をし、そして声を掛け合っていく。調子はどう?ちゃんと飯食べたのかよ?そんな日常の言葉をお互いに肩を叩き合いながら、握手をしながら戦場で交わしていく。それはまるで生きろと、終わったらまた同じように会話をする日々に一緒に戻ろうと心を託しあっているようにみえた。
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    Moco

    PROGRESSナカハン♂︎第二話【ヒペリカム(仮)】
    2-2 前回の続き。

    ◤◢◤◢注意◤◢◤◢
    ほんのり腐!

    加工屋ナカゴと外部ハンター♂︎、ロイの話。
    ナカ←←←ハン♂︎

    すっごく途中。
    自分のやる気のために書いた分だけ上げていきます。未組立。荒削り。最終的に全部繋がったら整えます。
    ヒペリカム(仮)大きく握られたおにぎりが四つ、甘みを気持ち多めに煮付けられた芋の煮物に焼き魚、大根のお漬物。そこにロイが持参した卵焼きをコトリとおけば本日の豪華なお昼ご飯が完成だ。
    ルームサービスのアイルーがお茶を配ってくれたらそわそわと落ち着かなく座っていたナカゴのいただきまぁすの声が響く。
    今日もおいしいですねぇとにこにこと食べ進める顔を見てコジリも満足そうに魚へと手を付け始めた。続いてアイルーとロイも料理に箸を伸ばす。

    コジリの作るごはんはおいしいんですよぉ…!そうロイが聞いたのは装備の確認に加工屋に訪れていた時のことだ。
    気持ちを自覚してしまってからは毎日少しでも姿を見たくて、話がしたくて堪らなくて。こんなに我慢がきかなくなるとは思わなかった。恋愛事にかまけるために来た訳では無いと分かってはいても、せめて狩猟の出立前にあのほわっとする笑顔で行ってらっしゃいと言って貰えたら…。そんな自分勝手の為だけに二階を訪れるのは欲があけすけ過ぎる様に感じて毎回暖簾の前で悩んで立ち尽くしてしまう。
    1802

    Moco

    PROGRESSナカハン♂︎第二話【ヒペリカム(仮)】
    2-5 前回の続き。第二話完結です。

    ◤◢◤◢注意◤◢◤◢
    ナカハン♂︎!腐です!
    加工屋ナカゴと外部ハンター♂︎、ロイの話。


    読んでくださった方本当にありがとうございます。
    大変励みになりました(*_ _)
    ロイの恋心が育つきっかけ、ナカゴ側の話をもう少し足して第三話完結と考えています。
    第二話は整えてから支部へあげようと思います。
    ヒペリカム(仮)貿易に訪れた自国の面々に明るく振舞ってくれる店々、響く製鉄のキン…と水辺に通る音、過程によって出る炎を吹き逃す煙突のぼうぼうという音。初めてカムラを訪れた時は賑やかなざわめきに満たされていたな、とロイは二階部屋の窓から外を見やった。
    現在は百竜夜行の影響でひっそりとしているが、花の香りをのせてくる風の音、水のちゃぷんと跳ねる音が聞こえてくる今の里も改めて綺麗な場所だと再認識させられる。それに里の人たちの張りのある声と製鉄の響く音達は昔のまま変わっていない。直に人々の賑やかさも戻ってくるのだろう。

    あのヌシ・リオレウスの襲来から十数日が経過していた。里前を守る最後の砦にロイが到着した時には報告の違いに反応が遅れた砦の面々も瞬時に隊形を組み直し、迎撃の火を放っていた。
    2843

    Moco

    PROGRESSナカハン♂︎第一話【リナリア】
    以前あげていたものを加筆修正。

    ◤◢◤◢注意◤◢◤◢
    ほんのりですが腐を含みます!
    苦手な方は閲覧注意でお願いします。


    加工屋ナカゴと外部ハンター♂︎の再会話。
    何話か続きます。


    ナカゴ…二階で加工屋を営む彼です

    ロイ…外の国からきた外部ハンター♂︎。里を守るため、約束を果たすために里へハンターとなりやってきた。
    右目青、左目緑のオッドアイ。
    リナリアやっと来られた。思い出の片隅に鮮やかに残り続けた門から見える赤い橋と、現実に見える風景との一致に胸がぐっと熱くなる。
    時間はかかってしまったがカムラにもう一度来る目標があった自分には些細なものだ。
    もうすぐ。もうすぐ約束が果たせる。
    知らず握っていた手を広げ、ロイはふうっと息を吐き出すと門をくぐるべく大きく一歩踏み出した。



    「カムラの里へようこそ。とはいっても諸手を挙げてとはできない状況ではありますが…それでも、良く来てくださいました。」
    深々とお辞儀をするヒノエにロイも見様見真似で返す。確かこれは相手に対する思いを示すジェスチャーだったはずだ。
    「原因は解明しつつありますが、未だ百竜夜行は収束の目処も立っておりません…。里のハンターもいるのですがこの異常な程のモンスター発生を彼一人で対処させてしまうと休息もとれずで倒れてしまいそうで…。来ていただいた早々申し訳ないのですがモンスターの討伐を何件かお願いすることとなるかと。観光名所も多々あるのにご紹介もできないなんて…」
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