kochi☆quiet followMOURNING蒼月、フェリリシ。シリアスに見せかけたちょいエロ。ある程度書いたら満足しちゃって放置してる Age verification Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow kochiDOODLE突然、家にやってきた黒い集団。驚く間も無く、あっという間に薄暗い地下に閉じ込められた。地下牢と化した屋敷にたくさんの血塗れの壁が出来上がった。何を考えてるのかわからない黒い集団は、人形のように針を刺して、裂いていった。痛みは通り越して、冷たい水を浴びせられてるよう。 耳を劈く断末魔の叫びは昼夜続き、ついにその番が自分に巡ってきた。 ああ……女神様はどうしてこんな運命を負わせたのでしょうか? 祈っても願っても嘆いても誰も助けてくれない。こんなのが永遠続くと絶望に浸っていた。 それでも、私は懸命に生きてきたのに、どうして──。 恨み越しの懺悔を放った後、気付いた。 誰もいない、何も聞こえない、飛び散る肉片が止んでいる。 6965 kochiDOODLE ──遡ること数日前。二月に入ってすぐのことだろうか。 何でこんな所にいるんだろう……何故、こうなった。 彼の頭の中は、これでいっぱいだった。場違いと一目で理解できる会場に来てしまったからだ。 「ほら、見てください! こんなにあるんですから、どれか気に入ったのがあるでしょう?」 何言ってんだ、こいつ……と怪訝な視線を隣に送るが、どこ吹く風と気にせず頬を緩ませて笑みをこぼしている。 「興味がない……」 「なっ?! なんて罰当たりな事言うんですか! このイベントに来て、興奮しないって有り得ませんよ!」 「お前が無理矢理連れてきたんだろ。朝早くに連絡してきて、何だこれは……」 「仕方ないじゃないですか。知ったのは昨日の夜でしたし、善は急げって言うじゃないですか。美味しいお菓子を作るには美味しいお菓子を研究する必要があります!」 3354 kochiDOODLE とんでもない場面に遭遇してしまった──。 人通りの少ない校舎裏、誰もが想像する定番の場所にリシテアは立っていた。 「猫を追いかけていただけなんですが……」 小さな香油の瓶を手に持っていたら、灰色のぶち猫がそれを咥えて一気に走り去った。リシテアは慌てて後を追った。 そこで猫と小瓶を見つけ、ホッと一安心──したのも束の間、彼女の視線は先にいた一組の男女に釘付けになった。 「あっ、あの、ここんな所に呼び出して、すすすみません…!」 震えながら大きな声で伝える彼女は顔を伏せており、とても緊張している様子だ。これって、あれじゃないか? そう、今まさに校舎裏呼び出しイベントが発生していた! そして、想いを伝えられそうになっている相手──フェリクスは、不愉快と隠しもせず撒き散らしていた。 4919 kochiDOODLE 出会ったのは、よくある日のそう珍しくない時。今にして思えば、いずれこの日が訪れていたのだろう。 「おはよう、フェリクスさん」 早朝の道すがらに声をかけられる。女性の声は、もう聞き慣れて馴染んでいた。 「おはようございます」 「庭の手入れしてくれてありがとう。朝早いのは聞いてたけど、本当に早いのね……娘は夜更かしが多かったから遅い日が多くて」 フェリクス相手に世間話を始める妙齢の女性は、ほぼ内縁の妻の母……リシテアの母だった。爵位を返上して平民になったが、重荷が無くなったためか夫婦で家庭菜園や日曜大工、料理や読書などを楽しんで余生を送っている。今もじょうろを持って、庭の花に水をあげるところだ。 日頃から何かと世話を焼いてくれたり、度々お菓子屋の手伝いをしてくれる。店が流行り出して客足が増えてきた時は、婦人に接客や補助を頼んでいた。 3246 kochiDOODLE 星は遥か遠く、幾星霜の時を経たと言われてる。 その億年分の輝きに目と心を奪われてしまったのか。人の手が入らない神秘的な存在に胸を膨らませて、身勝手な信奉を持ってしまう。 ……小さき星も大きな星も、いつの日か終わりを迎える。青白い新星は赤く燃え、真っ逆さまに零れ落ちて、空から消えてしまう。流れ星は死に際の姿と知った時、震撼に悶えた。 もう無邪気に綺麗と思えない……そう思うのに、その瞬きの閃光は眩しい。消えいく瞬間の星が、悲しみや不安や怖れを何もかも明るく照らして未来への啓示と感じた。 美しいと、綺麗だと、ずっと見ていたいと思ってしまうのは、そこに価値を求めていたからでしょうか。目を閉じることが許されない星の空に何を見るか、何を思うのか。 13915 kochiDOODLE 空っぽだな。 よく言われたが気にしてなかった。 スマホの写真フォルダには何も無い。たまに入るのは必要事項の紙を写した物で、用が済めば削除するから保存した画像や写真はほぼない。俺に撮る習慣がないからだと思うが……何にせよ、どうこう言われるのは余計な世話だ。 そういえば、と思い出す。あいつはよく撮っていたな……甘いものだけでなく、普段の食事や実用性に欠けた置物や見かけた野良猫などを撮っていた。 そんなのを撮って何になる? と聞けば『撮りたくなったからですよ』と当たり前のように答えてた。見返すと楽しくなる、だったか? 記念や思い出とも言っていたが、どうせ当人もよくわかっていないのだろう。なんとなくで撮っていると思うが、そのなんとなく撮る行為が理解不能だ。 1974