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    kochi

    主にフェリリシ

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    kochi

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     突然、家にやってきた黒い集団。驚く間も無く、あっという間に薄暗い地下に閉じ込められた。地下牢と化した屋敷に、たくさんの血塗れの壁が出来上がった。
     何を考えてるのかわからない黒い集団は、人形のように針を刺して、裂いていった。痛みを通り越して、冷たい水を浴びせられてるよう。耳を劈く断末魔の叫びは昼夜続き、ついにその番が自分に巡ってきた。
     ああ……女神様は、どうしてこんな運命を負わせたのでしょう?
     祈っても願っても嘆いても、誰も助けてくれない。こんなのが永遠に続くと絶望に浸っていた。それでも、私は懸命に生きてきたのに、どうして──。

     恨み越しの懺悔を放った後、気付いた。
     誰もいない、何も聞こえない、飛び散る肉片が止んでいる。
     最初に目にしたのは、床に散らばった肉片と血溜まりに映る私の顔。
     緋い池が教えてくれた。醜悪なものは要らない、美しくなければ何の価値もない。ふふふ、お父様とお母様の言った通りね。
     ああ、終わった。これまでの人生は終焉し、誰のものでなく、私は私のままに生きていいのだと悟らされた。応えてくれる女神がいないのなら、自身が女神になればいい。
     血の惨劇の中で、産声を上げる。本当の私が生を受けた。



     潜入捜査をして早々に、村の集まりに誘われた。何でも定期的に行われる祈祷会という話だ。

    「まさに打ってつけですね。情報収集に最適ですし、行かない選択はありません。むしろ、参加しないと怪しまれます!」
    「まあ、そうだな。……お前の言う通りだと思う」

     フェリクスを通じて村の集いに誘われたのだから、是非とも行くべきだろう。新参者の夫妻(仮)が断るのは角が立つし、かえって不審がられる。何より、この村の実態を探るのに有益な催しだ。
     そうとわかっていても、フェリクスは未だ渋っていた。

    「まだ日が浅い。俺だけの参加でもいいだろ」
    「いつまでも閉じ籠っているわけにはいきませんよ。ぜひ夫婦で参加してください、と言われたんじゃないですか?」
    「そうだが……強制じゃない」
    「もう、及び腰になってどうするんですか! あんたらしくない。いざとなったら強行突破して脱出するって、言いそうじゃないですか」
    「強行突破は万が一の時だ。俺だって、そこまで浅慮じゃない」

     理路整然とリシテアは反論するも、フェリクスの思いは伝わっていた。村の長である、アマリスに会わせたくないのだろう……理由が不明瞭の勘なのだが、彼の過保護とも言える警戒は信頼していた。

    (野生の勘と言ったら怒るでしょうが、こういった直感は馬鹿にできません。それでも、わたしは確かめないといけない!)

     フェリクスの気遣いには感謝しているが、リシテアと同じく白い髪を持っている以上、静観していられない。
     かつて、自分と同じように悍ましい実験を受けていたのかどうか、もし受けていたのなら、この村の指導者は実験してきた連中と繋がっているかもしれないのだから。

    「大丈夫ですよ、考えがありますから。体が弱くて誰も姿を見た事がないわたしの現状は維持します」
    「は?」
    「勘とはいえ、あんたの意見は尤もです。不用意に近付くのは得策ではありません。この状況を有利に使いましょう」

     心は焦れてるのに頭は妙に冴えてるアンバランスさにリシテアは慄きながら、作戦会議のように語る。

    「今回はお互い遠くから観察しましょう。新入りは新入りらしく振る舞います」
    「そりゃあそうだろ」
    「その新入り設定を念密にしておきますか。わたしは顔に傷があって隠してる……うーん、これじゃ弱いでしょうか?火傷、いえ昔からある痣の方が説得力増しますか」
    「何を言ってるんだ」
    「あんたのためですよ。こういうのは、頭に叩き込まないと簡単にボロが出ちゃうんですから!仮でも、駆け落ちの夫婦ですよ。妻を軽んじたらすぐにバレてしまいます!」
    「……その駆け落ち設定いるか?」

    呆れるフェリクスと入念に練るリシテアとの作戦会議は緊迫感が欠けていた。だが、一時の団欒は張り詰めてた緊張の糸が緩み、心地よい休息となっていた。


    フェリクスは回想する──。

    「よろしかったら、お茶でもいかが?」

    アマリスの仕草や誘い方、所作が貴族のものと感じられた。庶民とは違う雰囲気に合点がいくが、ただの貴族と思えない底知れないナニカを感じ取っていた。
    誘われた際は二人であったが、外には何人かの村人が見守っていた……というより、監視されている印象を受けた。

    「遠慮する。しばらく妻のそばにいたい」

    素っ気なく断れたのはアマリスに対して不信感が強かったから、とフェリクスは自身を振り返る。リシテアがいなかったからとはいえ、平然と妻と言えたのは彼自身が一番驚いてた。
    戸惑いを上回る本心が出ていた。理由はわからないが、この女はリシテアに近付けさせたくない。

    「そうでしたね、まだお加減がよろしくなかったとお聞きしました。このような時にお誘いして申し訳ありませんでした……」

    顎を下げ瞳を伏せて謝罪すれば、本当に悲しそうに見えるんだなとフェリクスは脳裏に過ぎった。
    彼女がそのような仕草を取った途端、近くにいた村人達の気配が濃くなり、フェリクスへの視線が鋭くなる。

    「そうだ!それでしたら、今度交流会がありますので、ぜひそちらの方にいらしてください。もちろん、奥さまもご一緒で」

    あっという間に無邪気な笑顔に様変わりし、フェリクスは冷ややかな目を送る。彼の露骨な態度でもアマリスは何事もなかったかのように微笑む。

    「俺一人で決めれない」
    「ええ、そうですわね。奥様とご相談して、お気分がよろしければご参加ください。お待ちしておりますわ」
    「……ああ」


    祈祷会に誘われた経緯を思い出すとフェリクスは苦々しく口と眉を歪めた。先にお茶の誘いをしたのは一度断ると次の誘いを断り辛くなるを利用された、と時を経て邪推する。
    返答を保留にして、リシテアに祈祷会のことを話すと案の定乗ってきた。情報収集に適してる、村落の人々の様子を見れる絶好の機会なのだから当然の帰結と理解していたが、フェリクスは断っておかなかった事を悔いていた。

    「……任務を放棄して逃亡するか、さっさとあの女の心臓を止めた方が良い気がする」

    短絡的な解答をしてしまう自身を疎ましく感じつつ、直感は危機を煽り続けている。
    あの女は危険だ、今すぐ村から脱出を図った方が良い──それよりも、あの女を斬った方が早く済む。

    (いつの間に人を斬る事に抵抗がなくなったんだか……)

    物騒な殺人鬼的思考が頭に巡ってしまう。
    腰に下げた剣の柄に添えた手が、しばらく離れずにいた。

    祈祷会は村の奥にある森で行われる。村から少し離れ、森の深い所まで行かない中間地点──そこは広場のように草木が手入れされていた。
    祈祷会の名の通り簡素な祭壇が設けられていたが、どちらかというと木張のステージに近かった。古くからあるのか、木目や祭壇の石は苔のような黒い点が幾つもあった。
    松明に囲まれた其処に集う村人達をフェリクス達は森の茂みから観察していた。

    「集まってきましたね。大人達ばかりで子どもはいませんね」
    「寝入りの頃だ。おそらく大人達の集会なんだろ」
    「子どもには見せれない集会だから……いえ、安易な推測は邪魔になりますね。偵察に専念しましょう」

    木々に隠れ、息を潜めて観察していく。軍に所属する二人は造作もなく、村人達や周囲の違和感を探していく。

    「男が多いな。どいつも若くて健康そうだ」
    「多くの成人男性が健康体でいられるほどの資源がある。村の規模を考えると不自然ですね」
    「この戦況下で、満足な食糧を取れる村落があると思えん」
    「どこかと交易して資源を得ているのかもしれませんが、皆んな体付きも血色も良さそうです。異常と言っていいかもしれません」

    セテスから貰った資料でも村人は30人ほどと小規模、人里から離れた地で恵まれた資源にあり付けるのは不自然。加えて、戦時中に教会を頼らない集落となると非力な女や老人が多くなるものだ。
    だが、この村では真反対の人口率。不可解な点が多いと二人は訝しげる。

    「全員が出席してるわけじゃないから、まだ何とも言えん……そろそろ始まる頃だな」
    「ええ、予定通りに行きましょう」

    森から出て、二人は何食わぬ顔で集会場へ向かう。そっと一番後ろに参列して、壇上に上がったアマリスに目を凝らす。
    彼女は挨拶をすると、月明かりの下で踊り出す。軽やかに足取りで舞い、光を浴びた長く白い髪が緩やかな弧を描く。
    月下の元で麗しき美貌がさらに磨かれ、時折見せる微笑は、この世のものと思えない美を作り出していた。
    思わず魅入ってしまうフェリクスとリシテア。

    「ああ、我らの女神様」
    「慈悲を与えし御使い」

    村人達の感嘆の声が木霊して、ハッと我に返る。

    「……いくら美しくても、このフォドラでは女神は唯一ただ一人です」

    リシテアの呟きにフェリクスは頷く。
    セイロス神を差し置いて、他の者を女神と同列に扱うのは本来あり得ない。なのに、この村では当たり前なのだ。異教徒の集落とはいえ、軽率に女神と口にしない。

    (女神なんぞ信じていないが、たしかにこの女にはそう思わせる力がある……人間とは思えん)

    信仰深くないフェリクスでもアマリスの魅了されるカリスマ性を感じ取った。同時に不信感も膨らみ、鞘に触れて心を落ち着かせる。
    皆の意識が村の長に集中した最中、始まりの演舞は終わった。

    「まあ、来てくださったのですね!ようこそ、私達の楽園へ。あなた方を歓迎いたしますわ!」

    目敏くアマリスがフェリクス達に声をかける。つられて村人達の視線が二人へと向く──フードを被って顔を隠したリシテアの方を注視する。

    「っ……」

    一斉に注がれた視線を受けて、思わずリシテアの体が竦む。フェリクスが間に入って塞ぐが、突然向けられる四方からの視線は居心地が悪い」

    「まだお加減がよろしくないようですね、失礼致しましたわ。夜はまだ長いのですからごゆっくりお過ごしください」

    アマリスの気遣いの言葉に合わせて、村人達は改めて壇上に目を向ける。舞っているような大仰な演説をする村の長に魅入っていき、ホッと胸を撫で下ろす。

    「彼女の一言は村人達の総意……という感じがしますね」
    「顔を隠したのは正解だったな」
    「ええ、このまま予定通り怯えたふりをしてあんたの後ろに隠れてますから堂々としててくださいね」
    「……図太いな」

    フェリクスの背中にしがみつきながら周囲を見回しすリシテア。顔が見えないフードのおかげか、泣きそうな迷子の子どもに見られながら偵察を続ける。
    ──ちらちらと松明に灯される壇上。木板に付いている苔やカビと思われる黒い斑点が、火の灯りに反射して血のように揺らめく。飛び散った痕に見えたリシテアは目を擦る。

    「血……いえ、気のせい……ですね」

    同じ色の髪を持つアマリスの影響か、過去の惨劇が目の前に現れたと錯覚してしまうリシテア。途端に血の気が引き、震えが止まらなくなる。

    (落ち着いて……あれは過去のこと。今は任務に集中して)

    突然のフラッシュバックに慄きながら現実へと意識を向ける。脂汗が出ている今の姿を暗闇とフードが隠している事に感謝して、再びアマリスと村人たちに気を配る。
    背中に触れるリシテアの呟きと変化を感じ取り、フェリクスは注意深く周囲を見渡す。

    (先ほどから妙な生臭さを感じていたが……血か。それなら納得できる)

    松明の煙と湿った空気に混じる妙な生臭さを感じていたフェリクスは、リシテアの呟きを聞いて一人合点する。森の奥に潜む魔獣達の腐臭や湿気が混ざった臭いにしては不自然に感じていた。
    戦場に鍛えられた嗅覚は、馴染み深くなったものを的確に捉えていた。

    「──楽園は我が手中の元、この地に誕生致しました。今日まで幾多の犠牲を払ってきましたが私達はあらゆる選択の中から、ここに至っているのです。誇りましょう!御心のまま、自由と楽園を手にした叡智と蛮勇を。流れ落ちた幾多の血から得た希望を!」

    悦に満ちた演説が耳に入る。
    血という言葉に、リシテアは脳裏で実験の記憶が読み起こされる。心臓がビクリと跳ね、手足の震えを抑えようとする。

    「おい、大丈夫か?」

    服を握る手から彼女の様子がおかしいと察したフェリクスは、隣の者に聞かれないよう声をかける。リシテアは声を出さず、首を縦に振って大丈夫と訴えたが目は泳いでいた。
    一旦引くかとフェリクスが剣の柄を握る手が強くなった矢先、木が軋む音とジャラジャラと鳴る金属音が聞こえてきた。

    「さあ、皆で感謝しましょう!楽園の礎となる糧を、我らを仇なすものを、そして私達に喜びを与えたもうものを!」

    引き摺る金属音が近くなり、祭壇の奥から人が現れた。
    一人は屈強な男、一人は精悍な男……もう一人は鎖に繋がれて引き摺られている男。

    「なっ?!」
    「ああ、ありがたき女神様!」
    「ありがとうございます、女神様!楽園を続けてくださり感謝いたします!」

    フェリクス達の驚きは村人達の歓声に埋もれた。
    明らかに体罰を受けたと思われる生々しい傷跡が顔や腕など至る所に残っている男が、側の二人の男によって鎖で繋がれ、床に伏せられている。異常な状況だと言うのに、村人もアマリスも喜びを表していた。

    「……まるで宴の会か」
    「ええ……彼らにとって祝宴なのでしょう」

    捕らえた男は、宴における銘酒なのだろう。誰一人この事態を不審に思わず、歓迎していた。
    フェリクスは険悪な顔をして、壇上の男達とアマリスを睨みつける。
    その視線を向けられてもアマリスは平然と受け止め、優雅に微笑む。

    「楽園の芽はまだ芽吹いたばかりで、月が満ちるまで英気を蓄える必要があります。花開くその時まで……ああ、待ち遠しい」

    切なげに訴えて、アマリスは捕虜となった男の頬に口付けし、血が滲む傷口を優しく撫でる。虚げな生気の薄い目と彼女の情熱的な潤んだ瞳が絡む。

    「愛おしい貴方、古びた女神より私の元に来てくださったことに感謝いたします」

    愛おしい人に愛撫するかのように伏せた鎖の男の顔を抱きしめて、額にキスをする。
    血に濡れた男の手を取って、アマリス自身の頬に触れさせる。垂れ落ちる血が服を汚しても彼女は男の手を握り、懸命に触れ合わせる。
    村人達が息を止めて、壇上での行為を見つめる最中、フェリクス達は言葉を失って半ば茫然としてしまう。

    「……なんだこれは」
    「……気分が、悪い……です」

    誰かが女神様の慈悲だと呟き、それを聞いた二人は虫唾が走るのを必死に隠す。リシテアに至っては過去の実験のことも思い出したせいで、顔色が酷く血の気が薄くなっていた。

    「ああ、愛おしい人よ。最上の愛を贈りますわ。私は貴方の全てを心より愛しております、枯れ果てて一滴も残らぬ体と成り果てようと、私の愛は永遠に変わりません。どうか、それまでゆっくりとお休みくださいませ」

    虚だった男の目に僅かな光が宿ったように見えた。
    結婚式かと思わせる宣言は、女神からの慈悲と愛情に感じる。村人達には、おそらくそう見えるのだろう……。

    「あの捕まった男……だいぶ印象は違うが、行方不明のセイロス騎士だ」
    「そ、そうなのですか……?!」

    ひどく怯えたようなリシテアに訝しげるが、この状況だと当然かとフェリクスは淡白に話を続ける。

    「セテス殿から見せてもらった資料とほぼ一致する。それと──あの女の側にいる男も、おそらく同じだ」
    「えっ……」
    「信仰深い奴は取り込まれやすいと言っていた。セテス殿の口振りでは、あの女に付く者がいると想定していたように思える……まだ何とも言えんが警戒しておけ」

    奥歯がガチガチ鳴るのを抑えながら、改めて壇上を注視する。
    アマリスが騎士団の捕虜に愛を捧げ、同胞を捕らえながらアマリスに付き従う騎士団……恐ろしい光景にリシテアは嗚咽を堪える。
    集会場は熱気の歓声に溢れている。それに反して、二人の心は冷えて頭が煮えていく。
    ──今見てるものは全て現実。想像を絶する怖しい饗宴が繰り広げられる此処は夢の中ではない。何があって、何故このような事が起きているのか見極めていかなければならない、と奮い立たせる。

    「あの女の側にいる奴は相当の手練だ。チッ、剣を抜いたところで逃げられる可能性が高い」
    「……今動くのは得策ではありません。下手すれば、わたし達の身が危ういですし、強行突破するには時期尚早です」
    「んな事はわかってる!」
    「ええ、わかっています……落ち着きましょう。予定通り任務に専念しましょう。幸い、まだ猶予はありますから」

    フェリクスの憤りを宥めながら、リシテアは自身の放った言葉を頭に叩き込む。

    「急いては事を仕損じる、です」
    「なんだそれは」
    「クロードが言っていた東方の格言です。焦って功を急いではいけないってことですよ。……月が満ちるまではまだ数日あります。それまでに」
    「何とか手立てを立てるか……面倒だ」

    話しながら冷静さを取り戻していく。落ち着いていられないが、こんな時こそ慎重に機を窺わなければいけない。それらを戦場を通して理解していた。

    (それに、アマリスは間違いなく血の実験の被験者です!髪の色合いといい、仕草が平民とは思えない。どんな事情で生き残ったのか、あいつらの事を何か聞き出せないか……どうにかして話をしたい!)

    自身の生に関して、何らかの手がかりが得られないかと思惑も走るリシテア。
    だが、同時に強い違和感を持っていた。同じ渦中に見舞われたと考えられる彼女は──血の実験を行ったあいつらを恨んではいない、と思えた。

    「フェリクス、わたしは引くわけにはいきません。何かあったら、あんたはすぐにガルグ=マクに帰還して報告してください」

    恐怖と決意が綯い交ぜになったリシテアの覚悟にフェリクスは一瞬迷う。

    「おい、腹を括るのは今じゃない。俺達の任務は村の調査だ。目的を忘れるな」
    「わかってます」

    彼女の言葉は信用できなかった。リシテアの提案を呑んでしまえば、より無茶をすると確信できたから。

    湧き上がる集会場は、風で大きくなる松明の炎と合わせて、村人達の歓喜の声が湧き上がっていた。
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