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    _kamadoenji59

    @_kamadoenji59

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    主にセンシティブなものを置く場所 疲労困憊の真夜中
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    ぬっるいアオ主短編です。共存ルート(捏造)(あればいいのに)創世後にティザートレーラーの内容(タオっちと歩いてるやつ)を夢に見た主の話。おでこ合わせるやつが書きたかった。
    アオガミと仲魔といっしょに寮でわちゃわちゃ同居してたらいいなと思ってる。

    Q.なんで僕の小説っていつも主が寝てるんですか?
    A.本編からしてなんか眠そうだから💤🛌

    [α]dream 夢を見た。創世して以降出くわさない状況の夢。
     はっきり言って悪夢だった。何度も寝返りを打ったし、首の後ろが汗で濡れて気持ち悪い。途中で何かを打った気もする。しばらくうなされてようやく開放された時には、もう日は昇っていて起きたも同然だった。
     部屋を見回す。床に積まれた本の山。その隣で無防備に伸びるジャックフロストの寝姿。アマノザコはまた早いうちに出掛けたようだった。日が暮れるまで帰ってこないだろう。
    「少年?」
     聞き慣れた声の方を見ると、先にスリープモードを解除しベッドから下りたアオガミがいた。
     おはようを言い合って身を起す。僕を見るアオガミが顔をしかめていることに気づく。
    「……やはりいつもより顔色が悪いが大丈夫か?」
    「……え?あ、いや、大丈夫だよ多分……」
     寝起きの悪さに頭をぐらぐらさせながらなんとか返事をした。……が、
    「失礼する」
     立ち上がったアオガミに腕を伸ばされ、熱や脈を測ろうと突然顔をぺたぺた触られた。意識が回復した途端恥ずかしくなり、つい手を払いのけようとしてしまう。
    「や、だからだいじょ……」
    「平熱だ。……脈は少し速いが」
     やっと手が離れる。僕はよろよろとベッドの縁に座り、アオガミを見上げた。
    「アオガミ、体はどこも悪くないから……」
    「しかし明け方の君はずいぶんうなされていた。私を打つくらいどこかが痛むのかと思ったが……、違うのか?」
    「打っ……ごめ……、ちょっと嫌な夢を見て……」
    「嫌な夢?」
     瞬きするアオガミを見て、ああ、神造魔人は夢を見ないんだったと思い出した。

    「……磯野上と一緒に帰る夢を見たんだ。いつもの駅内を二人で歩いてて、よくわかんないけど、気づいたらいつの間にか、ダアトに迷い込んでた夢……」
     だんだん弱々しくなっていく僕の喋り方が不安になったのか、アオガミは床に膝をついて僕に目線を合わせた。なにせ舞台はあのダアトだ。ようやく夢見があまり良くなかったことを察したのだろう。
    「迷い込んですぐダイモーンの群れに見つかってさ、磯野上の手を引いて逃げようとしたんだけれど、もうダメで。あっという間に囲まれちゃって、磯野上は隣で泣いてるし、誰も助けてくれなくて、襲われて何も見えなくなって……、で、目が覚めて……」
     おずおずと自分の頬をぎゅっとつねってみる。痛い。
    「……僕、死んでないよね」
    「心拍の停止は確認されない。君は生きている」
    「そうだよね……」
     頬から手を離した。ふと、喋っている間ずっと体が震えていたことに気がついた。

     ……一度同じような状況を、……現実のダアトを散々経験したというのに、今更怯えているなんて。

     まだまだ怖がりなんだなぁと笑って誤魔化そうとしたとき、アオガミがそっと僕に手を重ねてきた。
     あのとき目の前に落ちてきた青い閃光を思い出す。霊気を帯びた、人間の体よりはるかに冷たいアオガミの手が、寄り添うように僕の手を撫でた。それだけで心の錆が剥がれていくのを感じて、僕はその手を優しく握り返した。

    「……とても、辛い夢を見たのだな」
    「うん……。でもそうだ、初めて襲われた時アオガミが助けてくれたもの。おかげで今生きてる」
    「お互い様だ」
    「僕、何かしたかな」
    「君があのとき知恵として力を貸してくれなかったら、いずれ私も死んでいただろう」
    「アオガミが死ぬのは、やだよ」

     咄嗟にそう口をついた。僕を覗き込む金色の瞳が揺れた気がした。唇を噛む。嫌なものは嫌なのだ。戦いを繰り返す中で、もう誰もいなくなってほしくないとどれほど願ったことか。ましてや自分の半身なんて、絶対。

     僕はこつん、と自分からアオガミと額を合わせるとゆっくり目を閉じた。
     視界が消え去って、重なる手の存在をより強く感じた。アオガミが深く呼吸をした。向こうも目を閉じたのだろう。
     体の震えが治まっていく。僕の息が、体温が、胸の鼓動があるのはいつも君が守ってくれるおかげで、それに十分釣り合えるぐらい僕も君を守れていたらいいのに、と強く思った。その想いが肌越しに伝わってほしかった。

     そっと少しだけ目を開ける。長い睫毛や唇が触れ合いそうな近さだった。またなんだか少し顔が赤くなって、……二人だけにしか聞こえないような声で僕は呟いた。
    「ありがとう。手、握ってくれて」
    「……落ち着いたか」
    「うん」
     アオガミの目を見つめてから、ベッドから腰をあげた。手を離し、軽く微笑みかけてから部屋のカーテンを開ける。
    「磯野上達のことも、この世界も守らなきゃね」
     背後から「そうだな」と返事が聞こえた。新しい朝。ようやく手に入れた世界。ガラス窓を開けると、初夏の涼しい風が吹きこんでくる。
     小さなベランダの向こうで、創世してまだ新しい、悪魔達と共に平穏を取り戻した東京のビル群が日の光に包まれている。その上を今日も、コウリュウがゆっくりと泳いでいた。


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