・「神裂きの役割を持ってたのになまくらになってたことを恥じる」←ここにきて神を裂く必要あるか？について

神崎にとっての信仰はあくまで奏汰であるという前提が大きいのでは？例えばESのアイドルが好き！って人って「アイドル」と「ESのアイドル」が好きなわけで「ESが好き」なわけではない、というような。
「神(奏汰)を信仰してる」「奏汰の宗教を信仰してる」わけで、他の信者はともかく神崎は「その宗教を信仰してる」とはズレてたのかも。
つまり、「ESのアイドルが好き」(奏汰の宗教を信仰してる)→「アイドルのためにESが潰れるのはok」(奏汰のために宗教が潰れるのはok)→「アイドルのことは今も好き」(奏汰のことは今も信仰してる)が成り立つんじゃないかなって。
奏汰を今信仰してないのは奏汰にヒトでいてほしいからとか奏汰の望みだからとかであって、宗教が潰れたからではないのでこの図は成り立つ、はず。

で、神裂きの役割はというと、アイドルを潰すぞ！って役割(神裂きの役割)→ES潰れてみんなアイドル辞めた(宗教潰れて奏汰は神を引退した)→アイドルじゃないなら潰さなくていい(神じゃないから斬らなくていい)→またアイドルになるなら潰す役割が発生する(また神になるなら神裂きの役割が発生する)
の流れなのでは？

そもそも、神崎が信仰心持ったのって奏汰と出会ったからだし願いを言う立場にないから、神崎が信仰してたのってあくまで「悪いものをどうにかできる」「深海奏汰そのひと」という神さまそのものの部分。
なので、その外の部分である宗教という箱に対しては颯馬本人は他の信者と比べて思い入れ低めだったのかも。

悪いもの自体については斑すら可能性捨てきれてないっぽい動きしてるから、多分これはあの文化の人間にとって重いんだと思う。
ルクバで前の世代が宗教を潰すまではしなかったのって悪いもののことがあるんじゃないかな〜と思う。「悪いものへ対処できる存在をなくす」って「大人数を救う代わりに一人を生贄にするか？」みたいな話なんじゃないかな。
一人を救って大勢を見殺しにするっていうのがあの世代できなかったんじゃないかなと。壊れていたとしても深海ママがそれを望まなかった可能性もある。
あの宗教にとって悪いものの存在が大きいというのはわりと重要ポイントだと思うし、ここを過小評価すると見方変わっちゃうのかも。



・神裂きの役割を捨てない理由/必要な理由について

上を踏まえた上で、深海というか海の民(仮)って悪いものを鎮める家ではあるけど逆に悪いものの発生源にもなるわけで、だから神が人になりたいと願ったときにころす家が必要だったのでは？
「独自の宗教とか持ってた民族を迫害したらその民族から呪われた=悪いもの」っていうのがあの地に伝わってるしお偉いさんもそこを恐れてるから、「深海という神が人になったら悪いものが蔓延するかも(少なくともさせることは出来る)」になってるのかもしれない。
お前らは悪いものを蔓延させる民族だけど、悪いものの対処できるから祀ってやってやる。それを放棄してヒトになるなら悪いもの蔓延されたら困るし殺す。みたいな。
害虫を食べる蜘蛛は生かすけど、害虫を食べなくなった蜘蛛は人を噛んだら嫌だしころそ。みたいな。

奏汰が悪いものの対処してるなら神裂きしなくていいっていうのもこれなら繋がるかなぁ。

神裂きの役割ってもしかしたら元々は「悪いもの対処止めたらころすぞ」ぐらいの意味合いだったのかもしれない。
三毛縞家がそんな役割の介入許すわけもないから、三毛縞に対する神崎の役割の説明が嘘でもないけど本当でもない内容になったのかな。
三毛縞家に権力があったから政府に刃向かったときって説明したのか、政府に刃向かったときに神を裂く役割が介入してきたから権力持ったのかどっちかなのかも。

神崎は「奏汰を斬りたくないという感情」と「奏汰を犠牲にしてまで多数の悪いもの感染者を発生させる」ということを天秤にかけて、多くの犠牲者を生み出してでも奏汰を救う！って迷わず選べるタイプではないかな〜と思う。実際五奇人(マイノリティ)を犠牲にして多くのアイドルを活かす紅月サイドについたわけだし。
でもそれでも迷いはしたと思うから、その中で奏汰が斬ってもいいよって言ったから神裂きであることの背中押してもらったんじゃないかなっていう。
逆に三毛縞は即奏汰を選べるから、悪いもの蔓延のリスクあっても宗教潰すことを選べたんだと思う。