暴走列車虎杖稽古や任務の時に汗一つかかない男のしっとりと汗ばんだ肌と、こちらを見つめる熱を帯びた視線。
与えられる情報はあっという間に自分を追い込んでいく。
「やば…悠仁の中気持ち良すぎ」
そしてややかすれた吐息まじりの声がその言葉を紡いだ瞬間。
悠仁が真っ赤な顔を更に赤く染めて息を詰めたのは羞恥からだけではない。
(よっ…しゃあぁぁぁぁぁ!!!)
湧き上がるのは歓喜と達成感、蘇るのは悩み試行錯誤した日々だった。
教師と生徒だとか年の差とか性別とか諸々の壁をふっとばして悠仁と五条がお付き合いを始めたのは京都校との交流戦が始まる少し前のことだ。
まさか叶うとは思っておらず、地下生活の間もひっそりと隠していた恋心だった。
それがひょんなことから叶ってしまった。
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