先輩の綺麗な手が、俺のシャツのボタンを一つ一つ外していく。
ボタンを外す先輩の手に俺の心臓の音が伝わっていきそうですごく恥ずかしいのだけれど。これからもっと恥ずかしいことをするのだと思うと、身体の内側から熱くなってくる。
視界が涙で歪んだと同時に、先輩の手が止まった。俺の感覚では、ボタンはまだ一つ外れていないけど……。
「……怖いか?そんな怯えた顔をして」
……え、
「俺は友也に、怖い思いをさせたいわけではなかったんだが……」
……待って、
「今日はこれくらいにしよう」
……そんな、
「やはり今の俺達には早すぎた。こういうのはまた改めて……」
……そんなの、絶対。
「……嫌!!」
「…友也……っ」
今のは、俺の口から出たのか?
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