プールサイド・レッスン──妙な時間に誘ってくるなとは思ったんだが。
夏の夜の帳は降りて、昼間は学生たちや家族連れで賑わうプールサイドの景色は変わる。
熱く絡み合う恋人たちがそこかしこにたむろし、そうでなければそうなりたい少年少女たちが出会いを求め、相手を必死に物色していたり。陽気だが、妙にねっとりした音楽が鳴り響き、薄暗い照明でもハッキリとわかる濃いめの化粧をした女達がギラギラとした視線をカノンに送る。
それに軽いウインクで答えながら、隣で呆然と、息を飲んでいる少年に目をやった。
「どうしたナイトプールとやらに誘ってきたのはお前だろうが」
「……ひ、昼間とぜんぜん、雰囲気がちがう…」
「そりゃそうだろ。デートスポットだろうしな」
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