命。「まめねこ…そろそろolvくんに心開いてあげたらどうです?」
ぶんぶん、と首を激しく左右に振るまめねこは、心底嫌だという気持ちをめいっぱいに表現してくる。
「はぁ…貴方って本当に好き嫌いが激しいというか…極端ですよねぇ。エデン人は好きなくせに他の国の人間になると途端に人見知り発揮するわ毛嫌いするわ…olvくんもエデン人ですよぉ?」
ふんっ、と首を右側に向けて固定したまめねこは口をつんと突き上げてこちらを向こうとしない。
相当へそを曲げたようだ。
「はぁ…はいはい、分かりましたって。もう言いませんから、こっち来なさい。」
そう言うとまめねこはパッとこちらを向いて掌に納まる。
「貴方って気づけば私の元に居ましたよねぇ…いつ頃からでしたっけ……あぁ。」
私が不老長生薬を投与した時でしたか。
「ふら〜っと現れて来た時は私も驚いたものですよ。なんてったってあのハツガソライロマメネコですから。」
あの時は私も声を上げて驚いたっけ…なんて考えながら、就寝を準備を始める。
まめねこは、ただいつもの愛らしく憎たらしい謝り顔をするのみだった。
*
「…まめねこ?貴方、どういう心境の変化なんです?」
数日後。
少し前にedn組でオフコラボをしたのだが、まめねこにとんでもない変化が起こったのだ。
olvくん以外のメンバーが帰ったあと、少し雑談をしていた。
「losくん、不老不死の薬出来たら僕にも下さいよ。」
「いやですぅ〜!!」
「それじゃあ真正面から奪ってやりますよ!」
「フィジカルで持ってかれますぅ〜!!流石にolvくんには私勝てないんですねぇ〜!」
…とまぁ、こんなふうに。
そんな雑談が終わる頃には夜も深けていて、そろそろ帰りましょうか。なんて話をして。
olvくんが帰るその瞬間、まめねこがolvの手に擦り寄ったんですよ。
これには私もolvくんも度肝を抜かれて、慌てふためいてしまいましたよ。
「…まめねこ?」
まめねこは随分とご機嫌な様子でニコニコとした笑みを浮かべるばかりで、私の質問に返すつもりは一切ないと言った様子だった。
…いや、もしかしたら。
この笑みが、答えなのかもしれない。
…なんてね。
どうせナンパにでも成功したんでしょう。
まったく、これだから畜生は。