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    nonbirishinkou

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    nonbirishinkou

    PAST左+銃の左馬刻さまとささらさん
     喫煙所の扉が開いて、見知った白髪が入ってきた。俺の姿を認めると、眉を困ったように寄せて「禁煙中じゃねーんか」と小さく笑う。
    「禁煙中やで。吸うてへんもん」
     ぱっと手のひらを見せて煙草もライターもありませんよーってアピールすると、左馬刻はどーだかとこれまた小馬鹿にするように首を傾げる。煙が俺に来ないように配慮してか少し離れたところに腰掛け煙草に火をつけた。ええけどね、煙くらい。むしろ欲してるくらいやけどね。口寂しくてジャケットの内ポケットに仕込んだ飴ちゃんを取り出し口に放り込む。
     何か喋り出すかと思ったけれど、左馬刻は黙ったままガラス越し、喫煙所の向こう側にいるチームメイトを眺めていた。各ディビジョンの二番手が集まって何やら盛り上がっている。そこにはもちろん盧笙もおって、左馬刻のチームメイトである入間さんもおる。年末の歌合戦以来、仲良くなったようだった。仲良く、というか学生に勉強を教えてるみたいやな。あそこは小説家も警察官も、教師もおるから。ホストの人は、茶々をいれつつ見守っている。ちょっと寂しいけど、微笑ましい。盧笙も楽しそうや。当然盧笙は盧笙のコミュニティがあって、それは仕事場だったり、学生の頃の友人や養成所の頃の友人なんかも。
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