約束破ったらこうなるぞ「もう2人なんかしらねー!!!!」
近所迷惑もなんのその、でかい声をだして
俺は家を飛び出した。
ドラケンくんと三ツ谷くんと付き合い
同棲して半年が経っていた。
久々に三人で遊ぶ約束日を決め、楽しみにバイトしていたのに、
「わりー、たけみっち急な納期の変更が入っちまって…」
「ごめん武道!!お得意の打ち合わせが今日じゃないと合わなくて!!」
この埋め合わせは絶対する!!!!
と
2人に頭を下げられたが、三人で出かけると言うイベントが急になくなるいうショックと楽しみにていたのは自分だけなのかと言う悲しさででかい声を出して飛び出したのだ。
携帯と財布を持ち、いく宛もなく
俺は公園で後悔に苛まれていた。
そもそも2人が忙しいのは当たり前で、
バイトの俺よりもずっと高い給料で、
料理や洗濯とかも任せっきりで、
なのに酷い事言って出てってしまって……
帰るに帰れない状況になってしまった……
「あれ〜?副総長じゃん?」
「おっホントだ、ナニしてんの〜?」
顔を上げると長い足のモデル体型の
灰谷兄弟がそこに居た。
「1人って珍しいじゃん、あの彼氏たちはどうした?」と蘭くんが喋ると同時に
先ほどのことを思い出し、涙が溢れてきた。
泣いた俺にびっくりしたのか
隣に座り、泣きながら喋る俺にウンウンと相槌をうってくれて慰めてくれて、飲み物を買ってきてくれた。やさしい。
「じゃあさ、俺たちとイイコトしない?」
「へ?」
「おっ、竜胆サイコーじゃん、行こうぜ」
とズルズルと高そうな車に乗せられて
連れてこられたのはネズミのキャラクターがトレードマークの遊園地だった。しかも海のほう。
「蘭くん、竜胆くん、イイコトって…?」
「あ?決まってんだろ」
「武道はココで遊び尽くすんだよ、俺たちと♡」
そこからネズミのカチューシャつけたり(なぜか俺のはリボンが付いていた)
海中へもぐる遊具や高いマンションから落ちるアトラクションへ行ったり
昼間っからビールを飲んで遊びまくった
「こんなに楽しいんすね!!」
「だろ〜?」
「武道、これも食べるか?」
浮き輪の形の肉まんを頬張った
「うまーーい!!!!」
何度か2人に挟まれて写真を撮られたりしたが、
気にしないほど楽しかった。
夜になればパレードを一番良い席でみれたり
朝の事を忘れるくらい2人と楽しんだ。
閉園時間になり、気づけば携帯の充電がなくなっていた。
「このあと後どうする?」と蘭くんに聞かれ
「俺、こんなにたのしかったの久々っす!また遊びましょ!!!」
「お〜喜んで♡あの龍二人組に飽きたら俺たちのとこ来いよ♡」
「ハハハ、考えときます」
おしゃべりもそこそこに、自宅まで送り届けてくれ「バイバイ〜♡」と去っていく車を見届けた。
お土産もいっぱい買ったし、許してくれるかな
三ツ谷くん、ドラケンくん………
そろ〜と玄関のドアを開けてちいさく「た、ただいま〜」と呟けば
ドタドタと慌てる足音が近づいてきた
「たけみっち!」「武道!」
「心配したんだぞ!!!!!」
「へ?」
どうやら灰谷兄弟がメールで写真を送り「彼氏、見てる〜?」と散々煽ってきてたようだった。
「俺たちが悪かった、たけみっちが楽しみにしてたのに、仕事優先しちまって」
「武道のきもちを無下にして…本当にすまない」
「ふたりとも、そんな、謝らなくても!俺が勝手に楽しみにしてただけなんで」
ほら、お土産のバズライ○イヤーです。