「レオってさ、モテるのに浮いた話ひとつ聞かないよな」
「あー、それ分かる」
「なんで彼女つくんないわけ?」
好奇の目が、いち、に、さん、し、と向けられる。視線は寄越さずとも聞き耳を立てている奴も合わせたら両手では数え切れない。
そんなに他人の恋愛事情が気になるのかよ。と、玲王は嘆息する。この質問はこれで三度目だ。ブルーロックのメンバーで飲みに行くと必ずどこかのタイミングでそういう話になる。今日は話題に上らないなーと思っていたが、例外はないらしい。
「そういえばこの前、女子アナに言い寄られてなかった?」
「あっ、はいはーい! 俺、その瞬間みた!」
「なんでどうでもいいところは見てんだよ……」
「たまたま見ちゃったんだもん。でもさ、それ断ってたよね?」
2438