とある男の話とある男の話(ネップリver)
やってしまった。そう思いながら駅の看板をホームで見上げる。
久しぶりに早めに帰宅できた事に気が緩んだのか、電車の中でしっかり寝てしまった。慌てて起きて降車したが、本来降りるはずの駅から二駅過ぎてしまっている。このまま反対行の電車で帰ろうと思ったものの、寝てしまった分の体力をどう削ろうかと頭を悩ませた。
イベント業界に身を置いてからそれなりの月日が経った。携わる業務は人手不足を理由に、何かと範囲外の事をしている気がする。人の入れ替わりも多いため負担もそれなりにあり、仕事にやり甲斐は見出せるものの常に多忙だった。最近は仕事が立て込み、特に忙しい。そのせいか生活リズムは整わず、今のように少し寝て体力を回復してしまうと、寝付きがとても悪くなってしまう。だからこそ体を疲れさせないと眠れないのだ。
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