ポットラックパーティーへようこそ!五月某日。私、朝日奈唯と我がオケのトランペッター二人、それからネオンフィッシュは、初夏の風が抜けるダイニングで一堂に会していた。
「お、これで全員そろったんじゃね?」
「みたいだね。それにしても、リアルに料理を持ち寄ることになると思わなかったな」
暑さに髪を結ぶ桐ケ谷晃の横で、仁科諒介が苦笑する。そう、本日は私が主催するポットラックパーティー当日。きっかけはもちろん、バレンタイン前夜にプレイした、世界の女王を目指す、例の乙女ゲームだ。作中で何度も行われていた催しを実際にやってみたかった私は、四人にスケジュール調整を依頼。そして本日、ついに念願のポットラックパーティーが開催される運びとなったというわけだ。
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