首領のために 「うわぁ、すごい賑わってるなぁ!」
屋台が陳列し賑わいを見せる街の様子にカロルは思わず声を上げた。
「確かにすげえ賑わいだ」
「ちょっとまで人類滅亡の危機に陥っていたなんて信じられないわね」
「ちょっと、ジュディスちゃん!?」
「ま、それくらい商魂逞しいのは俺好みでいいね」
「ユーリは下町大好きだもんね」
「まあな」
得意げに笑うユーリにおかしそうにカロルは笑った。
「ねえ、僕屋台見てみたいんだけど!」
「いーけどその前に宿探しじゃないかしら?少年。おじさん流石に野宿はもう疲れたわよ…」
「それもそうだね、よし!宿を見つけたらそのあと屋台ね!」
「はいはい」
そう言って前を向いた途端、カロルは通行人にぶつかってしまう。
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