楽しきを 繋ぎ結んで リンクする「ふぅ、遂にここまで来ましたね……!」
「おー、すごいねー?
今度は二個しかないよー?」
グレイトの数が。
「ありがとうございます。今までで一番良いリザルトなのですがあと『二つ』……あと少しです、
今日中にケリを付けましょうか。」
そう言って先程と同じ曲を再び選択していた。
僕達というかこの人は何をしているのか?
やっぱり気になるよねー?
休みの日に一緒にお出かけしてて立ち寄った
ゲームセンターでリズムゲームをプレイする
九郎先生とそれを眺めている僕、
北村想楽という光景だよー。
いやー、前にどんちゃん先生からバチ捌きを
教わる為に毎日ゲームセンターに通っていた
という話は聞いてたけどー……
あれ以外の作品も触れているとは。
しかも、とても上手だ。
素人な僕から見てだけど。
九郎先生が今やっているものは特殊な
ギミックが沢山あり難易度はとても高く見える。
(特に……長押ししてると止まるの、
慣れないなー。)
あれについて九郎先生は
「確かに最初の頃は驚きましたが……
慣れたら一気に楽しくなりましたね。」
と語っていた。
「……北村さん! 見てください!」
「ぱ、パーフェクトフルコンボー……」
今日中にと言って本当に出来てしまうから
すごいよねー。
「正確に音を奏でる腕捌き。
九郎先生、お見事でしたー。」
「ふふ、ありがとうございます。
……その、北村さんも一度やってみませんか?」
「僕がー? まったく出来ないと思うけど、
それでもいいー?」
「それでも良いんです。出来るかどうかより
『楽しむ事』が大事だと思いますし、
私はこの『楽しい』を
北村さんと共有してみたいんです。」
「……そう言われたら、
僕も隣で楽しむしかないよねー?」
「はい……!
北村さん、一緒に楽しみましょう!」
……こうして、新しいものと繋がっていくのも
また良いかもしれないねー。