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    障子紙

    よいこのじゆうちょう 
    ジャンルごった煮のまじの落書き帳

    ※とても自由なので注意
    ※夢主がいるので注意
    ※BLもNLも擬人化も飛び出すので注意
    ※雑な落書きばっかので注意
    ※もう何を注意したらいいかわからない

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    障子紙

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    お待たせしました!!
    障子紙の新作のお知らせです☆

    アルセのとあるキャラの特殊設定成り代わり夢です!
    苦手な方は自衛よろしくおねがいします!!!!
    明日から隔週更新します!全100話予定!!!

    かみさま、どうか、どうか月みたいにキラキラと眩しいその髪が
    慈しむように優しく紡がれるその声が
    好奇心に桃色に染まるまろいその頬が
    世界中の素敵をあつめて輝くその瞳が

    ほんとうに
    ほんとうに
    うそみたいにきれいで


    『ウォロ!』


    かみさまをみつけたような
    そんな、すくわれたきもちになったのなんて


    貴女はきっと、知りもしないのでしょうね。








    ウォロという少年は。

    引っ込み思案で
    変化が嫌いで
    陰気で
    辛気臭い

    概ね誰に聞いてもそんな印象の子供でした。

    まあそれも仕方がないかも知れませんね。
    なにせ僕の頭の中には“この世界の人間ではない誰か”生まれた時から住み着いていた訳ですから。
    いや、事実は小説よりも奇なりといいますか、ある意味お約束とでも言いますか。
    可笑しいのは世界なのか、はたまた“ジブン”なのか?

    そんな感じの、当時は何とも生き辛い性格をしていましたのものでして。

    全てが新しく、全てが初めてで、全てが恐ろしい。
    そんな刺激に溢れた、自分の中の理が全く通じない未知の世界の片隅で、心の脆い少年はその体を縮こませ、差し出される手を悉く拒み、そのくせ光を求めて上を見ては、誰かや何かと目が合う度に怯えたように蹲りました。


    だって、知らなかったんです“ポケモン”なんて。
    だって、知らなかったんです“ホウエン”なんて。


    恐怖は常に、無知から生まれる。

    だから僕は
    これ以上可笑しくならない様に
    これ以上未知の世界が広がらない様に
    これ以上僕の生命を脅かされない様に

    狭い部屋に閉じこもり、耳を塞ぎ、誰とも目があわない様に前髪をずるずる伸ばし。

    黙々と、ただ黙々と
    命の終わりを目指して日々を消費していました。

    思えば。もやしか何かのような生態ですね?
    いや、なんともあの時期の僕ときたら、みじめで卑屈で陰気で、全くもって度し難く、いっそ笑ってしまいます!



    ……………………まあそれも。
    信仰の対象たり得る“かみさま”と出会うまでの話なのですけれど。







    「あなたがウォロ?ねぇ、いっしょにあそびましょ」


    たいへんだ。
    おつきさまが
    おそらからおっこちた。


    研究職の親の海外出張により預けられた母方の祖母の家の縁側にて。
    気の利いた表現のできない凡庸で陰気な少年は、除けられた前髪の先でキラキラ輝く女の子にまず最初にそう思いました。

    お月さまの名前はシロナ。
    きらきらと美しく風に舞う髪に、知的な銀色の瞳と、華も恥じらうようなかんばせの、それはそれは愛らしい女の子。

    誰が信じられましょう
    彼女、僕の従姉なんですって。

    そのくせまるで別のいきものみたいにあまりにも綺麗なものですから、鬱陶しい前髪で隠していた顔を晒されていることすら気付かず、ぼーっと見つめてしまったのです。

    そしたら、どうでしょう。
    その小さくて柔い手がそっと伸びてきて僕の両頬を包み、わあそっくりね!なんて花がほころんだように笑うものです。
    分かります?嘘みたいに可愛いんです。
    ………後そっくりじゃないです、あなたの言葉は何だって信じることにしていますが、それだけは納得できません。月はお空にひとつしかありませんし。


    まぁとかく
    そんなものですから

    単純で
    凡庸で
    陰気な少年ときたら


    「ぅん………しろな、ちゃん」


    うつくしい“かみさま”の目に留まれたことに
    見事に舞い上がってしまったのです。







    『ウォロ!ウォロ!はやく、こっちよ!』

    まあしかし。
    麗しの“かみさま”の、なんと強引でわんぱくな事。

    世界は面白いもので溢れていると信じて疑わない彼女は、美しいその髪に豪快に木の葉をまとい、たおやかなその身は傷が付くのなんて一切厭わず、掴んだ柔らかな手なんてぎゅっと握っていないと、あちらから握ったくせ何かに夢中になってすぐその足で軽やかに離れて行ってしまうのです。


    「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!しろなちゃ……しろなちゃぁぁぁぁぁぁん!!!!!!」


    そんなものだから………まぁ、お察しの通りしょっちゅう逸れてしまうのです、愚鈍な僕は何度見知らぬ山に置いてきぼりにされたでしょうね?
    後に良く分からないとされるメンタルと、謎のフィジカルの高さとか言われるそれは、彼女に引きずり回された中で培われたものと確信しております。

    ええ、ええ。


    ……………あ、酷いって思います?

    でもね。
    僕が喧しくギャンギャン泣きながら蹲っていると、必ず彼女は迎えに来てくれるのです。
    大慌てで駆け付けて、涙と鼻水でそれはもう酷い僕の顔をいい匂いのするハンカチや……時に自分の袖で拭って、本当に申し訳なさそうにぎゅっと抱きしめてくれるのです。

    「はなれてごめんね……ウォロ」

    ………って。
    孤独で寂しい世界から僕を救い上げて
    お月様みたいに優しく安心させるみたいに微笑んでくれるのです。
    いつだって”僕”という人間と世界を繋いで、助けて、生かして、導いてくれるのです。



    そんな彼女はまさしく
    ”僕”という世界の中心であり
    ”ワタクシ”の世界において唯一絶対の救いのかみさまでした。










    彼女恋しさに何度泣いたでしょう。
    その縁を手繰り寄せるジブンの何と惨めなことでしょう。
    しかしワタクシは
    絶対に諦めるわけにはいかないのです。


    だって


    2度目の可笑しな世界は“かみさま”のことを思い出せる物で溢れているのです。

    救いすら全て夢だった。とすべて暗い人生に絶望するには首に下がった“おそろい”が眩しすぎるのです。

    だから



    「かみさま、どうか、どうか」



    僕に
    ジブンに
    ワタクシに

    帰る術を与えてください。








    ってな感じで

    『”かみさま”の概念がシロナさんの形をしているタイプの現代版ウォロさんによるドキドキSAN値チェック不可避苦節二十数年ロングラン現代帰還サバイバルゲームINヒスイのウォロ』とかいうダブル成り替わり夢………夢?
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