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    shiro_pigeon

    @shiro_pigeon
    五伏・乙棘小説を書いています。
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    shiro_pigeon

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    2022年2月22日…
    スーパー猫の日と言う事で、
    猫語を話す棘の乙棘小説です。

    #乙棘
    OtToge
    #腐術廻戦
    theArtOfTheRape
    #猫の日

    Mon petit chat「にゃん」
    「狗巻…君?」

    任務から帰って教室に入ると…
    恋人が猫語しか話さなくなっていました。

    「にゃんにゃん」
    「え、何?どうしたの?」

    か、可愛い…じゃなくて!これは…?
    戸惑う僕を見て、パンダ君が助け舟を出す。

    「今日は2月22日で猫の日だから、猫語で話すんだと」
    「あぁ、なるほど…猫の日」

    心ここに在らずの相槌に、今度は真希さんが

    「考えてみれば…おにぎりの具以外にも、呪言が発動されない言葉って沢山あるよな」

    頬杖をつきながら呟いた。
    確かに、猫語でも呪言は発動されない…けれど…

    「にゃ?」

    狗巻君の悪ふざけだと分かっていても、
    可愛すぎる…
    可愛い‼︎と叫びたい…でも、
    今はパンダ君も真希さんも居るし…
    気持ちをグッと抑えて、
    座学の授業に集中する。
    そんな僕に視線を向ける狗巻君は、
    首をかしげて上目遣い…あぁ…わざとだな…。

    僕は天を仰ぎながら、
    早く放課後になってくれと願った。

    ❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎

    夕方…
    寮に戻って、狗巻君の部屋を開けると…

    「にゃ〜お」

    今日、一日中ずっと飽きずにこれ。
    逆にすごいよ狗巻君…。

    「な、何だか猫語の狗巻君って新鮮だね」
    「にゃあ」
    「あはは、テレビ点けようか?バラエティ番組とかやってるかな?」

    落ち着け自分…冷静になれ。
    気を紛らわせようと、
    テレビのリモコンを持った瞬間、
    狗巻君が【何か】を頭につけて目の前に立った。

    「にゃにゃ〜ん!」
    「狗巻君!?」

    ジャジャーン!と見せたそれは…
    狗巻君の頭に乗った、
    二つのモフモフした三角形…

    「ねっ猫耳っ…?」
    「にゃんっ」

    僕が驚きの声を上げると、
    狗巻君は楽しそうに笑った。
    白い猫耳のカチューシャ…
    白猫…似合う…
    ニコニコと微笑む目元、猫の声マネ…
    全てが可愛すぎて…あぁ、もう!

    「悪戯が過ぎるよっ」
    「にゃっ!?」

    我慢の限界!ソファに押し倒して、
    無防備に煽る狗巻君を叱る。

    「そんな事して…どうなるか分かってる?」
    「お…おかか」
    「…今日は猫語しか使わないんでしょ?」
    「!?おかかっ」

    そんな事は言っていない!とばかりに、
    抵抗する狗巻君の両腕を掴んで顔を近付けた。

    「…ゅ…うた」
    「『やめて』って?そんなに可愛く名前を呼んでも…だめだよ」
    「ぁ…」

    まだ何か言いたげな唇を唇で塞ぐ。
    優しく…丁寧に…

    「…ッナ…」
    「ねぇ…鳴いてみせてよ」
    「…」
    「ん?」
    「…にゃあ」

    困ったように小さく鳴いた恋人が可愛くて、
    頭を撫でながら再度キスをした。

    ❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎

    「いくら…明太子…」
    「ご、ごめん…狗巻君」

    あれから、
    止まらなくなって0時を過ぎ…現在23日。
    ぷんぷん怒る狗巻君に、謝る事しか出来ない。

    「無理させちゃって…本当にごめんね」
    「高菜」
    「申し訳ございません!」

    僕って…
    一度スイッチ入ると止まれないんだよな…
    狗巻君に嫌われたら、どうしよう…反省。
    がっくり肩を落として顔を伏せていると、
    背中に温もりを感じた。

    「狗巻君?」

    僕の背中に頬をくっつけて、
    体重を乗せる狗巻君…

    「こんぶ」
    「許してくれるの?」
    「…しゃけ」

    僕の可愛い恋人は、
    とっても優しい心の持ち主。
    落ち込んだ僕を見て、慰めてくれている…
    堪らない気持ちになって、
    ぎゅっと抱きしめた。

    「狗巻君、ありがと」

    僕の言葉を聞いて、
    狗巻君がクスクス笑う。
    そんなに甘やかされたら、
    図に乗っちゃいそうだよ。

    「猫の日…可愛かったな」

    思い出して呟けば、
    狗巻君がパッと目を見開いて、

    「ツナツナ!」

    嬉しそうな顔をした。
    あれ?もしかして…
    「可愛い」って言って欲しかったのかな?
    だとしたら…

    「何度でも言うよ…可愛い…大好きだよ」

    そう伝えれば、
    狗巻君は顔を真っ赤にして、
    照れ臭そうに微笑んた。

    fin




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