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    square_osatou

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    square_osatou

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    人魚パロ前編!!
    後編は現在書き途中。できたところまでで上げちゃう。
    結末やいかに!?お楽しみに!!

    憧れた人魚 前編 人魚の肉を食べた者は不老不死となる。
     そんな伝承が強く残るこの国は、海からやってくる脅威、ガドルに対抗するために作られた要塞都市であり、そのガドルのもたらす恵みによって作られた美しい国だった。
     最も海に近い豪邸に身を置くヌキジマは、強く波の打ち付ける崖の上に立っていた。
     ヌキジマはこの国の実権を握る大富豪の家の主人がつくった妾の子として生まれたばっかりに、毎日のように教養を叩き込まれてきた。嫡子でない彼女には、家を継ぐ権利などハナから存在しない。周りの使用人からも憐れみの目で見られ、跡継ぎの兄妹達からは邪険に扱われてきた。
     挙げ句の果てには領地の最も端にある別荘に送られ、政略結婚の話が持ち込まれるのをただただ待ち続けるだけの日々を送っていた。
     ヌキジマは今日、そんな人生と決別するべく、屋敷から抜け出してきた。こんな自分はいなくなった方が家にとっても都合がいいはずだ。もうこんな人生にはウンザリしていた。
     ここから身を投げれば、大好きだった家庭教師のササジマの元へ行けるはず——。
     全てから解放される喜びに胸を躍らせながら、地面を蹴る。邪魔な靴など脱ぎ捨てて、素足で崖の先端へ向かって走っていく。
     そしてヌキジマは、キラキラと煌めく海へ向かって身を投げた。

    ***

    「ねえ、陸の上って興味ある?」
    「はぁ? んなとこ危険なだけじゃん。陸に憧れる人魚なんて、御伽噺の中だけでしょ」
    「だよねー。あいつらってアタシら人魚のことモンスターだと思ってるもんね」
    「そうだよ! この海から出て行くガドルと一緒。見つかったらあっという間にあの針でブッ刺されておしまいよ」
    「なんで人魚はガドルなんか作って陸に放つんだろ……? 陸の人間ってガドルは勝手に生まれる水生生物だと思ってるんでしょ?」
    「ガドルを作って陸に放つのは人魚の防衛術! この海にズカズカ入ってこられたらあたしら人魚はおしまいじゃん! だから人間に海は怖いとこって教えてやってんの」
    「あ、そっかぁ……」
     そんな呑気な会話をするのは、カクザトウとメユリだ。
     銀色に輝く長い髪を、波にまかせて揺らしているカクザトウに、海との美しいコントラストを描くオレンジの髪へ海藻を巻いたメユリが鋭い視線を送る。
    「……あんた、まさか陸に興味あるんじゃないでしょうね」
    「まさか! そんなの自殺行為じゃん。ちょっとガドル作るのに飽きただけ」
    「それならいいけど」
    「それよりさ、さっきあっちの方から何かが海に落ちる音しなかった? 見に行ってみない?」
    「どうせゴミでしょ。人間ってば海をゴミ箱か何かと勘違いしてんのよ!」
    「アタシ見てくる」
    「あっちょっと! 危ないって!」
    「大丈夫、水面からは出ないからー!」
     そう言って、カクザトウは陸の方へ向かって泳いで行ってしまった。
     
    「この辺だと思ったんだけど……」
     崖下付近までやってきたカクザトウはキョロキョロと辺りを見回し、陸から投げ込まれたものを探す。
     更に深いところへ潜っていくと、ミノカサゴのようにひらひらとしたものを纏った人間が沈んでいた。
    「うわっ!? なにこれ……。って人間! やばっ、助けないと」
     急いで沈む身体を引っ張り上げると、岩で囲まれた磯に人間を運んだ。
    「ここならもう平気……かな……? ていうか生きてんのかな? いやでも遺体が上がらないのって悲しいって聞くし……」
     カクザトウが悩んでいると、目の前の人間は思いきり咳き込み、息を吹き返した。
    「うわっ、やば……!」
     カクザトウは慌てて水へ飛び込み、岩に身を隠した。
    「ごほっ、ごほ、あれ……。あたし……なんで……。なんで生きてるのッ!? 絶対死んでるはずだと思ったのに……! なんで……!」
     カクザトウは取り乱すヌキジマを見て、この人間は死のうとしていた人間だったのだと知った。地上について調べたとき、人間は自らの命を断つために海へ飛び込むという知識を持ってはいたが、本当に自殺行為をする人間がいるとは思っていなかった。
    「クソッ! クソッ! ならこれで……」
     ヌキジマは転がっていた貝殻の端で首を切ろうとした。
    「うわわわわ! ちょっとちょっと待って!」
    「誰ッ!?」
     カクザトウは思わずヌキジマを止める。カクザトウはヌキジマの前に姿を現した。
    「えっと……、それ、自殺行為ってやつですよね。なんでそんなに死のうとするんですか? あと、人間ってクツってやつを履いてるって聞いてたのに、なんであなたは履いてないんですか? あと……」
    「うそ……。にんぎょ……?」
    「え?」
    「人魚がいるッ! 嘘だ! こんなのありえない!」
    「ちょっと! 人魚は嘘でも夢でもありませんよ! ちゃんと存在します!」
    「ひっ……!」
    「マジでモンスター扱いじゃん……。まあこの人間は武器を持ってなさそうだからいいけど……。助けたのにこんな風に言われんの納得いかないなー」
    「……お前が、あたしを助けたのか」
    「そうですけど?」
    「何してくれたんだ! せっかく死ねると思ったのに! 責任取ってあたしを殺せ!」
    「はぁ? 嫌ですよ、死にたきゃガドルにでも突っ込めばいいじゃないですか」
    「あたしはそんな事できる自由ない」
    「人魚だって暇じゃないんですよ? 海で遊んで暮らしてると思ったら大間違いですからね」
    「あたしだって遊んで暮らしてると思ったら大間違いだ! 毎日毎日意味のないマナーだのガドルとの戦いだの、そんな事ばかり聞かされて!」
     ヌキジマは行き場のない怒りをぶちまけるように叫ぶ。
    「……つまりあなたはお金持ちって事ですかぁ? セレブは悩みも違うわ〜!」
    「そんな甘っちょろいもんじゃない。他人のお前に、しかも人間ですらないお前に何がわかる。あたしの屈辱にまみれた人生の何が分かるっていうんだ!」
    「……分かりませんけど、死ぬのは違うとは思いますよ」
    「簡単に言うな! あたしに生きてる価値なんかないんだ! 生まれた時からそうだった! 呑気に生きてるお前に死ぬななんて言われる筋合いなんかない」
    「人間って生きてる価値がないとダメなんですか? 面倒なんですね」
    「そうだよ。あたしみたいな出来損ないは死ぬのが一番なんだ」
    「ん〜。じゃあ、またアタシに会いに来てくれませんか?」
    「は?」
    「生きてる価値ないんなら、アタシに付き合ってくれてもいいですよね? そのあとは好きにしてくれていいんで」
    「まあ、いいけど……」
    「やったー! じゃあ今度はクツってやつを見せてください! それから、髪も切って欲しいな。海だと波に揺らされてうまく切れないんです」
    「それだけか?」
    「えっとえっと、ダンスってやつも見たいし、人間の食べ物も食べてみたいです」
    「あとは」
    「そうだ! “カクザトウ”って知ってますか? アタシの名前もカクザトウって言うんですけど、人間の使うものから取られたらしくって。それがなんなのか知りたいです」
    「あんたカクザトウっていうのか? おかしな名前だな」
    「あなたは?」
    「ヌキジマ」
    「そっちこそ変な名前じゃないですか。まぁいいや! ヌキジマさん、頼みましたよ。明日ここに来たら、水面をバシャバシャして合図をください。すぐに来ますから!」
    「ああ、そうする」
    「えへへ、じゃあ約束」
     カクザトウはヌキジマに軽くキスをして、海に戻っていった。
    「え……。いま……。ちょっ、お前、なんてことしてくれたんだ! は、初めてだったのにッ! おい、カクザトウ! 出てこい! おい!」
     ヌキジマは必死で水面を叩く。しかし、カクザトウは現れなかった。

    「……ただいま」
    「おかえりなさいませ、お嬢様……。ってどうしたんですか、びしょ濡れで! 早くシャワーを浴びてください! お着替え、お持ちしますね」
     ハウスメイドのニカモトが忙しなく話しかけてくる。ニカモトは素直な性格で、仕事もできる。そしていつもヌキジマのことを気にかけてくれていた。
    「海水の匂い……。なんで海なんかに入った? 誰も連れて行かないで。溺れたりしたら俺たちが責任を問われる」
     庭師のイチノセが、面倒ごとは避けたいと言わんばかりの口調で追求する。
    「アァ、いけないね。イチの言う通りだ。お嬢様に何かあったら、私達がご主人様に怒られるのだよ。次からは私かニカモトを連れていって欲しいね」
     執事長のサンジョウが穏やかな口調でヌキジマの身勝手な行為を咎める。
    「心配かけてすまなかった。ちょっと足が滑っただけで、問題はない」
     シャワーを浴びに行きながら、ヌキジマは嘘をついた。
     自殺未遂をしたうえ、人魚に助けられてファーストキスを奪われたなんて言えるわけがない。 
     使用人を適当にあしらい、バスタブに身体を沈める。今日出会ったのは本当に人魚だったのか。あのキスは一体なんだったのか。これは本当に現実なのか——。
     信じられない事が次々と起こり、今日は散々だった。
     確か、明日は靴を見せろと言っていたか。髪も切れと言っていた気がする。正直面倒くさいが、生まれてこのかた誰かに期待された事などなかった。仕方ないので、騙されたと思って付き合ってやることにした。あのキスについても問いただしたい。
     シャワーを浴び終えると、明日のために適当な靴とハサミを準備した。あの人魚が満足したら死ぬことにしよう。

    翌日、昼過ぎにヌキジマは屋敷を抜け出した。
     約束の岩場でバシャバシャと水面を叩く。一体自分は何をしているのだろうと思いながら、ヌキジマは水飛沫をあげていた。
     程なくして、水面に大きな影が現れた。やがてそれは姿形をはっきりさせ、カクザトウが顔を出した。
    「ヌキジマさん! 約束守ってくれたんですね。ありがとうございます。誰も……いない、ですよね。よかった。さっそくクツって奴を見せてください!」
    「ほら、これだ」
    「わあ、ちっちゃくて二つある。面白い形……。これ、足を入れるんですよね? やってみてくれませんか?」
     ヌキジマはその場で靴を履いて見せた。
    「本当にぴったり入るんだ! 凄い……。 これで足を守るんですね。でもキラキラしたのがついたり、紐が結ばれてたりして可愛いです」
    「結んである紐は“リボン”だ。覚えとけ」
    「リボン! ヌキジマさんは結べるんですか?」
    「簡単なものならな」
    「すごい! 今度やり方教えてくださいね」
    「ああ、わかった」
     この後も靴について色々と聞かれた。ヌキジマはひとつ一つ丁寧に説明して聞かせた。
     その度にカクザトウは目を輝かせ、興味深そうに頷いていた。
    「ヌキジマさん」
    「今度はなんだ」
    「髪、切ってくれるんですよね。髪を切れるもの、持ってきてくれました?」
    「ああ。ハサミを持ってきた」
    「ハサミは海にもあるんですよ。貝殻を二つ使って切れるようにするんです」
    「そうか。とりあえずこっちまで上がってきてくれないか。そこに居られたら切れない」
    「ああ、すみません。……よいしょっと」
     カクザトウは岩場に腰掛けた。全身を改めて見ると、下半身は完全に鱗で覆われている。大きな尾ヒレは全貌を見ることはできなかった。
     濡れた髪が太陽光に照らされ、美しい銀色がより一層輝く。ヌキジマは長く伸びた髪に刃を当て、ジャキジャキと容赦なく切り落としていった。
    「ま、素人ならこんなもんだろ。終わったぞ」
    「わあ、ありがとうございます。すっきりしたー! あはは!」
    「なあ」
    「はい?」
    「この切った髪、貰ってもいいか」
    「いいですけど……。なんの役にも立ちませんよ?」
    「いいんだ。綺麗だから、全部海に流すのはもったいない」
    「そうかなあ……。あっ、じゃあこれもどうぞ」
     カクザトウはコイン大の煌めく何かを手渡した。
    「なんだこれ。……鱗?」
    「はい。これもなんの役にも立ちませんけど、綺麗でしょ」
    「ああ、綺麗だ。人魚は髪も鱗も綺麗なんだな」
    「そう言われると、なんか照れちゃいますね」
    「いきなりキスしたくせに何言ってる」
    「あれは……」
    「あれは?」
    「約束を忘れられないように、また会いに来て欲しい、って……思って」
    「おかげさまで効果絶大だ。でも、誰彼構わずああいう事はするな。あたしだけにしとけ」
    「はぁい。じゃあ明日は、ダンスと食べ物と、リボンの結び方、教えてくださいね」
    「わかった」
    「じゃあこれ、約束の」
     またカクザトウは、ヌキジマにキスをする。そして海へ帰っていった。
    「……二回目でも慣れないな」
     岩場に散らばった髪をかき集めながら、今日のことを思い返す。カクザトウは自分を哀れな目で見たりしない。振る舞いは自分勝手そのものだが、悪意があるわけではない。真っ直ぐにこちらを見つめる目は、いつもキラキラと輝いて笑顔に溢れていた。
     あんな風に自由になりたいと、羨ましく思った。
     一緒にいる間だけは、自分も自由になったような気がする。できることなら、もっと一緒に居たいと思った。

    「あれっ、カクザトウその頭どうしたの?」
    「切った!」
    「自分で?」
    「ううん、切ってもらったの」
    「変わったカットね。まるで……」
    「まるで?」
    「波のないところで切ったみたい」
    「ま、まさか! どうやって人魚が波のないところで髪が切れるの?」
    「だよね。安心した」
     メユリの何気ない一言には本当にドキリとさせられる。
     度々人間に会っていると知られたら、どうなるだろう。
     ましてや髪を切ってもらったとなると、どんな反応をされるか分からない。カクザトウは必死に取り繕った。
     全ての人魚は、ガドルの生成に携わらねばならない。ガドルは人魚の開発した最大の叡智であり、武器だった。カクザトウも例外ではない。ガドルの養殖場を見回り、バグがいないか探すのがカクザトウの仕事だった。
    「今日もバグなーし。万全です」
     足の短いオクトゥルだとか、巻きの少ないユムシだとかはいたが、あれはバグじゃない。そう自分に言い聞かせた。バグを発見すると厄介なのだ。発見者はバグガドルを仕留めなくてはならないし、それには危険が伴った。
     早々に仕事を切り上げると、持ち場を離れて自宅へと向かった。今日会ったヌキジマから教えて貰ったことを、日記に記しておきたいのだ。
     出来ることなら、こんな生活を捨てて人間になりたい。海は広いが、人魚のできる事は多くはなかった。主食はガドルの血液であるオキソンを飲んで生活している。毎日同じところを巡回してはバグを探し、家に帰っても日記をつけるくらいしかやる事がない。ガドルを教育して、より強いプログラムを組むことを生き甲斐にする人魚は少なくないが、カクザトウは興味がなかった。
     それよりも、友達のメユリとお喋りしていた方がよっぽど楽しい。ヌキジマと過ごす時間は、それよりも更に楽しいのだが。
     自分が人魚じゃなければ——。
     ヌキジマと出会ってから、そう考える機会が増えた。
     だが、人魚が人間になるだなんて話は聞いたことがない。誰かに聞けるわけもなく、絶望的だった。
     とりあえず今は、切ってもらった髪を鏡で見るだけで満足しようと思う。
     また明日、ヌキジマが水面を叩いてくれるのを心待ちにしながら、カクザトウは眠りについた。

     ヌキジマが屋敷に戻ると、庭師のイチノセが話かけてきた。
    「ご機嫌いかがですか、お嬢様。今日も海に行ってたみたいだが、いつから海洋学者を目指すようになったんだ? ガドルの生態でも調査したいのか」
    「……そんなところだ」
    「悪いことは言わない、やめておけ。無駄死にするだけだ」
     あたしは無駄死にしたいんだ、と口から出しかけて、慌てて飲み込む。何故かカクザトウの顔がちらついた。
    「いつも勝手に抜け出して悪いな。黙っててくれてるのも知ってる。明日も海に行きたいんだ。黙っててくれるか」
    「ちゃんと帰ってくるって、約束するなら」
    「ちゃんと帰ってくるよ」
    「なら、目を瞑る」
    「ありがとう」
     庭を抜けて屋敷までたどり着くと、今度はサンジョウとニカモトが待ち構えていた。
    「お嬢様、予定をすっぽかすのはよくないね。この後きっちりお勉強して貰うよ?」
    「突然居なくなって屋敷はパニックだったんですよ! ササジマ先生の事があったばかりだし、まだ新しい先生も決まっていないのですから、お勉強は自分でして頂かないと……」
    「わかった、わかった。ちゃんと埋め合わせはする」
     本来ならば家庭教師を招いて教養やガドルについての勉強をするところなのだが、肝心の家庭教師のササジマはこの屋敷に来る途中で交通事故に遭い、命を落としていた。
     ヌキジマはこのササジマからでないと勉強をしないと言い張るほど、ササジマを気に入っていたのだが。
     この屋敷の人間は皆、次の家庭教師のことで頭を抱えていた。ヌキジマの立場上、好き好んで家庭教師をする者がいなかったからだ。ただ、ササジマは例外だった。自ら家庭教師を名乗り出て、長い間ヌキジマを教育してきたのだ。
     連日の海通いもあり、ササジマの死によってヌキジマがおかしくなってしまったのではないか、と言う者もいた。その上、人魚に会いに行っているなどと言えば、確実におかしくなったと思われるだろう。
     実際、どこかおかしくなっているのかも知れないが。

     ヌキジマは自主勉強に励もうと努力したが、カクザトウとの約束が気になって手につかなかった。
     ふと、持ち帰ったカクザトウの髪が目に入った。海の香りのするそれは、天糸のように輝いていた。
     ヌキジマは貰った鱗と共に瓶に詰め、ベッドの脇に飾る。
     勉強を放りだして瓶を眺めているうちに、いつの間にか眠ってしまっていた。
     気がつくと周囲は既に暗くなっており、ずいぶん長く寝てしまったことが分かった。
    「……何やってんだあたしは」
     最近の自分はどこかおかしい。
     あの人魚と出会ってから、何かが狂ってしまった。だが、今まで色のなかった人生に唯一色がついた存在が現れたことも、確かだった。
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