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    カニせんべい

    @himanatu_bungo

    超エキサイティング!!!パリピの三連休

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    カニせんべい

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    お題が出たから書いた
    「一番厄介な存在」
    https://shindanmaker.com/375517

    ##化け物に好かれた博士

    厄介な存在「天体観測センターか、ちょっと遠いなあ……」
     スマホの通話を切り、時間を確認する。現在22時。良い子はぐっすり眠る時間だ。良い子のオレも寝る支度の最中だったが、さっきの電話でしばらくの夜更かしが決定してしまった。
     Q町上空に謎の発光体が現れたのだ。
     ごく当たり前のことだが、こんな時間でも変異体は出現する。昼に比べると圧倒的に目撃数は少ないが、数年に1度の頻度で「謎の発光体が現れた!」「車で山道を走っていたら、何か変な生き物に衝突してしまった!」なんて情報が入ってくる。今夜のこれも、おそらくは夜行性生物の変異体だろう。
     目撃者はQ町の山奥にある天体観測センターの職員さんだ。南の空に複数の発光体が不規則に飛んでいるのを見つけ、急いでオレに電話をしたそうだ。真っ先にオレの資料館に連絡をくれるなんて良い人だ! なんて喜んだが、実は日没後の目撃情報は手放しで喜べるようなものでもない。夜行性の変異体調査はかなり厄介で、姿を綺麗に撮影できるだけで万々歳、捕獲はほぼ不可能──ドクトーレが「深海生物研究者の気持ちが分かる」と小言を言うほど難しいのだ。まあ、小言を言いつつ嬉しそうに調査するけどな。
     今回も大喜びで家を飛び出して来るに違いない。
    「何時頃から? どの辺りで?」と天体観測センターの職員さんに畳み掛けるように質問する姿を想像しつつ、オレはドクトーレに電話をかけた。
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