ゴムの日 デザイナーズマンションのモダンな寝室のベッドに清潔な場所はなく、放った体液と汗が染みついている。夥しい量を含ませたゴムが乱雑と捨てられている。
お互いの境界線が分からなくなるほど抱きあっていた躯がふと離れる。
早くと手を広げて待っていると、ゴムの入っていた箱を森が逆さに傾ける。
「切れた、」
視界を広げて未使用ゴムが落ちていないかと森が、ふぅっと張り付く赤い髪を上げ熱い息を漏らすだけで、高杉は酩酊してしまう、
「早く……」
太く逞しい首に腕を絡めれば、ぐっと視線が高杉だけに注がれる。
欲しいとはしたなくも脚を拡げれば、シーツに流れる髪と変わらない紅く熟れた莟が露わとなる。
これだけ欲を孕んでいるのに白濁一滴もないそこがヒクつく。
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