Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    Hoopono41030595

    @Hoopono41030595

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 98

    Hoopono41030595

    ☆quiet follow

    発作のように「本丸のくわぶぜ書きたい」ってなりました。
    でももっと溌剌とした豊前くんが書きたかった。

    えちはないけど豊前くんずっと裸。

    「おい、保護者。いるか?」
    「何?僕のこと?」
    大きな体をかがめるようにして部屋に顔を出したのは大典太だった。
    僕は、読んでいた本から顔を上げて首をかしげる。
    彼は、今僕のことを「保護者」と呼んだ。
    ということはきっと豊前に何かあったのだろう。

    別に彼を保護しているつもりはないけれど。
    ……何か保護しなければいけない事態が起きたのかもしれない。

    「豊前が、どうかした?」
    「風呂でぶっ倒れて溺れかけた。今、兄弟が見てるから、行ってやってくれ。」

    やはり、保護すべき事態の発生だ。
    僕は、大典太に礼を言うとすぐさま大浴場へと向かった。

    実はこうなった一因は、きっと僕にもある。
    さっき出陣から帰った豊前は、傷こそ負っていないものの、相当に疲れていてそのまま寝そうな勢いだったのだ。泥と返り血を浴びた体のままで。
    それを僕がなんとか留めて風呂に入るように促した。「シャワーだけでいいかな。」という彼に首を振り「湯船にじっくり浸からないと疲れはとれないんだよ。」と無理やり風呂に押し込んだ。

    いつもは早風呂で、僕や篭手切りに怒られる豊前にしては、戻りが遅いなーと思っていたら。
    風呂で眠ってしまったとは。

    一緒について行ってあげればよかった。
    ぎりっと奥歯をかみしめて後悔するがもう遅い。

    風呂場につくと、ソハヤが僕に気づき立ちあがる。豊前はその足元に寝かされていた。
    「おー来たか保護者。」
    「うん、ハヤさん、ありがとうね。でどうしたの。大丈夫そう?」
    僕はソハヤに声をかけた。
    「まあ、いやに静かだな。とは思ったんだけど、茹ったまんま、寝ちまってるとは思わなくって。」
    どうやら、湯船につかったまま眠ってしまって、そのまま茹ったうえ、溺れかけたところを三池兄弟に救出されたようだ。

    目の前に寝かされている豊前は、頭に冷やしたタオルを乗せられた姿でハアハアと苦しそうな息をはいていた。
    いつもは真っ白な肌は湯につかりすぎたせいかだいぶ赤くなっている。
    「豊前、大丈夫……?」
    僕が声をかけると小さなうめき声が帰ってくる。
    「気持ちわりぃ……。」

    こういったものはたぶん、手入れ部屋では治らないし、薬でどうにかなるもんでもない。

    のぼせて折れた刀剣という事例も聞いたことはないが、それでも心配にはなる。

    「とりあえず、連れて帰るよ。ハヤさんも湯冷めしないようにしてね。」
    「おー。じゃ後は任せた。あ、頭は低くすんなって、薬研が言ってたぜ。気を付けてな。」

    ソハヤは桑名に後を託すと手早く身支度を整えて出ていった。
    時間も遅く、今ほとんど風呂に入ってる仲間はいないようだ。
    誰にも気づかれなかったら、と思うとぞっとする。
    まあ、溺れて折れた刀剣も聞いたことはないが。

    「豊前、起きられる?」
    声をかけるが、少し身じろぎしただけで「うぅー。」と小さくうめき声をあげる。
    仕方がない。とりあえず下着だけ履かせる。

    脱がせたことは何度もあるが履かせるのは初めてだな。

    寝間着用の浴衣で体をくるんで抱きかかえる。髪の毛からぽたぽたと雫がたれるが今日は大目に見てもらおう。

    「よいしょっと。」
    頭は低くしてはいけないというから、肩に抱えるのはNG。おんぶすることも考えたが豊前の体に力が入らないので、だいぶ僕が屈まないといけないし、ちょっと危険。やはりこれは横抱きにするしかない。

    抱え上げると、浴衣越しでもまだ体が熱い。
    これは、熱中症と同じで脇とか鼠径部も冷やさないといけないな。
    そんなことを考えながら、部屋へと向かう。
    するとなんとか意識を取り戻した豊前がするりとその腕を僕の首に回した。
    「わりぃ……しくった……。」
    「うん、僕もごめんね。見誤ったよね。あとでみんなにお礼言わないとね。」
    首に回された腕はまだピンク色で熱をもっていた。
    僕は、その腕にすりっと頬を寄せる。

    「桑名のほっぺ、冷たくて気持ちいな。」
    「君が、熱持ってるだけだよ。豊前、もう少しでゆで卵になっちゃうところだったんだからね。」
    「ああ、めちゃくちゃ頭いてーし、ぐらぐらして気持ちわりぃ。そから…ねみぃ。」
    「いいよ、寝て。」
    「ん。……。」

    どうやら、疲労は限界を突破したらしい。
    呼吸は少しずつ穏やかなものになり、そのままふっと意識を手放した。

    まあ、僕の腕の中で安心してくれるのは嬉しいけどね。
    まずは体を冷やして……でも風邪はひかないようにしなくっちゃ。
    浴衣はどうやって着せてあげたらいいかなぁ。
    まだ春は浅く朝晩は冷え込むから、ちゃんと着せてあげないと。
    まず布団敷く間、豊前をどこに置いとこうか。

    はぁ、僕は今日は眠れなさそうだな。

    ま、とにかく明日の朝には元気になってもらわなくっちゃ。

    僕は意識を手放した恋人の顔を少しだけ持ち上げると、その熱を持った唇にちゅっとキスをした。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💕♨❣♨💖♨👏🌋💋💋❤❤♨♨❤🙏💗👏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    Hoopono41030595

    MOURNINGくわぶぜの日りたーんに合わせて書いていたのですが、「美しい悲劇」で全て吹き飛んだので、出しそびれた。
    キス魔の豊前くんと、キスするタイミングがわからない桑名くん。
    加減がわからず暴走する桑名くんが大好き。
    桑名江はキスがしたい【くわぶぜ】「おけーり、桑名。今日も畑楽しかったか?」
    ニコニコの笑顔で、豊前が両手を広げて胸に飛び込んでくる。
    僕はそれを、両手を広げて受け止める。
    「うん、いっぱい収穫したよぉ」
    僕が、豊前の身体を引き離すようにして声をかけると豊前は満面の笑顔で「そっか、よかったな」と言いながらその唇に優しくキスをした。


    これは大広間での出来事。


    夕食前のひととき、歓談するもの、テレビを見るものなどたくさんの刀剣男士たちが集う大広間での出来事だ。

    キスをする僕たちに、びっくりするもの。冷やかしの声を上げるもの。にこやかに微笑むものなどその反応はさまざまだが、豊前は、そんなことは全くお構いなしのようだった。

    まあ、僕も豊前のかいた胡坐の膝に、頭を乗せようとしているわけだし、僕たちが恋人同士だということを知らない男士はこの本丸にはいないわけだし、日常の後継だといわれればその通りなのだが……。
    2552

    recommended works

    Hoopono41030595

    DONE初音さん(@itsuki_40)より頂いたお題:くわぶぜの背中合わせ。

    戦闘の緊張感もまったりお部屋のくつろぎ時間も、背中越しにお互いの鼓動を感じていたらいいな。
    ぺたぺたと素足で廊下を歩く。
    何時間くらい寝ていたんだろうなぁ。大きく伸びをひとつ。
    体はすっかり元気になったが、ずっと寝ていたせいで、なまっているように感じる。
    廊下は薄暗く足元を照らす常夜灯が等間隔で小さく灯っている。
    朝にはまだ少し早いようだ。しかし、真夜中というわけでもない。
    「今、何時だろ。」
    豊前はそんなことをぼんやり考えながら自室へと向かった。

    部屋の障子を静かに開くと中には豊前と同室の桑名が、読んでいた本を置いて、静かに微笑んだ。
    布団は敷かれていない。

    「おかえりー。」
    「おー、お前の方が早かったのか。ところで今何時?」
    「今は、朝の5時。僕は6時間とちょっとだったから。豊前は7時間半だったかな。」

    そっか、結構な傷だったんだな。
    でも治ってよかったね。
    お互い重傷を食らって、手入れ部屋に直行したのが昨日の夜。
    手入れ時間を確認し合い、そして無事を確認し合う。

    「どうする?布団敷く?」
    桑名の提案に豊前が首を横に振る。
    「いや、いいよ。よく寝たし。ここがいい。」
    言いながら、腰を下ろしたのは本をもって胡坐をかいた桑名の背中側。
    その背中に自分の背中をくっつける 1327

    Hoopono41030595

    DONE鶴田さん(@ayanenonoca)からのお題「くわぶぜ、お互いの弱いところ」をようやく書きました。遅くなってごめんなさい。

    バカなぶぜくんが性癖なので。このあと塩対応しながらくわわがめっちゃ甘やかしてくれると思います。
    「今日こそは教えてもらう!」
    「もう~、またなん?毎日しつこいなぁ。」

    部屋で横になりながら、本を読む桑名に豊前はドーンとその胸にダイブするように飛び込んだ。
    自然に桑名が受け止める。

    「そうだよ。教えてくれるまでは毎日聞く。」
    「だから、僕の弱点なんて、教えないってば。動物は弱点を知られたら死んじゃうんだよ。」
    「刀だからでーじょぶだよ。」
    そんなやり取りが続いていた。

    ◇◇◇

    桑名の弱点を知りたい。
    豊前がそんなことを言い始めたのはつい数日前のことだ。
    きっかけは何だったか覚えてはいない。
    なんだか、話の流れで「豊前には弱点が多いよねえ。」と桑名がつぶやいた。
    「俺に弱点が多い?」
    「そ、小さい虫は嫌いだし、ピーマンは食べられない。それに……。」
    桑名が豊前に背後からのしかかりおなかや脇をくすぐる。
    「やめろちゃ、こちょばい!」
    豊前は逃げようとするが、体に力が入らないのか上手く桑名の腕から逃れられない。
    「こしょぐられるのも弱いし……。」

    その言葉に豊前はむっと口を結んだ。
    「桑名には弱点はねーのかよ。」
    「どーかな、自分じゃよくわからないけど。」
    「よーっし、俺が弱点 1118