爆速ハッピーエンドある日ミスタに言われた。
「どうしよ、ヴォックス。もう誤魔化せない。好きなの抑えらんない」「は、」誰が、誰のことを。「迷惑だってわかってんのに、どうしよう」お前の好意を迷惑がるやつなんて止めてしまえ。私にしておけ。「泣かされるくらいなら他に目を向けて見たらどうだ」私とか、私とか、私とかに。「無理好きなんだいじわるしないて゛ォ」意地が悪いのはお前の方だろう、お前の事が好きな男にそんな相談するなんて。私も泣きたい。今失恋してるんだぞ。「ヴォックス、」
なんでよりにもよって私に相談するんだ。ヴォックスはぐ、と眉間に皺が寄るのを感じた。それを見てミスタはさらに涙を増やすから、思わず言ってしまった。
「なんで私じゃないんだ」
自分が思っていたよりも拗ねたような口調になった。
「え、」
「お前にとって一番近しいのは私だと思っていた。まァうぬぼれだったみたいだが」
「ん!?」
「私よりも魅力的でお前の心を奪うようなやつがいるとは思わなかった」
「ま、」
「誰なんだ。名前を教えろ」
顔を青褪めさせて泣いていた筈のミスタは真っ赤っかになっていた。どうしたんだ、可愛いな。
「ハ!?」と言って一歩下がったミスタが目をあちこちに向けた後、あーもう、と呟いて髪をぐしゃぐしゃにして叫んだ。
「お前ですけど!?」
思わずこっちも一歩下がった。
「ヴォックス・アクマですけど!!!!!」
返事は!?と詰め寄るミスタに動揺して、思わず倍くらいの声量で返した。
「私も好きだ!!!!!!!!!」