デイドリーム(白昼夢のその続き) 頭の中で俺とギノは抱き合ってキスをしている。白い教会で常守たちに花を散らされて、その中で俺たちは一生の愛を誓う。ギノは白いタキシードを着ている。俺も同じ格好をしていて、左手の薬指にはプラチナの指輪がある。彼は義手だが形式上左手の薬指に俺と同じようにつけて、生身の指にはぶかぶかだろうそれは後でネックレスに仕立て直してもらおうと二人で話し合った。
『おめでとうございます!』
『幸せになってくださいよね! ご祝儀包んだんですから!』
『慎也くん素敵よー』
『あら、宜野座もなかなかのものよ』
誰彼ともなく好き勝手言うのが聞こえる。幸せだなぁ、とぼんやりと思う。ギノが花束を投げる。それが花城の腕に落ちたところで目が覚めた。現実では花城が俺に意見を求めていた。
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