Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    satsuki_msw

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 8

    satsuki_msw

    ☆quiet follow

    真夏の汗だくセッする御沢。続きはしばらく書けなそうなので途中まで!

    #御沢
    misawa

    真夏のあやまち オフの日は決まって御幸先輩の部屋に遊びに行く。それは二人の決定事項だった。同じ独身寮で過ごしていたが、ひと足先に退寮した先輩はセキュリティーのしっかりとした高級マンションに住処を移した。
    「せんぱ~い!きましたよぉ!」
     勝手知ったる他人の家。当たり前のように合鍵を使って中に入ると熱気が身体にまとわりついた。
    「お~おつかれ~」
     リビングのほうから聞こえる間延びした声に引かれるようにして廊下を進む。
     まだ早い時間だからましだが、今日も暑くなる予報がでていた。そう思ってリビングのドアを開けると、空気は変わらず熱をはらんでいた。
    「あっつい!なんすか!クーラーいれてくださいよ!」
     キッチンで洗い物をしている見慣れた背中に声をかけると「リモコン見当たんねぇ」と不機嫌そうな声が聞こえた。
    「はあ⁉」
    「窓開けてあるから少しはましだろ」
    「探しましょう!アンタ几帳面なくせして変なとこでずぼらだから」
    「お前が言うなよ。あとで探すから、まあ座れ」
     確かに大きな窓が全開になって網戸になっている。仕切りの扉も全部開いて窓という窓は全て開かれていた。
     高層階というほどではないが、そこそこの高さがあるから周りに建物もなく見通しもいいし、緑に囲まれているせいか空気も流れてはいる。
    「うえ~どうするんすか…夜こんなんじゃ寝れねぇ…」
     大げさに泣きまねをすると、「どうせそこらに落ちてるんだろ」と笑いながら、グラスに入った麦茶を渡された。
    「…あざす」
     しょぼんとしながらそれを受け取りこくりと飲み込む。独特の香ばしさが鼻から抜けて、冷たい液体が喉を通り、身体の中にしみ込んでいく。
    「うまっ!ってか、麦茶が甘じょっぱい…」
    「砂糖と塩も少し入れた。ちゃんと煮出したし。熱中症対策」
    「母ちゃんみてぇ」
    「誰が母ちゃんだ」
     御幸先輩は料理もうまいが、なんかこういう少し手間のかかったことも好きらしい。
    「ミネラルもあるし、カフェイン入ってねぇし、麦茶は身体にいいんだよ」
     細長いガラスのボトルにこげ茶色の液体。暑さのせいか、少しだけ汗をかいたように外側には水滴がつき始めている。
    「御幸先輩のお手製だと思うと余計うまいっすね」
     ふへ、と笑うと、隣に座った先輩が目を細め笑う。
    「だろ?ありがたく飲めよ」
    笑う端正な顔にじわりと汗が滲んでいた。蟀谷から頬にかけて流れる汗がぽたりと落ちるのをぼんやりと見つめてしまった。
    麦茶を飲む度に喉仏が動き、太い首にもじっとりと汗が滲んでいる。
    「…何見てんの?」
     にやりと笑って、先輩が持っていたグラスをテーブルに置く。早くも溶け始めた氷がカランと小さな音を立てた。
    「っ!何も!見てませんけど!」
     手に持っていたグラスの液体をごくごくと流し込み、ぷはっと息を吐くと、空になったグラスを取り上げられた。
     心当たりがあるだけに、かなり挙動不審になってしまった。案の定、間近にあるその顔は意地の悪い笑みを浮かべる。
    「エロい顔してたけど?」
    「は?」
     睨みつけるつもりで向き直ると、目の前の顔が近づく。眼鏡の奥の目にぎらりとした欲を見つけて、身体がすくんだ。
    「…ちょっと…なんなんすか」
     近づく身体を押しのけようと手を胸に当ててぐっと力をこめるがびくともしない。
    「ん~?なにって、したいなって」
     この人に力で勝てるなんて思っていない。本気で抵抗もできない。それを分かってるって顔がむかつく。
    「やだ暑い」
    「いいじゃん。な?暑い時に汗かくのもいいだろ?汗かいたあと、風呂入ると気持ちいいし」
    「どこでスイッチ入ってんすか」
    「お前のさ、その滴ってる汗舐めたい」
    「ひっ!」
     ベロリと首筋を舐められて喉がひきつれた声が漏れた。
    「ずっと思ってたんだよな。お前さ、試合とか練習の時、汗かくと腕で拭うだろ?すっげぇエロいなって、いつか舐めてみたいって」
     ニヤニヤと笑う顔はもう完全にその気になってる証拠だ。
    「…変態」
    「お前限定な」
     ソファーに押し倒されて、汗でずれる眼鏡を直した手が楽しそうに俺の首筋にまとわりつく。
    「ホテルとか、涼しいとこ行ってすればいいじゃないっすか…」
    「やだ。今すぐしたい」
     上から覆いかぶさる身体が熱い。ただでさえ、いつもこういう時のこの人は体温が高くなるというのに。
    「あっついてば」
     わずかばかりの抵抗で抗議をこめて口にすると、きれいな弧を描いていた口元がだらしなく歪んだ。こういう時は何を言っても無駄だと嫌という程わかってる。
    「期待してるくせに」
     密着した身体はお互いの興奮も生々しく伝えてしまう。男というものはやっかいだ。
    「……まだ明るいのに」
    「明るいからいいんだよ」
     めんどくさそうに眼鏡をはずすと、テーブルに置く。カチャリと音がしたそれが合図かのように唇を塞がれた。
    「んっ」
     唇の柔らかさを堪能する前に舌が入り込んできて、歯列を舐め、舌を絡めとられた。じゅぶっと音がするくらい吸われて、自分の意思とは関係なく身体がビクビクと震える。
    「っ…んっ…っ…」
     形のいい後頭部を両手で抱え込む。髪の中までがじわりと湿り気を帯びていて、指にしっとりと絡みついた。
     硬く分厚い掌がTシャツの裾から入り込んできて、脇腹を滑り、背中を撫でる。それだけでもう身体はその先を望むかのように震えてる。
     



    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💗🌠🙏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works