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    satsuki_msw

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    satsuki_msw

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    12/18のウイショにて配布したポストカード用のSSです。
    プロ御沢のふわっとした話😌

    「幸せを感じる時はいつですか?」
     いくつかの質問を答えていたが、その質問でペンが止まった。
     幸せを感じる時。
     考えたことなかった、と頭を抱えていると、
     ふと背後に気配を感じて、頭を上げた。
    「なに唸ってんすか?」
     風呂から出た沢村が俺の前にミネラルウォーターのペットボトルを差し出す。
    「ん~広報誌の質問コーナーのやつ」
    「あ~あれ御幸の番なの?」
    「まあな。あ~めんどくせぇ」
    「めんどくさいとか言わない!ファンのためですから!」
    「お前本当こういうの好きね」
     沢村は、基本的にこういうファンサービスがうまい。
     こういうところも、本当心配で仕方ないが。
    「なになに~『幸せを感じる時はいつですか?』」
    「…沢村はどういう時こう思う?」
      改めてこういうことを聞いたことがなかったと思い当たった。
     幸せなんてもんは人それぞれだ。
     他人からしたら大したことのないことも、本人には大切なことだったり、幸せなことだったりするのだ。
    「俺は今!」
     沢村はニッと笑顔を見せた。
    「今?」
    「御幸と一緒にいられるこの時間が幸せ」
     なんなんだ、こいつ。
     いつだって何気ないこいつの言葉に俺は簡単に舞い上がる。
     俺の喜怒哀楽、全てが沢村次第だ。
     その事実に思わないこともないが、それでいいとも思う。
    「大好きな人と野球して、ご飯を一緒に食べて、同じベッドで今日のことを話ながら眠るって、すっげぇ幸せなことじゃないですか?」
     そう、そういう日常がすごく幸せなことだ。
     当たり前すぎて分からなかった。
     当たり前のことではないのに。
     沢村が俺の隣にいて、笑ってくれている。
     そのことがとても幸せなことなのだ。
    「お前そんなかわいいこと言ってさぁ…お誘い?」
     笑いながら、首に腕を回してひきよせた。
    「そのつもりですけど?」
     てっきり逃げると思ったらどうやら違うらしい。
    「御幸は?幸せ?」
     嬉しそうに細められた目が俺を優しく見つめる。
    「お前が幸せなら」
     囁いて唇を重ねると、沢村が小さく言葉を紡いだ。
    「じゃ、今アンタもすっげぇ幸せなんすね」

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