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    すすき

    ブラカイ(カ受)/カプ無

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    すすき

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    【ブラカイ/🍦🌸】
    酔っ払ったカインがこんな風にボスに甘えてたらいいな〜と思って書いた

    なあブラッド、と酔っ払いらしい丸い声がブラッドリーを呼んだ。隣に座る黄色い瞳が、テレビから外れてぱっとこちらに向く。カインが何を言いたいのかは考えずとも予想が付いた。テレビ画面には肉汁が溢れるステーキが映し出されている。
    「あれ食いたい」
    ぐいぐいとブラッドリーの服を引っ張り、見てみろよとカインがテレビの方を指さす。画面上には、ステーキの他にも店の情報が表示されていた。日付が変わってからしばらく経つが、店の営業時間の方は問題ないようだ。今のカインがそこまで見ているかは不明だが。
    おいしそうだと言うのにそうだなと相槌を打ってやると、カインが途端に不満げに頬を膨らませた。ちゃんと見ろと訴える声に答えるように膨らんだ頬をくすぐってやると、ますます眉を吊り上げている。俺じゃなくて、と当たり前のように口にさせるのにはそれなりに長くかかったのを思い出す。
    小さく笑うと咎めるように名前を呼ばれた。言葉だけでは足りないとようやく気付いたのか、ブラッドリーの頬を掴んでテレビの方に向けさせる。先程とは違う部位のステーキが映っていた。
    「ほら、ああいうの、ボスも好きだろ」
    だから食べに行こうとカインが服を引っ張る。
    「運転も出来ねえのにか?」
    カインが持つグラスを軽く弾いてやれば、中に入ったままの琥珀色の液体が揺れた。ブラッドリーの指先を追った瞳がゆっくりと瞬く。自分が何を手にしていたのか今気付いたような顔をして、カインがグラスに残っていたウイスキーを一気に飲み干した。空になったグラスがゆらゆらとあたりを彷徨い、ローテーブルに置かれる。バイクの運転どころか、走ることさえ難しそうな有様だった。さすがにそのあたりの判別はついているのか、カインが大人しく頷く。
    それでも発言を取り下げる気はないらしい。だって、と、ブラッドリーがしたことを真似るようにグラスを突いてくる。
    「ブラッドは、運転できるだろ?」
    今日は飲んでないからと得意げな顔をした。確かにそれは間違っていないが、ブラッドリーが何のためにそうしていたのかは恐らく分かっていないのだろう。
    「このブラッドリー様を足に使うつもりか?」
    「ブラッドだって食べたいんだから、別にいいだろ」
    早く行こうと強請るように覗き込んでくる。その提案が当たり前に受け入れられるのだという顔をして。
    赤く染まった頬を撫で、顎を掴む。顔を軽く上向かせると、それだけでカインの瞼が落ちた。望み通りにキスしてやれば、嬉しそうな声が上がってしがみついてくる。すぐに離せば追うように身を乗り出し、夢中で舌を伸ばす。指先で摘まんでやれば眉間に皺が寄った。だが、その表情の割には、少し舌の表面をくすぐるだけで先を期待するように瞳が潤んでいる。
    「出掛けてもいいのかよ」
    指を離して笑ってやると、よくない、と拗ねた声が言う。続けて、ブラッドはいじわるだといつものように。不満を示すように尖っていた唇が、ふと何かを思いついたかのように綻んだ。
    「もうちょっとだけキスして、食べにいって、そのあと続きをしよう」
    名案だとでも言うような顔をして、ブラッドリーの返事を聞かずに唇を寄せる。この先カインがどうなるかは火を見るより明らかだったが、黙って髪を梳いてやるだけにしておいた。
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    すすき

    REHABILI【ブラカイ/🍦🌸】
    この前なこさんとお話してた時に出た、「飲酒運転になるからお持ち帰りして❤️」ってボスに言うカインの話
    でも全然違うやつになった無念
    さすがにそろそろ、とカインが思ったとしても、たぶんバチは当たらないだろう。もうすぐ二か月が過ぎようとしていた。いつから数えて、というと——ブラッドリーとの関係に、恋人という文字が足されてから。
    気持ちを伝えあって、間違いなく恋人同士になった。ブラッドリーの気持ちを疑ったことも、カインが心変わりをしたこともない。ないのだが、今になってもカインはブラッドリーの自宅にさえ足を踏み入れたことがなかった。恋人になる前と同じ上司と部下だと言われてもおかしくないような距離感で、同じような話をする。指先に触れることさえもしていない。
    一向に関係性が変わらない原因は、ここ二か月の間、お互いのオフが被った日が片手で足りる程しかなかったことだと分かっている。上司と部下としてならそれなりに時を過ごしてはいるが、恋人としてはまだまだ新人だ。急ぐ必要なんてなくて、ゆっくり、時間をかけて変わっていけばいい。きっとブラッドリーはそう考えていて、それがたまらなくうれしかった。長く続く時間を少し使うだけだと、そんな事を言われているようで。
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    すすき

    DOODLE【ブラカイ/パラロ】
    ボスにキスしたいなって思うカインと、カインをかわいがりたいボスの話。
    誕生日ボイスがめちゃくちゃなブラカイで強すぎてしんで、何かもういちゃいちゃしてくれないと割に合わないなって思って書いました。
    いつものいちゃいちゃです
    あ、キスしたいなとふと思った。
    カインにとっては唐突なことではなかったが、うまそうにグラスを傾けるのを邪魔するのは少し気が引けた。今日はとっておきだと言っていたから。でもちょっとだけ、頬や額にならと考えて、それだと満足できないだろうなという結論に至って小さくため息を吐く。ほんの些細な吐息に気づいて、どうしたと聞いてくる視線に、やっぱり好きだなと思う。
    「なあ、ボス。……キスしていいか?」
    結局黙ったままではいられなくて、手元のグラスを置いた。ブラッドリーが楽しそうに喉を鳴らす。
    「さっきから考えてたのはそれか?」
    気づいてたのかとも言えずに頷くしかない。自分でもちょっと挙動不審だったかもと思う。
    テーブルの上のボトルはまだ残りがある。ブラッドリーがカインも好きだろうと選んでくれた酒なのは知っている。いつも飲んでる安いエールみたいに一気飲みして楽しむようなものじゃないのも分かってる。グラスに口をつけたままじゃキスはできないけれど、二人きりでゆっくり酒を飲んで話す時間も大切だ。
    1972

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