花のように水のように特別職員の証である、意匠を身に纏った人間達が大きな同族の元へと駆けて行く。
その数と厄介な性質がすでに脅威であるうえに今回は捕縛任務。
傷ついて、倒れ、血を流し、それでも立ち上がってはまた傷つき、倒れる。
その様が愉快で滑稽で喉の奥から笑いが込み上げてくる。
羨ましい、羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい!!!
俺も
都合のいいことに人間達は巨大な同族の攻撃に気を取られている。
よもや味方しか居ないはずの背後から襲われようなどとは考えてもいないだろう。
作戦遂行のため一時的に能力の制限が緩んでいる今なら存在に気付かれることもなく人間を殺して周り、全ての被害をあの同族…いや"人類の敵"である意思天体に擦り付けられる。
1977