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    ヒロ・ポン

    支部ないです。ここに全部ある。

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    ヒロ・ポン

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    お題メーカーより

    カジ酸性とアルカリ性というのは混ぜてはいけないらしい。
    家庭科の授業で2種類の洗剤を混ぜた時にどうなるかの話があった。
    学校にも家にも普通にあるその洗剤は単体でも毒性があるらしく、クラス全員で一回ずつ、手で扇いで嗅いでね、と注意を受けながら教卓の前に並んで匂いを嗅いだ。

    その匂いが今、目の前のカレーライスから漂っている。
    ご褒美だからといって出された大手チェーンのテイクアウトのカレーライス。
    トッピングにはイカリング、とんかつ、サイズは大でごはんは大盛り。これ一個で三日は食いつなげる値段だろうと思った。
    今の「父親」の仕事についていって、持たされたトートバッグを知らない男の人に、ポケットに入れられた4つの携帯をまた別の人に渡した。
    受け取った封筒をきちんと持ち逃げしないで「父親」に渡すと「やるじゃん」とほめてもらえた。

    母さん、僕もう、中学生だよ。誤飲しましたなんて、ありえないでしょ?
    僕はとんかつの白い断面に残った青いとろみを見ないふりしてカレーをかきこんだ。
    息を止めれば味はしなかったが、食感はした。ざくざくとして、肉が分厚くて、できればよく味わいたかった。
    吐き出しやすいようによく噛んで飲みこんだ。目からこそ出なかったが、喉の奥では塩の味がした。




    お手伝い
    涙の味
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    #三題噺スロット #スロットメーカ
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    recommended works

    トーナ

    DONE初門梶SSですが、門倉さんあまり出ません。すいません…。

    裏ver書きたい。
    僕の秘密

     門倉さんに秘密にしていることがある。それは門倉さんがいない間に僕が彼のシャツを独り占めしてることだ。僕と門倉さんは恋人同士で今でもどうしてこの関係になったのかもわからない。きっかけはたぶん、プロトポロスでの出来事だろうと踏んでいる。お付き合いしてだいぶ経った頃に彼がある日仕事が長引いてなかなか会えなくて寂しくなった僕は洗濯物に混ざっているシャツを見つけた。シャツから香る門倉さんの匂い。たばこと体臭。最後に嗅いだのはいつだったか。そしてふと思いついて、実行すると寂しさが解消された。
     
     その日も僕はあることを始めた。洗濯せずに取っておいた門倉さんのシャツを抱きしめながら眠る。彼と一緒に暮らすようになって、いつしか彼の存在がそばにあるのが当たり前になっていた。だから、会えない間はそばにいないと僕は胸に穴が開いて落ち着けなくなってしまう。
    「…門倉さん」
    僕より大きいそのシャツから嗅ぎ慣れた匂いがした。その匂いがあるだけで門倉さんがいるんだと錯覚できる。だから、よく眠れるようになる。胸のあたりに顔を埋める。今は薄っぺらいシャツだけの感触しかないけど、ここには彼のたくましく厚い 1001

    トーナ

    DONEいとしい傷痕の対となってる門梶です。疵に贈るキス


     深夜に目を覚ました梶が最初に気づいたのは裸の背中に当たる大きな存在だった。梶の背中を覆うようにして眠る門倉がすぐ隣にいる。よほど深く寝入ってるようで寝息が耳元に当たる。そっと見上げると普段は鋭い隻眼が閉じられた、穏やかな寝顔があった。思いがけなく跳ねた胸の鼓動を宥めつつ、貴重な時に起きられた自分を褒めた。眠る門倉を見るのが小さな喜びであり、楽しみだった。
     ゆっくり身体の向きを変えて門倉に向き合う。前髪の分け目から見える、皮膚を抉ったような大きな傷痕。梶が雪出との勝負に負けた後に出来たものなのだと聞いた。傷が元で人格や体調に影響が顕れている。プロトポロスで見せた片鱗はたしかに門倉ではない、『なにか』だった。手を伸ばして優しく撫でる。起きないのを逆手に取っていたずらに指を這わせる。


     最初に出会った時とは違うかもしれない。それでも、根幹は門倉なのだと思う。梶は彼が普段から『なにか』を抑えつけているのをひそかに感じ取っていた。梶の前ではなんでもないように振る舞う。そんな彼を前に自分も知らないフリをした。何も出来ないのがもどかしかった。
     感触を感じるのか、眉間にしわ 615