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    wis__te__ria

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    ☿の魔女の仲良し御三家、シャディグエ、様グエなどを投稿していきます。

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    仲良し時空、シャディグエ(両片思い)
    ※スレミオはくっ付いてる

    #シャディグエ
    shadigweh

    上手いパスからの『今度3人で買い物行こう』

    発案者が誰だったかは忘れた。「服が欲しい」「ランチはココで」「他にはどこに行くか」そんな話をしたのは覚えてる。折角だから、現地駅集合で楽しもうとか決めたのだ。

    だから駅で3人中2人が来るのは間違いない。
    だが、30分経っても残り1人が来ない。

    「遅いなぁ…」
    「連絡するか…」

    メッセージアプリで連絡を流す。どうした?何かあったか?と連絡を流し、待つこと3分。通話するかと思った所にタイミング良く返答が。

    『ごめん、行けなくなった』
    『2人で行って』

    沈黙が落ちる。

    いや、以前は2人で買い物でも何も気にしなかった。仲が良いんだから構わない。普通だ普通。

    だが、今は事情が違う。

    2人、シャディク・ゼネリとグエル・ジェタークは、自分の端末に表示された同じメッセージに固まった。唐突に2人っきりにされた。2人っきりで買い物デート

    ((待て待て待て待て…!))

    2人とも表面上は冷静だが、内面は大焦り。
    別に野郎2人で気にする必要は無い。

    筈なのだが。

    「「………」」

    沈黙が続く。2人に会話が無い理由は、気まずさと緊張。
    何も動きが無い。止まっている。

    (どうしようかな…)

    シャディクは持ち前の頭の良さで、現状分析をしている。探り合い。戦いにおいて相手を見ていなくとも、相手の動きに全神経を集中している感覚。
    MS戦においても動き回っていようが、勝利の為に計算し、歩みを止めないことが鉄則。
    だが、

    (……何か言えよ〜!)

    恋愛においてはシャディクは、可愛い言い方をすれば純真に。悪く言えばポンコツになる。長年の片思いすら、相手にバレていたのに進まなかった為、最終的に様々な部分が真逆の少女に取られた。
    そして現在は憧憬、焦燥などでぐちゃぐちゃになった心が1つの状態名に昇華してしまった。

    (なんで、好きな人と2人きりを今するのかなぁ…?!)

    頭の中では唐突に2人きりにした、イマジナリーエラン4号に詰め寄っている。シャディク的にはファーストデートは完璧にスマートにリードしてと考えていた。ゆったりと水族館とかに行き、食事は夜景の見えるディナー。そしてオシャレな高級BARでしっとりと。

    「おい…」

    シャディクは口から心臓が飛び出ると思った。少なくとも驚きで足が3cmは浮かんだと思う。最も、傍目から見たら、端末片手に考え事をしている金髪翠眼の美男子が思案しているしか見えない。

    それは同じ様に、エランにドタキャンされたグエルにも言える事だ。グエルはどうするか、ウロウロと意味も無く周囲に視線を向ける。そんな中、隣に居るシャディクが機能停止したMSさながら止まったのだ。MSなら異常事態だが、頭の回転が早いシャディクが固まるのは良くあること。それは昔馴染みのグエルは見たことある光景だ。

    「な、何…?」
    「…アイツ来られないなら、2人で行くか?」

    2人きりで!?正気か?!!
    いや、グエルにとっては問題無いとは思うけど。でも最近避けられている気がする。そんな中で一緒に行くのは、いいタイミングだと思う。
    でも、

    「エランが来れる日にリスケしない?」

    ちょっと今日は心の準備が出来てないので。それこそ買い物もデートも計画を立てて遂行したい。

    「いや、服欲しかったし。折角出て来たし…」
    「あー、あのブランドの?」

    計画していた段階で、行きたい候補地にブランド服のショップ街があった。そこはグエルが指定した所。正直、グエルに似合うかどうかは別だ。

    「あぁ、だから………」
    「ん?」

    急に言葉に詰まるグエル。言葉の先を待つシャディク。
    2人の目線は、最近と比べては長く交わったままだった。

    外したのはグエルが先だった。

    「1人で行ってくるわ…」
    「あ…」

    背を向けて行こうとする背に、思わず声が出る。
    その声を受けて、足を止めたグエルは、どうしたと言わんばかりに振り返る。

    「また、明日……」
    「……おう」

    今度こそグエルは歩いて行き、人混みに消えた。


    その日の晩


    『ちょっと!何で来なかったのさ!急に2人きりとか何も準備してないよ!?』
    『何を準備するのさ』
    『何ってランチ場所とか、デートコースとか!』
    『ゴムのことだと思った』
    『そんな初手からしないよ!』
    『初手じゃ無ければ行くんだ』
    『うるさいよ!』
    『それでデートはしたの?』
    『ノーコメント』
    『ヘタレ過ぎ』
    『ほっといてよ』
    『アンタいつでも誰でもウジウジしてんの?Byミオリネ』
    『ちょっとまってなんでいるの』

    変換無しの返答にシャディクの焦りが見える。そのまま長文メッセを送ろうとするミオリネを制し、自分の端末で送るように促す。

    一方で、困り顔した初恋の赤毛少女の元に。
    彼女の端末には相手からのメッセージが来ている。自分の入っているチャットアプリを起動する。

    『誘っても帰りたそうだったし、やっぱりグイグイ行くのっていやなんじゃないのか?』
    『そんな事無いですよ!』
    『もう一度頑張ってみれば?今日何か買えた?』
    『何も、アイツに似合いそうと思ってた所だったけど気分じゃ無かったから』
    『今度私達と行きましょうよ!』
    『そうしようか』
    『俺達は兎も角スレッタはミオリネに許可取れよ?』

    テンポよく進む会話。次回はデートでは無く、仲良し5人組での買い物になる未来が見える。
    全くこの2人は、

    「上手いパスしても、ゴールが決まら無ければ意味が無い」
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