超絶希望その日、天元はぎゅうたろうを抱き、うめを膝に乗せたまま、真面目な顔をして嫁たちに話していた。
「ぎゅうたろうとうめってメチャクチャ可愛いよな」
「はい!とってもキュートです!」
「他にいねぇよな、こんな可愛い兄妹」
「勿論です!!ぎゅうたろうとうめは世界で一番可愛い兄妹ですよー!」
満面の笑顔で答える須磨とは逆に、突然真面目な顔をしてどうしたのだろ?と首を傾げる雛鶴とまきを。
「あの天元様…急にどうし……」
「何でこんなに可愛いのに、コイツ等の一番くじ出ねぇんだろうな」
「落ち着いてください天元様」
雛鶴の言葉に被せて出てきた突拍子もない天元の言葉にまきをがすかさずツッコんだ。
「え?天元様って、一番くじとか興味ありましたっけ?」
「いや?今日学校で生徒がそれ話題にしてたからよ」
「それがどうしてぎゅうたろうとうめの一番くじになるんですか…」
「こんなに可愛いのにグッズ化しねぇなんて可笑しいだろ」
「それ、世のペット愛好家達は皆思ってる事ですよ、きっと」
「確かにぎゅうたろうとうめの一番くじ無いの可笑しいですよね!販売元に出すよう連絡をッ…!」
「や め な さ い ッ」
兄妹可愛さに暴走しかけている天元に対して冷静に対応する雛鶴と、天元に流され同じく暴走しかけている須磨を必死に止めるまきを……そして、話題の中心が自分達だとは知らず、くぁ〜ッと欠伸をするぎゅうたろうといい加減兄を離せと天元をジトーッと睨むうめ。本日も宇髄家は平和です。