Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    りこ(千梨子)

    @pd_cani

    普段は千梨子名義で小説を書いています。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 8

    りこ(千梨子)

    ☆quiet follow

    いちゃいちゃしているエイエドの純愛が書きたかったので。まだ途中です。

    #エイエド
    aed

    呪いにかけられた、この身体(途中)魔法石のメンテナンスという任務は蓋を開けてもみれば騎士団の仕事以上に大変なものだった。
    エイトと出会ってからようやっとコントロール出来つつある魔法は力加減を間違えれば簡単にオーバーヒートしてしまう。
    幼い頃から「大魔法使い」というもの、「眷属」というものについては幾度となく聞かされてきたエドモンドであったが、聞くのと実際に就いてみるのとでは大きく違うもので、最近は頭を抱える事も多かった。
    任務の最中は魔法攻撃を受けて服が吹っ飛ぶし、そもそものことセックスで魔力を回復するだなんて、そんな馬鹿げた話は一度だって聞いた覚えはない。
    どうして父や母は教えてくれなかったのか。知っていたなら医者を呼んででも、この手にのしかかる宝石を取り除いて貰っていたのにと唇を噛み締めたところで、そんな馬鹿げた話を父や母が自分に話すわけはないし、そもそものこと知らなかったのかもしれないと肩を落としたエドモンドは今日も自身の手の甲についた宝石を恨みがましく眺めるしかなかった。
    目の前でふわふわと浮く元素の宝石は今でこそ安定しているが、つい先程までは野に放たれた獣のように荒れ狂っていた。
    眷属総出で鎮めたものの自分はといえば全身から浮き出た汗に真っ白な団服が肌色を滲ませている。じんわりと背中に浮かんだ汗が背筋から尻たぶへと滑り落ちる。ぞくぞくと腰から這い上がる覚えのある感覚を誤魔化すようにエドモンドは息を吐き出した。
    手足に感じる痺れはじわじわと全身に広がろうとしている。舌打ちを零すとエドモンドは知らず視線を斜め向かいにいるエイトへと向けていた。
    だがエイトを囲む他の眷属たちには疲れた様子が見えず、何なら疲れを訴えるエイトを茶化しているくらいだ。
    この身を襲う甘い痺れは水でも浴びてさっさと鎮めてしまえばいい。これまでだって、そうしてきた事だと、エドモンドは自分の頬を叩き、エイトたちから視線を背けた。

    「お先に失礼する」
    「あっ、ちょいエドモンド!」

    後ろからエイトの声が聞こえるもエドモンドは身体を馬車へと翻す。こんな姿のまま街中を闊歩するわけにもいかず、ローブを羽織れば、エドモンドの肩には見慣れた吸血鬼が羽を休めにきた。

    「「今すぐここで私を抱いて」って言えば良いだけなのに〜」

    ちらりと肩へと視線を向ければ、まん丸とした柘榴色の瞳が愉快そうにエドモンドを見ている。

    「……偽魔法使いの力なんて必要ない」
    「嫉妬しちゃって副団長様かんわいー」

    揶揄うような言葉に睨めるような視線を送れば、けらけらと笑いながらエスターは飛び去っていく。その姿がエイトたちへと向かっていくのを見送った後でエドモンドは馬車へと乗り込んだ。
    馬車の中で腕を組んで待っていれば、エイトと八雲、それから妖獣の姿に戻ったモルフィスとエスターを抱いたオリビンが楽しげに会話をしながら馬車へと戻ってくる。その後ろにケシーや玖夜の姿は見えなかった。
    おそらくは来たとき同様、自分たちの足で帰ったのだろう。

    「お待たせ、エドモンド」

    に、と歯を出して笑うエイトに衝動的に視線を背ける。

    「別に待ってなんてない」
    「んなこと言っちゃってー」

    エイトの掌が羽根で触れるように太腿の上を滑る。小指の先でローブの下で微かに頭を擡げる熱量に触れられた気がして思わずビクリと身体が跳ねた。

    「エイトッ……!」
    「ああ、そういえば八雲。昨日作ったスコーンってまだ残ってたっけ」
    「えっ? ええ、残ってますけど」
    「んじゃあ帰ったら皆んなで食べようぜ」

    腹減った、と口にするエイトの手はもうエイトの腹の上にある。触れられたと思ったのは気のせいだったのだろうか。感覚が研ぎ澄まされているせいで神経まで尖ってしまっているのかとエドモンドは頭を左右に振り払った。

    「どうした、エドモンド?」
    「いや、なんでもない」

    答えて返した瞬間、馬車がガタゴトと揺れ始める。突き上げるような振動が甘い痺れを身体に生んだ。
    息を詰めて耐えていれば、隣からふっと笑う声が聞こえてくる。

    「……なんだ?」
    「いやあ、なんでも」
    「だが私を見て笑っただろう」
    「いや、今回のエドモンドめちゃくちゃ頑張ってたなと思って」

    ありがとな、と口にしながらエイトの掌が頭の上にのる。体内に燻っていた熱が業火に変わる。エイトの指先一本一本を感じ取ろうと皮膚が過敏になっているのがエドモンド自身にも分かった。
    エイトに褒められた事を喜ぶように勝手に後孔が窄まってしまう。誰に見られているわけでもないのにエドモンドは右の掌を尻の狭間に当てていた。

    「い、いや、別に大したことは……ぁん!」

    口を開いた瞬間、馬車の突き上げが後孔にダイレクトに響いて快感を生み出す。早く。早くエスター邸に着いてくれ。そう切に願うエドモンドを前に、エイトがほんの僅かだが口角を引き上げているのが視界に入り込んだ。自分が魔力を枯渇した状態にあることを、きっとエイトは気付いているのだ。

    「きさまっ!」
    「んー、なに?」
    「私を馬鹿にしてるのかっ!」
    「してない、してない。おまえって本当に可愛いなあと思って」

    わしゃわしゃと髪を掻き混ぜられ手のひらを払い除けるエドモンドたちを見て、オリビンや八雲は微笑ましそうにしている。きっと、いつもの諍いだと思っているのだろうが。

    「帰ったら、俺の部屋に集合な。そのえっちな格好のままで」

    耳に寄せられた唇がエドモンドに告げる。その言葉にローブの下の身体が歓喜に震えた。まだこの身体は呪いに掛けられたままらしかった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    🙏🙏🙏🙏🙏😍😍😍😍😍😍😍💗😍😍😍☺💞💞💞💞😍💞😭😭😭👍👍👍👍💞💞💞💞💞💙💙💙💞
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works