強制メロメロ攻撃「おい、待てって!」
あーあ、面倒くさい。橙真に掴まれてしまった腕を見おろして、笑顔を張り付けたまま俺は内心ため息をついた。
橙真の愚直で素直で頑固なところは大好きなのに、こういう時ばっかりは自分との相性の悪さが目立ってしまう。この世には首を突っ込まないほうがいいことなんて沢山あるのに。
「橙真、後で話すから。今は離して」
「そう言ってまた、有耶無耶にする気だろ」
多分、すごい怖い顔をしている。見なくなって分かる。腕を掴む力も、語気も、伝わってくるワッチャも、普段の優しい橙真と違う色だから。
「あの人、いつも俺達の楽屋に来る人だよな。スポンサーってオメガ抜きで俺達に会いに来るようなものなのか?」
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