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    かづき@FF14そうさく

    @azeosaru

    ねちねちとしょうせつかくひと。
    基本うちの子ばなしばっかり。よそのこもかりることある。

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    Ry-06 現未❌
    自陣でキャッキャしてるだけの話

    オバクロがヴァンパにパンケーキ焼いてもらうだけワンクッション!

    自陣Ry-06ネタ、現未❌









    うち探紹介
    HOオーバークロッカー

    ルクス:オーバークロッカーのアンドロイド体、男体。
    白髪、橙目、少し見た目チャラい。身長158cm。
    マリア:オーバークロッカーの人間体、女。
    白髪、青眼、見た目が幼い。身長156cm。

    自陣しょうかい

    HOヴァンパイア ウォーカー。たいちょ。男。
    HOウェアウルフ マオ。マオくん、男の子。とても無邪気でかあいい。
    HOエーデルシュタイン フェリス。フェリスちゃん。いろいろとでかい。




    〜HOヴァンパイアにHOオーバークロッカーがパンケーキ焼いてもらうだけの話〜


    ある日の昼下がり。
    子どもたちに字の読み書きを教えてきたマリアは、医療系の手伝いをさせていた自身専用のアンドロイドであるルクスと合流し、地下にある解放者本部内をトコトコと歩いていた。
    半壊していた解放者本部は少しずつ修繕され、活動するには申し分ないほどの復活を遂げている。
    そんな中を、体力のないマリアをおぶるルクスはふと食堂に人が入っていくのを見かけた。もちろん、それはルクスを介してマリアにも伝わる。
    それは、解放者第二部隊隊長であるウォーカー・ローメウスの姿であった。

    「……隊長?」

    マリアは首を傾げつつも、ルクスに食堂に入るように命令を下す。
    食堂を見回しても彼の姿はなくひょっこりと一人と一体して厨房を覗き込めば、そこには昼食に何を作ろうかと悩んでいるウォーカーの姿が見えた。

    「マオはいっぱい食うしな〜……フェリスは体力使う仕事任せてるから、スタミナつくものを……父さんには野菜を食わせるために……マリアは……」

    独り言を呟く彼は目線を感じたのか、ふと厨房の入口を見やる。ルクスとマリアが並んでじーっと見つめているのに気が付き、驚いたように肩を揺らす。

    「マリア……とルクス、来てたのか」
    「お疲れさまです、隊長!」
    「お疲れさまです」

    なぜかわざわざルクスにまで言わせるマリアは、えへへっと無邪気に笑う。

    「さっき、隊長が食堂に入るのを見ていたので」
    「おお、そうか。今日は俺が皆に料理を振る舞いたくてな、厨房の人たちには休んでもらってるんだ。勉強会は終わりか?」
    「はい」

    ニコニコと笑うマリアの頭をポンポンと撫でてから、ふとウォーカーは思いついたように尋ねた。

    「そうだ、何か食いたいものはないか? 昼飯、皆はまだ戻ってないけど先に食うだろ?」
    「お昼ご飯ですか……うーん、そうだなぁ……」

    少し悩むように唸ってから、思い付いたように顔を上げてマリアはルクスと声を揃えて答える。

    「パンケーキがいいです!」
    「お、おお……なんでルクスまで」
    「バーでお祝いした時に隊長が作ってくれたパンケーキが美味しかったので」

    ルクスがそう答えると、ウォーカーは少し照れたように頬をかいてから「分かった」と返した。

    「でもパンケーキだとおやつじゃないか?」
    「おやつもパンケーキをください!」
    「贅沢なヤツだなぁ」

    マリアが答えるなりくっくと笑ってから、ウォーカーはパンケーキを作る準備を始める。
    そこで、ふと気になったことを口にした。

    「……もしかして、ルクスも食うのか?」
    「え? はい」
    「そうですよ」

    わざわざマリアとルクスで答えるあたりちゃっかりしているな、と心では思いつつ彼はフライパンに火を通し始める。

    完成まで邪魔にならないように、マリアとルクスは食堂の厨房に一番近い席で待っていた。
    ルクスはじっとして待っているが、ルクスの対面に座るマリアはルンルンとご機嫌に足を小さく前後に交互に振り座っている。
    明日のお勉強会は何をしようかな、と考えるマリアがしばらく物思いに耽っていると、厨房から香ばしく甘い香りがして来た。
    それは徐々にこちらへ近づいて来たかと思えば、目の前にパンケーキが乗った皿が差し出される。マリアのはパンケーキが2枚とたっぷりの生クリームが載せられ、脇にはたくさんのフルーツが可愛らしく飾り付けられていた。

    「わあ〜……!」

    そして、反対側に座るルクスには五枚重ねのパンケーキにこれまた大量の蜂蜜がかかっており、一番上のパンケーキの真ん中にはバターが添えられ、トロリと溶け始めたそれは食欲をそそるには十分だ。

    「わ〜……」

    ルクスもマリア自身ではあるが、感激の声をもらした。

    「いただきます!」

    マリアとルクスの声が揃う。それを聞いてか、ウォーカーは歯を見せて笑いながら言った。

    「召し上がれ」

    二人……もとい一人と一体は、同時に一口食べると「おいしい!」と声を重ねる。

    「ん〜幸せ〜」
    「甘い……」

    幸せそうに食べるマリアとルクスは、それぞれパンケーキに舌鼓をうちながら嬉しそうに食べていた。

    「ご期待に添えられたようで何より。さーて、あとの皆の昼飯でも作るかな」
    「隊長、ありがとうございます!」

    またルクスとマリアの声がハモる。顔を見上げて瞳を輝かせる一体と一人は、髪色的にも背丈的にも双子の姉弟のようだ。

    「ゆっくり食えよ」

    ルクスとマリアの頭を撫でて、ウォーカーは笑うと厨房に入っていく。
    しばらく隊長特製パンケーキを堪能しているマリアたちの元へ、ドタドタと足音を立てて走ってくる音が聞こえてきた。

    「腹へったー!」

    食堂に勢いよく入ってくるのは地上の支援が一段落したらしいマオが、オリンピック選手さながらの綺麗なフォームで入るなり、ルクスの隣に勢いよく座った。

    「マオさん、お疲れさまです」

    ルクス、マリアと返事をすると昼食を待つマオは「お疲れさま!」と元気よく返す。

    「おっ、来たな〜」

    待ってました、と言わんばかりに大きなお皿に大量に盛り付けられた料理をウォーカーは持ってくると、マオの目の前にドンッと置いた。

    「いっただっきまーす!」

    スプーンを持つなり料理を凄い勢いで平らげるのを、マリアは相変わらず凄い食欲だなぁと思いながら眺めている。
    マオはあっという間にお皿の料理を平らげているが、ルクスとマリアの皿に載っているパンケーキを見つけて、じっと見つめていた。

    「……食べますか?」

    ルクス、マリアが言うとマオは目をぱちくりとさせる。

    「いーの?」
    「はい、僕は食べなくても大丈夫ですので」
    「私もお腹いっぱいなので!」

    マオの目前に差し出される二種類のパンケーキは、彼のお腹を刺激するには強かった。

    「いただきます!!」

    食べれば、マオは頬が落ちると言わんばかりに瞳を輝かせて美味しそうに食べている。

    と、そこへフェリスもやって来た。

    「あ、フェリスさんお疲れさまです」

    ルクスとマリアに言われ、フェリスは小さく笑い返して「お疲れさま」と返す。

    「お腹すいたな……」
    「お、ナイスタイミング!」

    フェリスが来るなり、いいタイミングでウォーカーの料理がやって来る。

    「本当にタイミングいいですね、隊長……」

    驚いた顔をするフェリスは、マリアの隣に座ると置かれた料理を食べてお腹を満たしていく。そんな中で、脇にデザートとして新たなるパンケーキが出された。

    「わー、アイスのってる!」

    マオが目をキラキラさせてそれを見つめる。

    「私も料理できるのに……ありがとうございます」
    「いいんだよ、これぐらいでしか皆に……その……」
    「感謝を伝えられない、ってことですか?」

    ウォーカーが言い淀んでいるのを、ルクスがズバリと言い当てると彼は照れたように顔を赤くしながら慌てた。

    「俺より先に言うなよ!」
    「あはは、すみません」

    第二部隊の愉快な笑い声が食堂に響く。
    その楽しそうな雰囲気に、他の解放者たちも釣られてやって来るのであった。


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