絆とレンズと狂気と歪んだ信仰の下で私と彼は共に戦った。
正義から掛け離れた殺戮を繰り返し、血塗られ許しがたき行為で本来なら忌まわしき事例のはずだ。
しかし、そんな中で我がテンプル騎士団の、十字軍の守護 者と共に戦った事実を嬉しく思ってしまう気持ちも私の中にあった。
(…あ、嗚呼、サン・ジョルジュ…気高い貴方の手を血に染め、信仰を…誇りを歪ませたというのに。"共に戦った"という事実を誇りに思うなんて、私はなんて浅ましいのだろう。)
「カルデア」に喚ばれた私はその思いに葛藤し そこにいる彼を直視するのを躊躇ってしまう。
「カルデア」の彼も信仰に厚く、正義を貫き毅然とした守護者に相応しい立ち振る舞いだった。
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