願いを描いた空には星が瞬いた。
溢れんばかりのそれは、いつしか涙を堪えているように見えてくる。
少しだけ、昔集めていたおもちゃの宝石を思い出す。
ごちゃごちゃして、それでいて優しい光。
「───────」
顔だけが夜空を向いて、そのまま。
世界で一番愛しい人の名前を呼んだ。
視界が、壊れるみたいにスパークした。
頬を伝うそれすらも、きっともう必要のないもの。
「大切に、したかった」
柔く滲んだ語尾にも気付かないふり。
愛も、憂いも、後悔も。
吐き出せばいいのに、それだけができない。
口にした瞬間に完結してしまう気がして。
はは、と空っぽの頭で笑った。
僕は悪い男だった。
でも、彼の隣ではそんなことでさえ笑って肯定できるような温かさがあって。
「おかしいな、」
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