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    T8D89

    @T8D89

    書き途中のモチベ上げだったり、熱を発散させる場です

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    T8D89

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    書き途中だった旧副長の小話完成(久しぶりに再開したので所々不審な点があるかと思います)旧長官は諜報活動としても、気持ち良いからと色んな相手と気軽に寝て欲しいですね

    真夜中は大人の時間真夜中、25時過ぎ。必要最低限に絞られた光量の中、男は一人上司より押しつけられた報告書の作成をしていた。本来居るべき部屋の主人は別件の仕事があるとして日が暮れる頃合いに出て行ってしまいこの場にはいない。表面上はいつもと変らず冷静さを絵に描いたものだが、時折叩きつけられるキーボードの音が荒々しいことを覗けば静かなものだ。
    色の濃いアイシールドで目元は解らないが画面を睨む目つきは鋭く、見る者が見たら暗殺者でも彷彿とさせるだろうか。ただ単に目が疲弊を訴えているだけなのだが。

    「……あの人には困ったものだ」
    部下達からの差し入れの珈琲か栄養剤が効いているのか、睡魔の峠はとうに越していた。
    一人ごちた呟きは呆れと苛立ちを綯い交ぜにしているが、直接言いたい相手は残念ながら不在だ。

    まったく、自分の仕事は責任を持ってやってもらいたいものだ。結局、突然押しつけられた業務に対しても小言を言いながらもこなせるのは彼が日頃から業務の優先順位度を頭の中で組み立てた上でスケジュール通り終らせ、気紛れに増える業務にも即座に対応出来てしてしまっていることもドラコルルが甘える原因の一つだ。とは言え、誰も副官に苦言を呈することは出来ない。彼でなければドラコルルの気紛れさに呆れながらも付き合えるだけの胆力を持つものは少ないのだから。
    何よりピシアの業務体系が実は一般的に言われるブラックなのではないかという考えは属する者達の中に持ち合わせている者はいない。元々規律厳しい軍部から引き抜かれ、その立ち上げた人物がギルモア将軍なのだからそういうもの、として受け入れてしまっていることが問題だとは時折愚痴を零すドラコルル以外思いつきもしていないのではないだろうか。

    「――ん」
    机の端に置いてある端末機が光っている。こんな時間に誰からだろうかと普通ならば訝しむだろうが副官は端末機に表示される名前を一瞬だけ一瞥すると、すぐさま視線を画面に逸らし何も見なかったことにした。
    何度か明滅を繰り返した後、光が落ち鎮まったかと思えばすぐさま同じ表示名からの呼び出し。無視を決め込みさらに端末機がしつこく光るということを何度か繰り返し心底音が出ないようにしておいて良かったと思いながらも渋々と副官は応答に応じるボタンを押し、一拍の間を置いて怒濤に流れ込んでくるであろう発信者のヒステリックから逃れるように身を引いた。

    『なんっで出ねぇんだよお前はッ 上司の応答に無視決め込むたぁいい度胸してんなぁおい 今だって“めんどくせぇ”って顔してやがんだろどうせ』
    まるで目の前で副官の様子を伺っていたかのように言い当てるドラコルルに態とらしく取り繕った態度で応答する。ほんの数秒前まではドラコルルの言うとおり引き攣った顔で面倒くさいを体現していたが切り替えの早さや冷静さは情報部の成せる技か。
    「これはこれはドラコルル長官。こんな遅い夜も更けきった時間に何用でしょうか。私は今何処の誰かさんに気紛れに押しつけられた報告書を作っている最中ですので、用がないのであれば切りますよ」
    『おいおい、用があるから連絡してんだろーが。 ……あーあーはいはい。わかりましたわかりました 何処の誰かさんが急に仕事押しつけたのが悪うございましたー』
    「……」
    一切悪びれる様子もない口調に、やっぱり通信を切ろうかと手を伸ばし掛ければ剣呑な雰囲気を悟ったのかドラコルルが慌てて用件を口にする。
    『待て待て待てっ、俺の方の仕事が終ったからお前に迎えに来て欲しいってわけ いいか、地区は…』

    「結局言いたいことだけ言って切ったな……」
    賑やかな男の声が端末から切れるとあたりは再び静寂に包まれた。別に迎えを呼ばずともタクシーでも捕まえればいいだろうに、と溜め息を零す。どうせ経費で落とすのだから。いや、このまま放って迎えに行かなければついでにと言わんばかりに嫌がらせもこめて色々無駄遣いするに決まっている。深夜とはいえ、空いている店もまだある。そしてその領収書の処理を任されるのは自分だ。悲しいかな、絶対にそうだと断言出来る。

    「……」
    『早くしねぇと湯冷めしちまう』という拗ねた声とともに聞こえたくしゃみに今迎えに行くのと、風邪をひいたドラコルルの看病+自分の通常業務プラス、日程がズレた分のドラコルルの業務調整と後処理その他諸々――どちらが余程良いかは明白だった。
    「……はあぁ」
    副官はあと少しで仕上がるという報告書のデータをきっちりと保存してから仕方なく、本当に仕方なく立ち上がった。

    そもそも、ドラコルルの口にした『仕事』はあまり人目に触れていいものではないことは副官も重々承知している。下手に民衆の目につくわけにもいかない。だからこそ、ロボットが運転手といえども乗車履歴が残るのは少々厄介だ。

    そして、真夜中にも関わらず呼び出しの声に断るわけにもいかない相手。ということは、真夜中でしか会えないことと同義。
    ギルモア将軍の場合でも同じことだが、少なくとも将軍は就寝時間中であり、さらにはあの将軍がこんなことにドラコルルを呼び出すような真似はしない。

    迎えに来いと言われた地区まで半重力装置の車で首都ピリポリスから離れた郊外へと向かう。バーや飲み屋が軒を連ねる街中であればこの時刻でも若者が路上を謳歌しているが政府高官やそれなりの地位でふんぞり返っている者達が好んで建てる別荘地は、静寂の闇そのもの。
    長期休暇に相応しい時期であれば此処も賑やかなのだが、時期が時期であり別荘地を使っている者は少ない。ただ、通常であれば招かれざる客人やお忍びで遊ぶ相手を呼ぶには便利な場所だ。
    別荘地というだけあって、ピリポリスを見下ろせる眺めの良さだけに重点を置いたような小高い山に建てられており、利便性は二の次だ。金持ちの道楽というのはよくわからない、というのが副官の意見だ。

    目的の人物は白い街灯に背を預け、腕を組んで待っていた。
    私服に身を包んだドラコルルの姿は今更ながらに物珍しいものではないが、今日は相手が相手なだけに彼にしては落ち着いた服装をしていた。流石にピシア長官ですと一見して解るような真似をするわけがないのだが。
    黒のジャケットに無地のシャツにジーンズ。一般市民に溶け込める格好だ。
    休暇中にトラブルがあった際に、緊急の呼び出しにも関わらず文句は垂れながらも管制室に現れたドラコルルが着ていた何処で売っているんだというような派手な柄シャツじゃなくて良かったと表面上の表情は変えないまま副官はほっとしていた。アイシールドも相まってどこのチンピラだ、と言いたくなるファッションセンスを発揮するドラコルルだが、TPOを弁えているようで良かった。本当に。

    街灯に車を横付けてやると当然のように助手席に乗り込み、副官を睨みつけて一言。
    「遅ぇ」
    「突然の上司からの要請に、これでも急いできたんですよ」
    「お前のせいで湯冷めしちまった」
    確かに、季節は移ろい外気の温度差が朝晩ともに冷え込んできていた。ちらりと助手席を窺えばドラコルルの鼻が少し赤くなっている。ドラコルルは痩躯だから特に寒がりだ。
    「寒みぃ」
    副官は後部座席に上体を折り曲げごそごそと白い袋から何かを取り出そうとしている。ドラコルルはというと、助手席のリクライニングシートを倒し長い足を投げ出して腕を組んで手の暖を取る。車内は快適な温度にしてあるがまだ寒いらしい。
    「これどうぞ。此処に来る前にコンビニ寄っておいて良かったですよ。ああ、別が良ければ適当に買い込んであるのでご自分で取ってくださいね」
    「あ? ……あー貰っとくわ」
    副官が差し出した缶を見、一拍の前を置いたのち大人しく受け取る。
    プシュ、と助手席から缶のプルタブを開ける音を聞きながら副官は車を発進させる。車内に満ちるココアの甘い匂いで副官は自分が適当に袋から取りだした缶がココアであることに匂いで気づいた。運転中である為袋の中を直接確認出来ないのは仕方のないことだ。

    ココアは珈琲にミルクや砂糖を後から加えたものとは違う、初めから調整して作られた人工甘味料だ。甘ったるいが不思議と一口飲んだだけでじんわりと身体の内側から温まる不思議さがある。
    ドラコルルは缶を両手に持ち掌に伝わる熱を感じながらぼやく。
    「…甘ぇ」
    「ココアなので。長官は甘い物苦手でしたっけ?」
    「んにゃ、そういうわけじゃねぇが……一口飲むと暫く甘ったるいのが舌に残るのが変な感じがするんだよなぁ」
    「珈琲も買ってありますよ」
    確かに言わんとしていることは理解出来るが、初めから解っていたなら取り替えればいいのにと副官は思う。此方が示したことに一言多いのはいつものことだ。今更どうこうということはない。
    「いやぁ…でもよぉ…」
    暗に交換を提示するが、何故か言葉を濁すドラコルルの気配に、チラリと視線を流す。
    「……折角お前がくれたモンだしなぁ」
    「――っ」
    「久々に飲むとこれはこれで美味いよなぁ。チョイスがガキっぽいが」
    車内の暖気のおかげと、ココアを飲んだことで幾分か頰の血色が良くなったせいか軽口を叩く姿すら邪気無く映る。
    グンッ、と車のスピードが僅かに加速したこととアイシールドの下で副官の目が丸くなっていることに幸いドラコルルは気づくことなく缶に口をつけている。

    ――相変わらず変な所で律儀なんだ。この人は……っ


    走り出した車は音もなく静かだ。ロボットに運転を任せる者が大半を占めるピリカにおいて運転手を必要とする車は少なくなってきている。だが、狭い密室の空間は会話に自由度が高いのも事実だ。

    「このまま本部に戻りますか?それとも家まで送りますか」
    「んー?ああ。取り敢えずピリポリスまで適当に走らせろ」
    「はぁ…」
    ドラコルルの唐突さは今に始まったことではない。反論すれば煩いので副官は言われたままにハンドルを切った。

    昼間は車や人が行き交う街並みも、夜は閑散としていて寂しい。街灯の明かりと車のライトを頼りに走らせる中、副官は感情には出さず少しの嫌味を混ぜて口を開く。

    「朝までお邪魔すれば良かったのでは?お相手もそれを望んでいるんじゃないですかね」
    「嫌だよ。なぁんでおべっか使って勃たせて相手もしてやった挙げ句、一緒のベッドで寝起きしなきゃいけねぇんだよ。ンなモン起こしに来た使用人が腰抜かすだろうがよ。いい年したジジイが男連れ込んで寝てるなんてよ。それに、終ったらもうジジイに用はねぇだろ」

    まさか情報機関のトップが自ら身体を交渉事に利用して情報を得ているなんてあの清廉潔白で年相応の少年性と、大人びて近寄りがたい雰囲気を併せ持つ少年大統領が知ったらどんな反応をするだろうかと副官はあの少年大統領が飽きもせずドラコルルにつきまとうパピにその事実を時折突きつけてやりたい衝動に駆られる時がある。
    別にドラコルル自身が隠しているわけでもなく、ピシアの中では有名な話だ。暇を持て余して本部で部下を拐かし関係を持ち、時には報償として明け渡す――副官だって今まで数え切れない程身体を繋げている。軍の男だらけの世界において珍しいものでもない。そして大体そういった輩は何処からか嗅ぎつけたのか、それともドラコルルのモーションが上手いのか蜜に引き寄せられた虫の如く近づき、気づいたときには四肢を蜜に絡め獲られて溺れるのが末路だ。
    ドラコルルの話と別荘の立地を鑑みるに、接待をしたのは好事家でも有名な元陸軍出身の政治家か。軍部に在籍していた時から関係を持っていてもおかしくない話だ。若い頃ならば、立身出世の為に自らの身体をうまく利用したことだろう。

    パピは度々ドラコルルに用があるとして突然訪問しに来たことがあったが、事前に連絡も無しに、護衛も連れずに襲撃――遊びに来ることに副官は慣れてしまっていた。
    事前に一報でも入れようものならドラコルルが逃げることも想定していたのだろう。実際にそうなのだから仕方がないが。突然の訪問にも関わらずドラコルルの直感が幸を成し奇跡的にも逃げることに成功しもぬけの殻になった本部の執務室でピシア長官に代わり、いつも対応するのは副官の務めだ。
    「どうしてドラコルル長官はいないの? 特に予定はなかった筈だけど」
    仕事を放り出された執務室を見回し、不服さを隠さない顔で見上げてくる少年大統領に対しそれこそどうしてピシア長官のスケジュールを把握出来ているのか、という疑問を抱くのが普通だが、副官は気にする素振りもなく普通に応対する。この少年大統領に対し深く考えてはいけないのだ。
    「ドラコルル長官といえど、息抜きもしたくなることがあるのでしょう」
    「息抜きだったらボクとお茶してくれてもいいのに」
    いじける姿に初めこそは少年ということもあって、ドラコルルに対し思うところがあった。いい大人なんだから相手にしてやってはどうかと進言したこともあった。だが、二人が邂逅して起きたあれやこれやの騒ぎと後片付けを思えば結局はどっちもどっち――副官はどちらの肩入れもせず、ただただ仕事をして欲しいとだけ考えるようにしている。

    大統領から逃げているのにそれじゃあ息抜きにもならないでしょう、という言葉は飲み込んだ。どちらにせよ、パピのことだからドラコルルが不在にしている理由など軽く検討はついているからだ。
    「ねぇ、キミはどうして彼を自由にしているの? 副官としての立場だったら閉じ込めておきたい筈でしょう?」
    エメラルドグリーンの大きく純粋な瞳が、無邪気に不穏なことを口にする。

    副官が返答した応えに納得がいかなそうに首を傾げていたのがとても印象的だった。そういった点も踏まえても自分は若き少年大統領とは合わないなとの考えに至った副官は、ハンドルを握った。


    ドラコルル本人はまさに自由奔放と言っていい程に自由だ。誰も彼を縛ることは出来ない。それに、自由でなく窮屈に押し込められた彼など彼らしくもない。
    まぁ、いつも振り回される身にもなって欲しい所だが。

    「それで、貴方のことだから欲しい情報は手に入れることが出来たんでしょう」
    「そりゃあな。こっちだって身を張っているわけだし、そうじゃねぇと割に合わねぇだろう。ま、大体はこっちが手に入れていた情報と似たり寄ったりだったが、逆を返せば信憑性が増したってわけだ
    「このまま将軍に報告へ行きますか?」
    「いや、あの人も寝てるだろ。起こすと面倒になりそうだ。それに将軍への報告はまだ先でいい。急ぐモンでもねぇし。あーにしても不完全燃焼だわ」
    ゴキゴキと首を左右に倒し小気味のいい音を鳴らす。特に聞きたいわけでもないのだが、ドラコルルは先の好事家とのやり取りを生々しくいつもの軽い口調で語り出す。情報は宝だというがそんなシモの情報まで頭に入れる必要はないため左から右へと受け流し適当に相づちを打つ。そんな適当さに特にドラコルルが気分を害することもない。ただ話をしていたいだけのようだ。それだけ期待したものではなかったのだろう。

    「年とるとああなるのかねぇ。勃ちにくいわ、手つきはねちっこい癖に一発出して終りだなんてなぁ。流石にいくら俺とはいえ常識は持ち合わせているからな。勝手に人んちの使用人を引っ張り連れ込むわけにもなぁと思った所で、思いついたわけよ」
    「はぁ」
    何となく嫌な予感がするなぁと思いながらもドラコルルの指示通りにハンドルを切る。
    彼の頭の中にはピリポリスの詳細な地図が入っているようで、「突き当たりを右」などと身振りを交えて指示の通り随分街中を走ってきたが、少しずつネ派手なオンの明かりが増え出し、何やら怪しい雰囲気を醸し出してきた。
    歓楽街だ。映画館やレジャー施設もあるがそういった場は営業時間外で静かに照明を落としている。この時間帯は所謂大人の社交場とでも言うのだろうか、そういった夜の店が活気に満ち溢れている。堂々と腕を組み不必要に身体を密着させる客引きの女に吸い寄せられるように男達が店に消えていく。前にドラコルルが部下達数人引き連れて押し込められたストリップショーもあった。様々な風俗店があるが奥へ奥へと踏み込めばより一層ディープな世界が広がっている。

    あからさまに歓楽街と解るようなネオンの電飾が眩い入り口の前で「停まれ」と停車を促されいよいよもって怪しい空気が車内に立ちこめてきた。
    「……長官、まさかとは思いますが」
    「言ったろ、不完全燃焼だって」
    「……はぁ」
    身体を起き上がらせ、副官の太股にそっと右手を置きするりと撫で摩る。その手つきからして明確な意図を孕んでいることは確かだ。
    「最近ご無沙汰で丁度いいし、お前だって仕事ばっかで溜ってんじゃねぇの?」
    「その仕事を押しつけてるのは誰ですか」
    「俺だな。だからこうして優しい上官がサービスしてやるって言ってんだろ。副官、お前見掛けによらず案外ねちっこいししつこいけどお前ならいいぜ。普段小言はうるせぇけど最中は結構言いたいこと言うよな。お前。いいぜ、そういうの。腹に溜め込んでるよりよっぽどいい。たまにはお前の好きなようにしていいからさ」
    口角を上げるドラコルルに対し、何がいいのかとあからさまに溜め息を吐く。あまり乗り気では無い副官はそのまま何も聞かなかったように無言でアクセルを勢いよく踏みしめたことで上体がぐらつき、シートに倒れ込んだ。
    「はぁッ!? おまッ、折角着いたのに何勝手なことしてやがんだよっ!!」
    「私の好きにしていいのでしょう? だったら本部に帰ります」
    「は」
    副官の勝手な行動に声を荒げるが、落ち着いた副官の声に呆気にとられた表情を浮かべていたが次第に口角を上げニヤリと笑う。何とも人を手玉にとるのが好きそうな悪い顔だ。
    「何だよ、お前場所にこだわる派かよ。しかも仕事場っていい趣味してんじゃねぇか」
    「何寝ぼけたこと言っているんですか。何処かの誰かと一緒にしないでくださいよ。きちんと休息をとらないと仕事にならないでしょう?それに私も突然の呼び出しのおかげで片付けていたものがまだ終ってないんですよ」
    「はあぁ!?こんな時でもくそ真面目に仕事かよ!! あーもーなんでこうくそ真面目なのかねぇお前は。やだやだつまんねぇ男。誰だよ副官に任命したの俺だよ」
    「気ままなドラコルル長官と私でちょうどいいバランスでは?」
    「喧嘩売ってんのお前」
    「いえ、私は事実を述べたまでです。ただ、そうですね……ですが、……しっかり休息をとって落ち着いたらその時はお願いしますよ」
    それまで日々の任務報告を口にする時のように淡々とした口調であったが、僅かに言い淀み紡いだ言葉に虚を突かれたように、目を丸くしたドラコルルだったが今度こそ満足げに身体をリクライニングシートに横たえた。





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