土とも違うテルティウム駅と同じ硬い床を歩き、時々天井を見上げて吊り下げられたランプの火を確認する。少しだけ肌寒い通路は俺の足音だけが反響していた。
「………異常なし、と」
角を曲がると【1番】と書かれた案内板が目に入った。
テルティウム駅から少し進んだ所に謎の入口がある。そう聞いて最初は何かの冗談かと思ったが、調査に入った人と連絡が取れなくなりその後半日程してから急にキャンプへ戻ってきたという事を聞いて姿勢を正した。
戻ってきた人に話を聞いてみたが「よく覚えていない」といった情報から得られず、アルフィノと話し合ってバブイルの塔の影響でエーテルが歪み一種の異空間が出来た、そんな仮説で落ち着いた。そして俺はそれを調査しに来たわけだ。
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