僕の愛を受け取って【後編】フロイドと一緒にユウさんを探していると浜辺の近くの崖でその姿を見つけることができた。まだ僕を待っていてくれていたのか。僕を探してくれていたのか。浜辺は広いためもしかしたら高い所に登れば僕を見つけることができると思ったのだろう。声をかけようとしたがフロイドに腕を引っ張られて止められた。
「ジェイド、誰か来た。もしかしたら。」
フロイドの目線の先にいたのはあの人魚狩りだった。今回は1人だけのようだ。僕達は近くに身を潜めた。
「ここにいたのか。お嬢ちゃん。」
「何ですか。」
「人魚はどこだ?」
ユウさん。あなたは何て答えるのですか。握った拳に力が入る。
「何度も言いましたよ。
早くここから去ってください。こっちに来ても、人魚を捕まえることはできません。ここに人魚はいないんですから。」
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