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    amnesia_mojya02

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    amnesia_mojya02

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    二話目です。
    オベロンが人型になります。

    公開範囲を変更しました。

    #オベぐだ
    #オベぐだ♀

    独りの少女と猫②我が家に新しい家族を迎えて一週間。
    オベロンに見送られて登校し、帰宅するとオベロンがお出迎えをしてくれる、そんな毎日が続いてる。
    「いってきます」と「ただいま」を言うことがこんなにも嬉しくて、こんなにもかけがえのないものになるとは…両親がいなくなる前の私はきっと想像もしなかったと思う。

    オベロンはほとんど鳴かないし、まるで私の言うことがわかるのではないかと思うくらい賢かった。
    そして私にいつも寄り添ってくれる。
    つらいときは私の手に手をのせてちょいちょいしてきてくれるし、宿題をしているときは私の膝の上で丸くなる。
    お風呂のときは脱衣所の外で待っていてくれるし、夜も隣にきて一緒に寝てくれる。
    両親のことは悲しいけれど、それでも少しずつ前を向けるようになった。

    「オベロンが一緒にいてくれているおかげだよ、ありがとう」

    と言うと、ちょこんと座っていたオベロンがのっそり立ち上がり、私の鼻とオベロンの鼻をチョンとくっつけてくれた。
    それだけでもすごく嬉しい。
    そんな日がこれからも続いてほしいと思ったその矢先。

    私の生活は突如とんでもないことになる。


    ある朝。
    いつも通りの時間に私は眼を覚ます。
    私の視界に真っ先に写ったのは猫ではなく

    綺麗な顔の男の子だった。


    「……………………」
    「……………………」
    「……………………」

    あまりのことに叫び声すらあげられなかった。
    呆然と男の子を見つめる。
    男の子はそんな私を見続ける。
    ほぼ黒に近い髪。
    青い瞳。
    こんな姿の知り合いも友達も親戚もいないはず。
    そもそもどこから湧いて出た?
    戸締まりはいつもちゃんと確認しているのに。

    「…………何か言ったら?」

    先に沈黙を破ったのは男の子だった。

    「えぇっと…どちら様ですか?」

    私の頭の中はカオスである。
    だって朝起きたらイケメンが目の前にいるって、誰が驚かずにいられよう?
    落ち着いているように見えるかもしれないけれど、とりあえず思いきり驚いてます。
    思いきり驚きすぎて思考が地球を一周するくらいには。

    「……オベロン」
    「え?」
    「だからオベロン。きみが拾ってくれた猫だよ」
    「……………………」

    どうやったらそうなる?
    じゃあなんで人間なの?なんで猫じゃないの?
    そんでもってなんで全裸なの?
    もうどこからツッコんでいいのやら。

    「まぁそりゃあ信じないよね」
    「うん」

    信じられるわけがない。
    むしろ逆にすぐ信じちゃだめでしょ。

    でも『オベロン』と自ら名乗っている。
    実は私、友達にも近所の人にもオベロンのことは話していない。
    どこでも耳にするような名前でもないはず。

    「えっと……盗聴しましたか?」
    「?」
    「盗聴器、使ったんですか?この家のどこに仕込んだんですか?」
    「ちょっと何言ってるのかわかんない」

    いやいやだって、盗聴でもしなきゃ普通わからないでしょ。
    でもなんでだろう…その目を見ると、本当に知らないんだということがわかる……気がする。

    「立香」
    「え…」

    私の名前も知っている!

    「俺の番になって」
    「what the fuck!?」


    ちょっと考えるの放棄させてください現実がぶっとびすぎて無理・・・。




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