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    かじたに

    気が向いた時の壁打ち
    さまささのみです

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    かじたに

    DONEほんのり さま(→)ささ くらいかなといった程度の、基本的にはメディカルYAKUZA本舗ほのぼの話です。
    彼らがゲーム内にいる話で、パラレルではありません。
    グルメマップ 初めからわけのわからないやつだった。
     優勢だった喧嘩に突然割り込んできたかと思えば、花だの風呂だのくだらないダジャレを口走ってくるから、相手を取り逃がす羽目になったのだ。「ほななー!?」と能天気に去っていく後ろ姿に舌打ちし、でもまあこれっきりだろと見送ったのに結局そうならなかったのは、不本意な表現だが巡り合わせだとしか言いようがない。二度目は劣勢だった喧嘩に乱入してきて、ごろつきどもを翻弄しつつも次から次へと沈めていく。借りができたらきっちり返すまでが筋ってもんだ。だからもう、こちらから縁を切るなんて真似はできなかった。
     それからは呆れてしまうほど図々しく押しかけてくるので、たった数日をともに過ごしただけだが、おおよそどういうやつなのかくらいは把握した。あっという間に事態を好転させてしまう言葉の巧さに思わず舌を巻いてしまうこともあれば、詰めが甘いところも割とある。基本的にふざけた調子で話すので、カチンとさせられることもしょっちゅうあった。それなのに、控えめになるどころかいっそう愉快な様子で笑うのだ。あまりに腹が立って追い回してやったことも数え切れない。けれど、気づけば左馬刻の隣に舞い戻り、そこが定位置とばかりに居座っているのだった。
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