贈り物すー…。すー…。
…がたん!
🟥「…いてっ」
🟥「っ、たた…なんだよ…うぅ暗くて分からん……」
🟥「狐火ぃ…!来い…」
ぼわっ
🟥「んー…?はこ…箱?箱ぉ」
🟥「何でそんなもんがここにあんのぉ」
🟩「もーなんだよおそ松にいさん、まだ起床時間じゃないってのに…」
🟥「いや聞いてよチョロ松!見覚えない箱があるんだって!しかもその箱に頭ぶつけてすっげぇいたいんだよ」
🟩「んー…?おそ松にいさんねぞう悪いからへんなところにぶつけるん…箱?箱ってなに」
🟥「だからそれがわかんないんだってぇ!」
🟩「えー…」
🟡「…あれ、中途半端にあかるい感じがするー!眠れないあかり消して」
🟥「いや十四松、起こしちゃったのは悪ぃけどなんか変な箱があってさ…」
🟩「そうそう、十四松は何かしらない?」
🟡「知ってるよ」
🟥🟩「「知ってんの」」
🟡「うん」
🟥「え、なになに」
🟩「教えてよ!」
🟡「うん!まだその時じゃないって事を知ってるよ」
🟥🟩「「は…?」」
🟡「みんながおきたらやるべき事だよ」
🟥「ええ?」
🟡「とりあえず今はねるべき!まだ丑の刻だよあと二刻はねれる」
🟥「起床時間まで待たなくても全員起こせばいんじゃね?」
🟡「でもぼくねむい」
🟩「あ、僕も眠い……」
🟥「ええちょっとお前ら!気になんないの、箱の中身!」
🟡「二刻後に確認してね」
🟩「んー今じゃなくて良いならいいかなー…」
🟥「あっこの裏切者ぉ!いいもん、俺はかってに開けちゃうもんね!」
ぐっ……。
🟥「……あれ?開かない!開かないよぉなんで」
🟡「条件を満たしてないからだよ」
🟩「だめそうだから僕は先に寝るねー…」
🟥「お前なんで分かんの十四松」
🟡「あかりを消してくれたらおしえたげる!」
🟥「よしっ」
ぼっ
🟥「消したぞ十四松!」
ぐーっ、ぐーっ…
🟥「って寝るなよぉ」
🟥「あ、でも俺も暗くて眠くなって…き…」
ぐがー…。
──二刻後──
🟣「…朝だ。あんまり寝れなかったな…まあ仕方ない」
🟣「十四松、起きて。朝だよ」
🟡「あれっ朝ぼくねちゃったんだまあいっかおはよ一松にいさん」
🟣「おはよ。とりあえずみんな起こそ」
🟡「あいあい!」
🟡「おはよ〜ございまっするまっするぅ
きしょ〜じかんでございまっするうぅ」
🩷「朝からげんきだね十四松にいさん…ぼくまだねむーい…」
🟡「でも起きてトド松」
🩷「うん…」
🟥「ん〜もう朝ぁ?早くない?」
🟩「途中で起きちゃったから早く感じるんでしょ、ほら起きるよおそ松にいさん」
🟥「えーもうちょっと…」
🟩「『箱』気になるんじゃなかったの?」
🟥「気になる起きる」
🩷「箱?箱ってなんのこと?」
🟣「おれらの枕元においてあるやつの事だよ」
🩷「えっ…?なにこれ」
🟡「ひとりひとつ自分の名前のやつ開けるの!みんなで一斉に開けようとしないと開かないよ」
🟣「よしみんな起きたし開けよう」
🟡「まって一松にいさん!カラ松にいさん起こしてあげて」
🟣「……しょうがないな……狐火」
ぼわっ
💙「っうあっちぃ」
ガツンッ!
🟣「あ。」
💙「い、いたいいたいしあついぞな、なんだ何が起こったんだ」
🟣「ごめん、クソ松にいさん。狐火で焼いて起こしてあげようとしただけなのにまさか箱に頭ぶつけるとは思わなかったわ」
💙「お、おお気にするな…?ん?箱ってなんだ?」
🟣「お前が起きたから開けられるよ」
💙「え?」
🟡「みんな〜せーので開けよ」
🟥🟩🟣🩷「「「「うん」」」」
💙「え」
🟡「せーの」
ぐっ…。
🟥「あれ?開かないんだけど十四松」
🟡「みんなが開けようとしてないからね!」
🟣「チッ早くしろよクソ松」
💙「え、え?すまない?」
ぱかっ
💙「これでいいのか?」
🟡「あ、ずるーい!抜け駆けだよカラ松にいさんぼくも開けよっと!」ぱかっ
🟩「ちょっと、一人だけ先に開けちゃうなんて…まあいいや僕も開けよう」かぱっ
🟥「おいカラ松、みんなで開けようって言ったのにそれは無いだろ!まあ俺も開けよ〜っと」がばっ
🩷「やっぱりカラ松にいさんってすごくカラ松にいさんなんだね」ぱっ
🟣「クソ松が…」すっ
💙「ええ…?いや、オレは起きたばかりで状況がのみこめなくてだな…?」
🟥「まあどうでもいいや!早く中身見ようぜ」
💙「あ、ああ…」
🟥「っお、おいお前ら俺のこれ見ろよ木刀だぜ俺専用って事おっしゃ〜」
💙「お、オレは…か、鏡!鏡だや、やった〜これで何時でもオレの素晴らしい顔を見られるぞ」
🟩「僕のは…え?また箱?…いや…筆に炭に硯に木簡僕専用の筆記用具って事だよね嬉しい」
🟣「ん…またたび沢山…!ふへ、あいつらにあげよ…」
🟡「やった〜まりだぁ名前書いとこ」
🩷「うわあ、なんて可愛い花かんざしお出かけするとき付けよ〜っと」
🟥「なんだよトド松出かけるのか?しょうがねーな、お兄様がごえいしてやんよ」
🩷「かんっぜんに木刀使ってみたいだけだよね」
🟥「えーそんなこと…あるよ?」
🩷「だよね」
🟥「あれ?ていうかなんで十四松、箱のこといろいろ知ってたんだ?」
🟡「ぼくだけじゃないよ!一松にいさんもだよ!」
🟥「えっ」
🟩「知ってたの一松」
🟣「まあ。…丑の刻におそ松兄さんがさわいでた事も知ってる」
🟥「えっお前起きてたのかよ」
🟣「うん。…おれはちょっとの物音で目覚めちゃう体質で、十四松は」
🟡「びみょ〜なあかりがあると目覚めちゃうよ!」
🟣「…って感じだから、子の刻に主様がこっそりおれらの部屋に入ってきたの分かっちゃったの」
🟣「おれはふすまが開く音で分かったし十四松は廊下の明かりで起きちゃったみたい」
🟥💙🟩🩷「「「「ええええ」」」」
🟥「あ、主様が」
🟩「うわあなんで僕気づかなかったんだろ」
🟣「…えっと、まだ続きが…」
🟡「せーしゅくに」
🟥💙🟩🩷「「「「はい!」」」」
🟣「…とにかく、それで主様がみんなの枕元にひとつづつ箱置いていって、朝起きたらみんなで開けてねって」
🟡「主様書き置き残そうと思ってたみたいだけどぼくらで伝えるから大丈夫ですって言ったんだ」
💙「ふむ、ならばこれは主様からの贈り物だったということか」
🩷「あれ?でもどうしてこんなにまわりくどい感じで渡して来たんだろ?」
🟡「それはぼくもわかんない!」
🟣「おれも」
🟩「あ、そこは分かんないんだ」
🟥「待って…俺分かったかもしんない…!」
🟩「え、何何?」
🟥「箱の裏に貼り付けてあった封筒に…!入ってたんだよ、この紙が…!『めりぃくりすます』って書いてある」
🟩「おお」
🟩「で、どういうこと?」
🟥「分かんない」
🟩「いや結局分かんないんかい」
🩷「じゃあ、主様のところ行ってお礼言うついでに聞いてみようよ!」
🟣「いいねそれ」
🟡「早くいこいこ」
💙「身だしなみを整えるのにこの鏡を使おう」
🟩「じゃあ僕はお礼状書くのにこの筆記用具使おう」
🟥「じゃあ俺はお前ら全員のごえいしよ〜っと早いとこ身支度整えて出発だ〜」
💙🟩🟣🟡🩷「「「「「はーい」」」」」