❏設定❏
・元ネタ→エリア会話『おーい、 彰人くーん!』
❏本文❏
えむ「彰人くん、こんにちわんだほーい!」
彰人「うお!? 鳳、お前……急に抱きつくな。つーか、必要以上に大声を出すなって言ってんだろ」
えむ「えへへ、だって、また彰人くんと偶然会えたことが嬉しくて」
彰人「だってじゃねえ……お前、だんだんとスキンシップが過剰になってきてねえか」
えむ「そーかな?」
彰人「そーだよ」
えむ「まあまあ、難しいことは抜きにして、彰人くんも一緒にわんだほいしよ!」
彰人「だから、それはやらねえっての」
えむ「彰人くんは、今日もお買い物?」
彰人(すげえ強引な会話の持っていき方だな……)
彰人「まあ、そんなとこだ……お前は? 今日も姉ちゃんと一緒なのか?」
えむ「ううん、今日は違うよ」
彰人「そうか」
えむ「……」
彰人「……?」
彰人:えむが急に黙り込んだため、不思議そうな眼差しでえむを見つめる
えむ「え、えっと、うーんと……それじゃ、あたしはこれで……って、言ったほうがいいのかな?」
彰人「は?」
えむ「だって、偶然会っただけなのに、こんな場所で長話をするのもなって思ったら、お別れの挨拶をしたほうがいいのかなって……」
えむ:しょんぼりとした表情を浮かべる
彰人「……」
彰人(へえ……意外だったが、こいつもそれなりに気を遣えるんだな……)
彰人「別に、お前が長話したいって言うなら、しても構わねえよ」
えむ「……! ほ、ほんとに? ありがとう、彰人くん!」
彰人「ちょうど買い物も終わったところだしな」
えむ「それじゃ、立ち話もなんだから、今からフェニックスワンダーランドに行ってお話する?」
彰人「いや、なんでそうなるんだよ……」
~数時間後~
えむ「彰人くん、今日は付き合ってくれてありがとわんだほーい!」
彰人「……ったく、なんで話をする流れから、遊園地に行ってアトラクションをまわる流れになるんだよ」
えむ「え? お話をするために遊園地に行くって普通じゃないの?」
彰人「普通じゃねえよ」
えむ「い、言われてみれば、確かに……アトラクションをまわるのに忙しすぎて、ほとんどお話はできてなかった気がするけど……」
えむ:一度言葉を区切って一呼吸置くと、とびきりの笑顔を浮かべる
えむ「でもね! 彰人くんに会えたおかげで、すごくわんだほいだった一日が、もーっとわんだほいな一日になったよ!」
彰人「……」
彰人:とびきりの笑顔で言われた予想外の言葉に軽く目を見開くも、すぐにやわらかい微笑みを浮かべる
彰人「お前がそこまで言うなら、付き合った甲斐があったってもんだな」
えむ「えへへ! それじゃ、わんだほいだった一日の締めくくりに、彰人くんも一緒にわんだほいしよう!」
彰人「それだけは、絶対にやらねえ」
~終~