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    ◆通販
    とらのあなを予定

    ◆頒布予定
    2025年6月15日 戦略外でもパートナー!星願2025
    スペース:未定
    サークル:曇天

    ◆この本について
    ・レイチュリ R-18
    ・A5 220頁
    ・表紙:gmShioさん
    ・1200円(会場・予定)
    ・オメガバースパロ

    トリオキニ(現在相互限定)
    https://triokini.com/circle/item/190871

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    k0510_o0720

    DOODLEレイチュリ🧂🦚
    ワンウィーク【パートナー、ハッピーエンド】

    夢にまで見た終わりの話
    「全然、なんか思っていたのと違うっていうか」
    「……嫌なら言ってくれと再三伝えていたつもりだったんだが。いや……、ようやくそれを僕に言えるようになった、ということか? 君の信頼を得ることができたと喜ぶべきなのか、これは?」
    「あはは、何一人でぶつくさ言っているんだい、君」
     誰のせいだと。多少の苦言も含めてその頬をつついてやれば、くつくつと喉の奥で笑うような音が聞こえた。そしてまるで安心しきった顔でその手に頬を寄せてくる。そこには嫌悪や忌避感は見当たらなくて、柄にもなく息が漏れた。
     つまり彼は、今は別に不快な訳ではないのだろう。ではあれはどういう意味だろうか。既に身体を重ねた回数は両手じゃ足りなくなっていて、というか足の指を足したって足りないだろう。レイシオとて凡人である。好意を寄せる相手に向ける欲だって人並みなのだ。そして彼もそれを拒まなかったし、望んでいるようにも見えて。いや、そういう思い込みこそがよくなかったのだろうか。レイシオが「したい」と言ったそれにただ、彼が否を返せなかっただけだとしたら。
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    k0510_o0720

    DONEレイチュリ🧂🦚
    ワンウィーク【幸せのかたち、さよならから始まる】

    失ったものが降ってきた🦚の話
     それは、遠い昔になくしてしまったものだった。日中は熱すぎるくらいなのに陽が落ちると途端に寒くなって、そんな中で口にする薄味のスープ。具材なんてほとんどない、いっそ湯を沸かしただけといってもいいくらいのものだ。けれどそれを飲みながら過ごす日々は決して地獄なんかじゃなかった。血のつながった家族がいて、二人でそれを飲みながら他愛もない話をする。明日がどうなっているかも分からないのに、それでも確かに満たされていた。
     地獄というのならその後、そんなたった一人の家族を亡くした時から始まったものだろう。どうして生きているのかも分からない、どうして死ななかったのかも分からない。ただこの『幸運』のおかげで生きながらえていて、この『幸運』のせいでまだあのオーロラの下には行くことができなくて。でも『幸運』以外にも、一族全員の命がこの生の土台にあるのだ。だからそれを自ら手放すなんてあってはならない。そんなことをしたら、オーロラの元で再会するなんて夢のまた夢だから。そんなことばかりを考えて、死ねなくて、ずっと生き続けて。
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