告白金塊戦争が終結し、反乱分子として裁かれる軍を中央から守るために奔走する鯉登と、鶴見中尉の遺留品を僅かでも見つけられたらと函館の海を攫っていた月島。
「私のちからになって助けてくれ」
鯉登から月島への願いで再び二人が共に歩み出し、様々な困難を乗り越えて行った。
それから暫く経ち、まだいくつか関門はあるが大分反乱分子の汚名は返上出来た頃・・・
「久しぶりに今晩、私の家へ来ないか?」
鯉登の申し出に月島は
「承知しました」と答えた。
「お前は休む時があったのか?」
先に布団に横たわっていた鯉登が隣で起きて爪の手入れをしている月島に尋ねた。
「そうですね・・・休むと余計な事を考えそうで、そうならぬ様自分を追い込んでいたのかもしれません」月島は少し手を止め、考えながら呟いた。
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