Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    ぎぃ。

    @gigigigiiiii
    ぎぃ。だよ!!!
    ポケモン絵と創作絵と過去絵とかもなんかアップ出来たら見やすいんじゃないでしょうか?

    二次創作SSもおいてるよ。ラッシャイ!!

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 52

    ぎぃ。

    ☆quiet follow

    怪異🐍宇佐美と門倉さんの奇妙な生活

    しずく、しずか、しずむ【一一】一日の中であいつのことを考えている時間が長くなった。

    ──恋人を想う歌詞みたいなフレーズだな、と思った。
    でも実際は、そんな甘くてかわいいもんじゃない。
    今も家にいるであろう、怪異のことだ。

    大人しくしてるのか、とか。 悪さをしていないか、とか。 実は抜け出してどこかに行ってるんじゃないか、とか。

    そういう、家でペットがちゃんと留守番できてるか気になる感情に近い。

    家に帰って、こいつがそこにいると確認できると、よそ様に迷惑かけてなくてよかった、と思う。

    (いや、そもそもこいつの行動の責任って俺が負わなくちゃならないのか?)

    家にいても、結局あいつのことを考えてしまう。 スマホをいじっていると、“ペット見守りカメラ”の広告が目に飛び込んできた。

    これがあれば、日中の家の中も見られるのか。 そんなに高くないし──と、購入ボタンに指を伸ばす前に、ふと思う。

    (あれ、こいつって……)

    そのままカメラモードに切り替えて、ソファでテレビを眺めていた宇佐美にレンズを向けた。

    ──映らない。

    レンズ越しにあるのは、ウサミがいるはずのソファだけ。 ふっとスマホを下ろすと、ウサミの目がこっちを見ていた。

    「なんですか」
    「え、いや……こっちの台詞……」

    さっきまでテレビ見てたよな?なんで今こっち見てんだよ。

    「……なんでもない」

    そう返すと、満足したのかウサミはまたテレビに視線を戻した。

    無駄な買い物をしなくて済んだだけ、よかったと思おう。
    俺はペット見守りカメラの注文ページを閉じた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works