末っ子とそのクラスメイト達の話。剣持刀也は緊張していた。
母と暮らしていた地域からは少し離れた新しい家。
必然的に学校は転校することになる。
まあ小学生の人間関係なんてものは結構簡単に変動するので、心配はしていないのだけど。
でもやっぱりドキドキするじゃない。
今日は転校初日なため、職員室までは晴が一緒に登校する。
「剣持さん、緊張してます?」
「きんちょうはしてるけど…多分かいださんの方がピリピリしてると思います。」
「えっそうですか!?」
晴はどうも外に出たりだとか、人と接するというのが苦手な様だった。
なんで湊と仲良く出来ているのかわからないレベル。
目立つ見た目とは裏腹に、できるだけ目立たないように生きたいと嘆いていたし。
刀也は完全に母親似なので良く知らないが、どうも父は生まれつきキラッキラのブロンドだったらしい。
1925